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国立大学独立行政法人化の諸問題: メディアの諸問題


6/09 豊島氏>改憲阻止メディア広告10万円×10万人計画メディアの諸問題
5/23 誰もがニュースの発信者に。 MyNewsJapan 5月26日オープンメディアの諸問題
5/08 NHK:今井環キャスター>では新しい制度の詳しい内容については、衆議院を通過した時点でお伝えしましょうメディアの諸問題
4/20 服部孝章氏>私人の思想や行為を「公」あるいは国家の意思が押しつぶしていくサマを、傍観していいはずがない。イラク戦争 , メディアの諸問題 , メディアの情報操作 , 荒廃の諸相 , 中央行政の諸問題
1/16 イラク戦争の「正当性」をわかりやすく説明ーーNHK週刊子供ニュースイラク戦争 , メディアの諸問題 , メディアの情報操作 , 研究者から社会へ
12/22 国際政治学者と国際法学者の違いイラク戦争 , メディアの諸問題 , 学問の意義 , 国際問題 , 大学の使命
12/21 無関心という「罪」の重さイラク戦争 , メディアの諸問題 , 荒廃の諸相
12/20 「朝日のイラク攻撃反対はニセモノ」イラク戦争 , メディアの諸問題 , メディアの情報操作
12/17 世界を視る、権力を監視する写真中心の雑誌ーーDAYS JAPAN 予約講読受付中メディアの諸問題
12/14 「最先端の測定装置で被曝の数値を測り安全度を確認する必要性」イラク戦争 , メディアの諸問題
12/13 「日米安保条約を尊重すればイラク派兵はできない」イラク戦争 , メディアの諸問題 , 日本国憲法と教育基本法の改正問題
10/18 「ニュースをどこまで信じていますか?」メディアの諸問題 , メディアの情報操作
10/15 日本でもブレーク間近か インターネットメディアメディアの諸問題
9/09 JANJAN 9/8「新聞社の記事データベース無料開放を望む」メディアの諸問題

2004年06月09日

豊島氏>改憲阻止メディア広告10万円×10万人計画

http://www.geocities.jp/chikushijiro2002/tenbillionyen.html より転載
改憲阻止メディア広告10万円×10万人計画ver. 2.1, 最終改訂5月4日
提案者: 佐賀大学理工学部 豊島耕一教授

・・・・・改憲阻止・教基法改悪阻止を達成するのは容易なことではなく,質的にも量的にもこれまでとは格段に異なる運動が要求されると思います.これらの問題で重要なのは,ただ「全力をあげる」というようなことではなく,「目的を実際に達成するためには何が必要か」という「逆算」です.さまざまな分野での努力が必要ですが,ひとつの重要な分野が,大多数の国民に改憲・教基法改悪が何をもたらすかをよく理解してもらうための宣伝活動であることは間違いありません.そしてそのための主要なメディアは今なお従来型のそれ,つまり放送と新聞です.大多数の人々に最も影響を与えているのはこれらのマスメディアだからです.そこで,改憲阻止・教基法改悪阻止のための大規模な従来メディアによるキャンペーンを提案したいと思います.また,最近のインターネット利用の加速化を考えれば,ネット上の広告も視野に入れる必要があると思われます.・・・・・

100億円では,大ざっぱですが,つぎのような規模の広告が可能です.

  新聞全国紙全面広告(1千万円)    1,000回   または
  テレビ15秒スポット広告(100万円)  1万回   または
  ラジオ20秒スポット広告(10万円)  10万回

よくある批判・質問への回答 (FAQ)(5月15日更新)
●10万円は高すぎる → 一律ではなく多様な金額で / 削減可能な他の支出 / 九条蹂躙に使われた10年間48兆円に比べれば些少 / 金銭的にも元が取れる / 九条へのささやかな恩返し 
●「それだけの金があったら、イラクの孤児を助けろ」→ 国民に真実を伝えるのは正しい使い道 
●広告費用1千万円は安価という感覚にはついて行けない→ 配達料込みで一部2円は格安 
●インターネットの方が効果的→ マスメディアでなければ間に合わない 
●相手の方が財力も権力もあるのだから不利→ 政治的焦点の問題での対決は「表舞台」でしか行えない
●選挙との関係は? → 議員個人の考えを変ることがカギ
補足:おそらく最後のチャンス
世論調査でまだ半数程度が九条擁護である今が最後のチャンスかも知れません.本当に少数派になってしまうとお金も集まらないだろうし,広告を見る人も「まだそんなこと言っているのか」という態度で接するでしょう.いったんそうなってしまうと,それを挽回するには一千億の広告費でも足りないかも知れません.

目次
1.どうしたら改憲阻止ができるか「逆算」しよう
2.本格的・大規模な広告キャンペーン
3.国立大学独法化阻止のための意見広告運動の経験
4.複数のグループによる切磋琢磨
5.メディアへの国民の権利
6.参院選向けに前倒しで“10億円計画”を
付録 意見広告運動リンク
企画書案
はじめに
国会で改憲勢力が多数を占めており,世論も徐々に変化を見せるなど,護憲運動はもはや一歩も引けない状況にあります.PKO法から有事法,そして自衛隊の戦場への公然たる派兵という,この国の軍事化のスピードの加速化を見れば,もはや一刻の猶予もないと考えるべきでしょう.政治に不確実な要素はつきものですが,何か改憲に不利に働く要素をぼんやり想像してそれを当てにしたりするわけには行きません.もちろん今から諦めては話になりません.早急に反撃を組織し,この社会の雰囲気を一変させることが必要です.そのような問題意識からの提案です.

1.どうしたら改憲阻止ができるか「逆算」しよう

改憲阻止・教基法改悪阻止を達成するのは容易なことではなく,質的にも量的にもこれまでとは格段に異なる運動が要求されると思います.これらの問題で重要なのは,ただ「全力をあげる」というようなことではなく,「目的を実際に達成するためには何が必要か」という「逆算」です.さまざまな分野での努力が必要ですが,ひとつの重要な分野が,大多数の国民に改憲・教基法改悪が何をもたらすかをよく理解してもらうための宣伝活動であることは間違いありません.そしてそのための主要なメディアは今なお従来型のそれ,つまり放送と新聞です.大多数の人々に最も影響を与えているのはこれらのマスメディアだからです.そこで,改憲阻止・教基法改悪阻止のための大規模な従来メディアによるキャンペーンを提案したいと思います.また,最近のインターネット利用の加速化を考えれば,ネット上の広告も視野に入れる必要があると思われます.

もちろんこれまでも多くの人や団体が意見広告運動などに取り組んで来ましたし,また今も取り組んでいます.しかし量的には少なく,体制側(憲法の立場から見ると反体制側)による大量の言説と宣伝にすぐにかき消されてしまうように思われます.そこで,意見広告運動を,多くの人に明確な印象を与える程度の規模と密度で集中的に実施することが重要ではないかと思います.

2.本格的・大規模な広告キャンペーン

数回の新聞の全面広告もそれなりの効果はありますが,宣伝における最も重要な要素はその量です.人々の記憶に定着させ社会的な効果を生むためには,それがある臨界点を超えなければなりません.おそらくこれは広告業界では常識でしょう.このような,いわゆる「1+1が2ではなく3にも5にもなる」という領域,これを物理学では「非線形効果」と言いますが,そこまで行って初めて「広告を打った」と言うに値するのではないでしょうか.そしてここで初めて意見広告は世論形成への「目に見えた力」となることが期待できます.

このような規模の広告を実施するにはもちろんケタ違いの資金が必要です.しかし,もし多くの人がこの方法の「目に見えた力」を確信すれば,この多額の資金を集めることは不可能ではないと思います.そのような金額として100億円を想定して見ました.これは莫大な金額に思われますが,たとえば 10万円×10万人で達成できます.多くの人がこれが可能であると信じることができれば,護憲勢力は100億円の資産家になります.

100億円では,大ざっぱですが,つぎのような規模の広告が可能です.

  新聞全国紙全面広告(1千万円)    1,000回   または
  テレビ15秒スポット広告(100万円)  1万回   または
  ラジオ20秒スポット広告(10万円)  10万回

これだけの規模になると,万人向けの平均的な内容のCMだけでなく,イメージ的な広告や,文章主体の理詰めのものなど,いろいろな考えの人にターゲットを絞った複数の種類の広告が可能になります.

もし一人当たり10万円で憲法改悪阻止が「買える」のなら,これはとても安い買い物ではないでしょうか.そしてそのように考える人が10万人はいても不思議ではないと思います.憲法が,九条の空文化のように,無視され蹂躙されている状況を考えれば,改憲阻止,憲法擁護と言うより,むしろ憲法をあらためて選び取る,そして「発効させる」闘いというべきかも知れません.売買に喩えれば,憲法を100億円で「買い戻す」のです.

3.国立大学独法化阻止のための意見広告運動の経験

このようなことを考えた背景を少し説明いたします.国立大学の教職員有志は,国立大学の独立行政法人化を阻止するべくさまざまな運動に取り組みましたが,最終盤では2ヶ月ほどの間に4回の新聞広告を,約4千万円のお金を集めて,全国紙の半ページや全面に打ちました*.最後の段階では,重要問題にもかかわらず報道しないメディアに代わって,我々が紙面を買い取って報道するという考え,つまり「自主報道」という考えが生み出されました.実は,私はこれに,それまでのどのような集会や署名運動よりもずっと強い手応えを感じました.昨年5月にも成立と見られていた法案が延長国会までずれ込んだのです.

最初の広告は,面積のほとんどが醵金者の名前で埋められ,いくつかのスローガンが小さな字で書かれているというものでした.私は,こんなはずではなかった,これではほとんどお金をドブに捨てるようなものだとがっかりしました.しかし回を重ねるごとに内容は進化し,最後の2回はかなり説得力のある「自主報道」になっており,マスメディアや国会審議に影響を与えたと思われます.

結果的には敗れましたが,もしこの運動が2倍の規模で実施できていたとしたら,あるいは勝てたのではないか,そのような感触を持ちました.
      * 国立大学法人法案に反対する意見広告の会
       http://www.geocities.jp/houjinka/
      最後の広告のhtml 版 http://ac-net.org/dgh/03/701-ikenkoukoku.html

新聞の全国紙に全面広告を出す費用は約1千万円ですが,これは決して高くなく,むしろおそろしく安価であると見るべきです.なぜなら,同じ数を仮にダイレクトメールで届けるとすれば,その40倍,つまり約4億円が必要なのです.つまり,1千万円というのは,意味のある広告活動には「量」が必要であり,したがって経費もそれなりに必要であるという,極めて当たり前の数字に過ぎないのです.

私自身も,独法化阻止運動団体の事務局長として独法化反対に取り組んでいましたが,資金的にはせいぜい数十万円の規模で,数千万などという金額は思いもよりませんでした.ある集会で東大の教員の方が,「身銭を切らなければ本物ではない」というような発言をされ,その方の呼びかけて始まった新聞広告運動ですが,その人自身も短期間に4千万円もの金を集められるとは思っていなかったかも知れません.最後の広告を計画する際には,もはや多くの人からの醵金は難しいだろうから,少数の,多額の出資者が必要だということで,一口50万円もの高額醵金者が募られました.

4.複数のグループによる切磋琢磨

独立行政法人化問題での醵金者の母集団は国立大学関係者で,その人口は15万5千人です.国立大学初まって以来の危機だというので,これだけのお金が集まったのでしょう.しかし憲法改悪は戦後体制始まって以来の全国民的な危機であり,その影響を受けるのは1億2千万の全国民です.九条の持つグローバルな意味を考えれば,地球規模の問題と言っても言い過ぎではないでしょう.仮に国立大の広告運動と同じ人口比でお金が集まるとすれば,4千万円×(1億2千万人÷15万5千人)=310億円が集まってよい計算になります.就業人口の割合などを考慮して3分の1のファクターを掛ければ100億円です.因みにアメリカの大統領予備選挙で,民主党のディーン候補が2003年に集めた金が約4000万ドル(約44億円)と言われています.

もちろんこのような活動は,労働組合などの既存の組織にも求められますが,しかし最も効果的な広告に取り組めるのは,そのためだけに作られた臨時の組織だと思われます.しかし100億円を一括して扱う団体を新たに立ち上げるという提案ではありません.それは困難なだけでなく,いろんな意味でリスクが大きすぎるでしょう.そうではなく,これまで取り組んだ団体や,新しい団体が出来て,それらが互いに競い合い,それによってより効果的なCMが作られるようにするのがいいと思います(今流行の“競争的環境”).資金提供者は,提案される広告の中味を見てどのグループにお金を出すかを決めることが出来ます.これだけの資金規模で初めて許される「贅沢」です.

複数のグループによる多様性と,広告に必要な「繰り返し効果」(同一性)とを両立させるため,統一のロゴマークやキャッチコピーを共有することが望ましいでしょう.もちろんCMの制作に当たっては,すぐれた映像作家の協力を求めることが重要です.優れた作曲家に「護憲ソング」の作曲も委嘱したらいいと思います.醵金者の名前を列挙するようなタイプの広告も,あるいは初期には必要かも知れませんが,問題自体に切り込む,内容豊かで,分かりやすく,そして心を打つ本格的なCMこそが重要です.

広告業界を儲けさせるだけというのはあたりません.メディアのCM枠はだいたい決まっており,いずれにせよ商品代金などでわれわれがそれに相当する金額を払うことになるのです.それならばより意味のあるCMでその枠を埋めた方がいいのではないでしょうか.

先に,憲法を「買い戻す」と言いましたが,もちろんこれだけで改憲阻止が確保されるわけではありません.むしろそのための第一歩と言うべきでしょう.しかし,この程度の事はどうしてもやらなければ勝てないという,そのような「不可欠の第一歩」ではないでしょうか.

5.メディアへの国民の権利

関連して,メディアの公正さの追及も併せて行わなければなりません.民間放送といえども,有限なバンド幅を持つ電波という公共財を使っているのですから,これへの国民のアクセス権を主張することが重要です.その権利には,受け手としてのアクセス権だけでなく,送り手としてのアクセス権もあります.また,ニュースの公正さを要求することで,デモなどを不当に低く扱うことを止めさせれば,それは上の広告と同様の効果を持つことになります.例えば憲法擁護集会のニュースに120秒が使われれば,それは800万円の広告に相当します.

6.参院選向けに前倒しで「10億円計画」を

さて,いつ頃からこの計画を始動すべきかということですが,夏の参院選に向けて,今からでも始める必要があると思います.とりあえず,十分の一の規模の10億円で始めてはどうでしょうか.

「隗より始めよ」とよく言われますが,これをあまり一般化しすぎると,何かアイデアを持っていてもなかなか口に出しにくいということになり,これはマイナスです.だれにでも,また上に述べたように複数の人にこの運動のリーダーになる道は開かれています.「お前も10万円出すか?」との意味であれば,もちろん「隗より始め」ます.しかし,今でも多くの意見広告が出されているので,この運動は「すでに始まっている」とも言えます.

冒頭で「逆算」が重要と述べたことの繰り返しになりますが,要するに本気で改憲を阻止するつもりでやるのか,それとも「頑張った」と言えればそれで満足するのか,という問題なのです.もし前者であれば,ここで述べた提案はそのための必要条件のように思えるのです.
意見広告運動リンク「継続」は意見広告運動を継続中

● 意見広告*憲法

市民意見広告運動 継続
イラク攻撃に反対する意見広告の会 予定なし
「有事法制」に反対し、平和憲法を生かそう! 日本キリスト教協議会(NCC)
第九条の会ヒロシマ 継続  2002年の意見広告のページ
有事立法の廃案と司法改革の危険性を訴える意見広告運動
「社会科学研究者は訴える。米国の対イラク先制攻撃に反対します。日本のイラク攻撃加担に反対します。」
イラク攻撃と有事法制に反対する意見広告  市民意見広告運動と同じ
沖縄タイムス労働組合の意見広告
女性の憲法年連絡会
私たちは「日の丸・君が代」の強制に反対します。 千葉県高等学校教職員組合分会ほか
有事法制に反対する君津地域市民連絡会
01年2月24日付『中国新聞』?「広島県内版」
「自衛隊イラク派兵反対・イラク支援」意見広告島根県実行委員会

● 意見広告*平和

8.9平和アピール実行委員会,長崎
特殊法人等労働組合連絡協議会
「米国の対イラク先制攻撃」と「日本のイラク攻撃加担」に反対する「意見広告」
大阪府・箕面市議会議員(無所属・みどりの市民派)
奥村美枝(箕面市民)ほか
「キリスト者の戦争拒否宣言」意見広告
自治労鳥取県本部
自治労九州地連
愛と平和のプロジェクト 継続 (媒体掲載料一覧あり) “質問にお答えします”
錦江湾・鹿児島の海の非核化をめざす意見広告の会
グローバル・ピース・キャンペーン
社民党長野県連合
岐阜県教職員組合

● 意見広告*教育基本法

教育基本法改悪反対・「多彩な意見広告」の会
教育基本法改悪に反対する署名実行委員会
子ども・教育・くらしを守る横浜教職員の会
「日の丸・君が代」強制に反対する意見広告の会

● その他

グリーンピース・ジャパン → その意見広告 / 自衛官ホットライン / フォーラム平和・人権・環境 / 市民の意見30の会 / 人文字 メッセージ NO WAR → ニューヨークタイムズ掲載広告

Posted by tjst at 06月09日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000602.html
他の分類:メディアの諸問題

2004年05月23日

誰もがニュースの発信者に。 MyNewsJapan 5月26日オープン

元日経記者が準備していたインターネット新聞がいよいよ発刊。

記事の例:「日本経済新聞社」:http://www.mynewsjapan.com/kobetsu.jsp?sn=93

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
誰もがニュースの発信者に。 MyNewsJapan 5月26日オープン
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━MyNewsJapan━━  
  http://www.mynewsjapan.com/
 ?本当のニュースは、ここにある。?

■「ココで働け!働く生活者のための企業ミシュラン」
 NTTドコモ、キヤノン、三井物産、読売、日経…大企業、マスコミ企業を、その企業で働く者の立場から格付けしていきます。

■「食の安全 コンビニ編」
 セブン−イレブン、ローソン、ファミリーマートなど大手チェーンのなかで、おにぎりなどの定番品を、どこで買えば安全なのか、提案していきます。

■「つけてはいけない化粧品」
 日本リーバ、資生堂、DHC…影響力のある大手化粧品メーカーの商品や売れ筋の人気商品などを、具体例を挙げて、気になる成分(合成界面活性剤・合成ポリマー・毒性添加物)をチェック。

 上記企画のほか、一般記事の中心は、一人ひとりが日々の生活のなかで疑問に感じていることを具体的に掘り下げた情報など、マスメディアが扱いにくい身近で具体的な事実を掲載していきます。

     ◇    ◇    ◇
 株式会社MyNewsJapan(本社・東京、代表・渡邉正裕)は、個人起点のオンラインジャーナリズムを目指したニュースサイト「MyNewsJapan<http://www.mynewsjapan.com/>」を、2004年5月26日(水)にオープンします。

 本サイトでは、様々な出来事の現場にいる個人が発信する事実(=“My News”)こそが本来伝えられるべきニュースと捉え、そうした事実(=“My News”)を誰もが発信・アクセスできる場を設け、個人起点の新たな情報の流れを作ることをねらいとしています。また、マスコミがスポンサーとの関係で書けないエリアについて、プロフェッショナル記者が企画記事を提供して参ります。

【サイトの特徴】
1)誰もが情報発信者となることができる
 誰でも記者登録でき、誰でも記事を投稿することが可能です。書き手にとっては「多くの人に自分の情報を知らせることができる」場となります。

2)編集部が事実確認や編集を行う
 記事の掲載に当たっては、新聞社・雑誌社の記者・編集者経験者を中心とするMyNewsJapan編集部が最低限の信憑性の確認や編集を行い、記事内容の一定のクオリティを確保します。読者にとっては、「信頼に値する情報をウェブ上で得ることができる」場となります。

3)マスコミが扱いにくい領域に特化する
 マスコミ自身の問題、大企業の問題、身近過ぎてマスコミが追いきれない問題を追及します。

*転送大歓迎。まずはサイトをご覧ください。

【お問合せ先】
 株式会社MyNewsJapan http://mynewsjapan.com
 広報担当:井上(090-7402-8493)
 本社TEL:03-5367-1713 (渡邉) E-mail:info@mynewsjapan.com
 東京都新宿区新宿1-9-4-1004

Posted by tjst at 05月23日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000601.html
他の分類:メディアの諸問題

2004年05月08日

NHK:今井環キャスター>では新しい制度の詳しい内容については、衆議院を通過した時点でお伝えしましょう

笑い話のようだが笑えない憂鬱な話である。いままでは後ろめたくコソコソと政府公報機関の役割りをしていた大手メディアが、その役割りを堂々と果たしはじめたことの象徴であろう。年金にくらべればマイナーな問題だが、昨年の3ヶ月にわたる国立大学制度廃止の審議の際も、NHK・朝日・毎日・読売の4大メディアは、審議の混乱の様子を一切報道せず (毎日は一度だけ記事にしたように記憶しているが)、可決後の特集の準備しかしなかった。共同通信等は審議経過をかなり詳しく報じていたが、政府から種々の利益を得てきた4大メディア(と産経)(黒田清「批判ができない新聞」http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000020.html)は政府公報機関に名実共になってしまっている状況である。

冷泉彰彦氏>・・・・・TVジャパン経由の、NHK「ニュース10」を見ていて呆れたのですが、キャスターの今井環氏が「では新しい制度の詳しい内容については、衆議院を通過した時点でお伝えしましょう」と言っておられたのです。今井氏は冷静な報道で私としては尊敬しているジャーナリストの一人なのですが、これではマズイと思います。

法案の詳細は、議決の前に報道機関がしっかりと世論に説明し、法案が世論の検証を受ける手助けをすべきです。役所が法案を整備し、国対政治で議会を乗り切り、成立したら税金を使って広告代理店に作らせた「政府公報」で上意下達を図る、報道もその流れに合わせる、これでは民主政治とは言えません。選挙での投票率が下がるのも無理はないと思います。・・・・・
(JMM [Japan Mail Media] No.269 Saturday Edition 『from 911/USAレポート』 第144回「辞任騒動と民主主義」 2004.5.8

Posted by tjst at 05月08日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000598.html
他の分類:メディアの諸問題

2004年04月20日

服部孝章氏>私人の思想や行為を「公」あるいは国家の意思が押しつぶしていくサマを、傍観していいはずがない。

服部孝章氏(立教大学教授)「現場」への意思 否定できぬ
毎日新聞 2004.4.20 メディアを読む/放送   抜粋

「無事」に帰国したイラクでの人質3人を心なき言葉が迎えた。・・・・・批判も自由だ。でも「現場」に行こうとした意思そのものを根本から否定するかのような発言は、1945年以前の 国家総動員法の時代への回帰だ。

政府が繰り返している勧告に従わなれば犯罪者なのか。関西空港や羽田空港での3人の様子は国家機関に保護された「囚われ人」であった。・・・・・3人が政府の保護下になってからの憔悴しきった表情からは、自由意思までもその管理下になったようにさえ見えてしまう。イラクで人質になった5人はこれまで、インターネットのホームページなどに多くの意見や情報を掲載してきた。・・・帰国の際の飛行機での"隔離"などは、それは「解放」と同時に見えざる手によって「幽閉」されたようにも見える。・・・・・私人の思想や行為を「公」あるいは国家の意思が押しつぶしていくサマを、傍観していいはずがない。・・・・・(・・・・・は省略部分)

2004年01月16日

イラク戦争の「正当性」をわかりやすく説明ーーNHK週刊子供ニュース

ウェブログ「敬天愛人 格物致知」2004.1.7
週刊子供ニュースとイラク戦争

・・・・・見るとはなしにNHKの週刊子供ニュースを見るのですが、そこでお父さん役の解説者が判りやすく?イラク戦争の正当性を説明していました。曰くフセインは悪者であるから、やっつけねばならないと。NHKは事実上の国営放送ですから、日本政府寄りの説明となるのだと思いますが、子供に対してこういうある意味で一方的な報道とはいかがなものか?と思います。おかげでうちの子はイラク戦争は良いことだと単純に納得しているかもしれません。 ・・・・・

(2004.2.7 追加:自衛隊がイラクに行くことについて '04/1/24 放送 では、政府の見解と距離を置いた説明をしている。)

2003年12月22日

国際政治学者と国際法学者の違い

[mathfp 939] (2003.12.22) より転載
イラク戦争と国際法 講師 明治大学法学部 小倉康久  記録 柳原二郎
2003年9月24日(水) 17:15‐19:00 千葉大学総合研究棟6階609号室

・・・・・私たちが、イラク戦争・アフガン戦争・9.11テロ などについて情報を入手する場合、テレビ、新聞などのメディアを通すことがほとんどだと思う。メディアに登場する学者や専門家のほとんどは国際政治学の方々が多く、国際法学の専門家はほとんどいない。そこでまず、国際法学と国際政治学の違いについてお話する。
 端的に言って、国際法学では「合法か違法か」を問題とするが、国際政治学では「妥当かどうか」を問題にする。
 たとえば、日米同盟があるから、北朝鮮の脅威があるから、あるいはフセイン政権が独裁的で人権を侵害しているからなどの理由から、イラク攻撃に賛成するのは妥当だったとか、妥当でないと、というのが国際政治学の観点である。
 これに対して、国際法学の観点では、米英のイラク攻撃が合法か違法かという問題になる。妥当性を強調しても、違法な行為が合法な行為に変わるものではない。もっとも、合法だからすべて妥当だというわけではないし、違法だからすべて不当だというのでもない。例外的に、法的には違法でも人権の立場から妥当だと見る場合もある。・・・・・

詳細:

小倉さんからのメッセージ

自衛隊のイラクへの派遣(派兵)が、現実のものとなってきましたが、
どちらの勢力(右にとっても、左にとっても)にとっても、
重大なことだと思います。
後に日本の歴史の転換点と位置づけられかもしれません。
そういうつもりで、日本国民は行動していかなければならないと思います。

追伸:記録を取って頂いた柳原先生には、よろしくおつたえください。

明治大学法学部  小倉 康久

############### 秋の数学会での講演録 ###############


イラク戦争と国際法
講師 明治大学法学部 小倉康久
2003年9月24日(水) 17:15‐19:00 千葉大学総合研究棟6階609号室

はじめに:イラク戦争の考え方と国際法の特殊性

私たちが、イラク戦争・アフガン戦争・9.11テロ などについて情報を入手する場合、テレビ、新聞などのメディアを通すことがほとんどだと思う。メディアに登場する学者や専門家のほとんどは国際政治学の方々が多く、国際法学の専門家はほとんどいない。そこでまず、国際法学と国際政治学の違いについてお話する。

端的に言って、国際法学では「合法か違法か」を問題とするが、国際政治学では「妥当かどうか」を問題にする。

たとえば、日米同盟があるから、北朝鮮の脅威があるから、あるいはフセイン政権が独裁的で人権を侵害しているからなどの理由から、イラク攻撃に賛成するのは妥当だったとか、妥当でないと、というのが国際政治学の観点である。

これに対して、国際法学の観点では、米英のイラク攻撃が合法か違法かという問題になる。妥当性を強調しても、違法な行為が合法な行為に変わるものではない。もっとも、合法だからすべて妥当だというわけではないし、違法だからすべて不当だというのでもない。例外的に、法的には違法でも人権の立場から妥当だと見る場合もある。

次に、国際法の特殊性に注意しなければならない。国内法では違法行為があれば警察が介入し裁判を経て処罰される。これに対して国際法では各国家は平等に主権を持ち、それらの上位に君臨し支配する超国家的機関がない。裁判制度も不備であり、国際司法裁判所もあるが、それが機能するのは関係双方が提訴に合意したときだけであり、裁判になることは少ない。さらに、裁判があって違法と認定されたとしても、処罰などの、法の執行は難しい。国内法と対比すれば、処罰などの規定のないのは法ではないという批判もあり、国際法は、法体系としてまだまだ未熟だと言わざるを得ない。

このように国際法は、なお甚だ不備なものではあるが、従来国家の権利とされていた戦争が、現在の国際法では禁止されているように、国際法をもっと発展させることが国際平和のために重要だと思われる。

イラク戦争に適用される国際法には、大きく分けて (1) jus ad bellum(ラテン語:ユス アド ベルム)、 (2) jus in bello(ユス イン ベロ)という2つのカテゴリーがある。

(1) jus ad bellum は武力行使に訴えることの規制であり、どういう場合に戦争(あるいは武力行使)が合法であるかを定めている。具体的には、国連憲章が該当する。この観点からイラク戦争の合法性が問題となる。

(2) jus in bello は、武力行使の方法の規制であり、国際人道法(International Humanitarian Law)(捕虜を虐待してはならないとか、一般市民を攻撃してはならないなど、武力紛争に際して残虐さを軽減し、人間としての尊厳を保護するために設けられた一連の国際法規の総称。1971年赤十字国際委員会がこの名称を使い始めた)、具体的にはハーグ陸戦条約、ジュネーブ諸条約、1977年のジュネーブ諸条約及び1977年の2つの追加議定書、対人地雷禁止条約などが該当する。毒ガスなどの化学兵器使用禁止(害敵手段)、放送局への攻撃規制(攻撃目標)、捕虜の扱いなどを規制する。 (1) による武力行使の合法性に拘りなく、(2) は守られなければならない。

I なぜイラクは大量破壊兵器(核兵器、化学兵器、生物兵器)の保有が禁じられているのか?

1 核拡散防止条約(Treaty on the Non-proliferation of Nuclear Weapons: NPT)
加盟国 188カ国(含イラク)、 非加盟は インド、パキスタン、イスラエル、(北朝鮮)など。

内容は
・米英仏露中以外の国の核兵器の保有・開発を禁じる。
・非核兵器保有国には、原子力の平和利用について技術支援が行われる。
・非核兵器保有国は原子力国際機関 IAEAの査察を受け入れる。
・核兵器保有国には、核軍縮交渉を誠実に行う義務がかせられる。

NPT6条 各締約国は、核軍備競争の早期停止及び核軍備の縮小に関する効果的な措置につき、並びに厳重かつ効果的な国際管理の下に於ける全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行うことを約束する。

2 国連決議

・安保理決議687(1990) 湾岸戦争の停戦条件として、大量破壊兵器(核兵器、化学兵器、生物兵器)の保有、開発を全面的に禁止する。

 以上のように二つの理由から、イラクは核兵器の保有が禁止されているのである。しかし、NPT や国連決議に違反したからと言って、即、武力行使が容認されるわけではない。

II イラク戦争の合法性 … jus ad bellum からの検討

1 国際法は戦争に関してどのように規定しているか?

(1) 基本原則 戦争を含めあらゆる武力行使及び威嚇の禁止(国連憲章2条4項)

国連憲章2条4項すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使をいかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。

(2) 武力行使禁止の例外

a. 個別的・集団的自衛権(国連憲章51条)

国連憲章51条 この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置を取るまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。またこの措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持又は回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く機能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

イラク戦争に関していえば、国連憲章は、武力攻撃の発生(an armed attack occurs)を要件としていることが重要である。潜在的な武力攻撃の可能性に対して、自衛権を発動するという、いわゆる先制的自衛(pre-emptive self-defence)は認められない。そのような例として、1981年のイスラエルによるイラク原子炉攻撃や、2002年9月に発表された米国国家安全保障戦略(テロには抑止がきかないから予め攻撃しておく、ということ)があるが、これらはいずれも合法とは認められない。

ただし、武力攻撃発生という要件は、損害の発生を意味するものではないから、損害が発生しなくても、攻撃の着手があった段階で自衛権を発動することができる。

 自衛権行使の要件としては、国連憲章の規定に加えて、慣習法や判例によって認められたものがある。それがその状況下で必要なものであること(必要性)、相手の武力に対し均衡しており、過度に大きな反撃ではないこと(均衡性)、攻撃された時点での措置であること(即時性)、従って、以前攻撃されたからと言って10年後に攻撃することは認められない。

b.軍事的強制措置(国連憲章7章)

安全保障理事会は、軍事力の行使を決定する権限を有している。

国連憲章39条 安全保障理事会は、平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為の存在を決定し、並びに国際の平和及び安全を維持し又は回復するために、勧告をし、又は第41条及び第42条に従っていかなる措置をとるかを決定する。国連憲章41条(経済制裁などの非軍事的措置)国連憲章42条 安全保障理事会は、第41条に定める措置では不十分であろうと認め、又は不十分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟の空軍、海軍、又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。

・軍事的強制措置が行われるまでの手順はつぎのようになっている

安保理による侵略行為の存在の決定→軍事的強制措置の決定→国連軍の創設→国連が軍事的強制措置を発動
☆朝鮮国連軍や国連平和維持軍などは、これに該当しない。

・湾岸戦争以降の慣行としては、安全保障理事会は個々の加盟国に武力行使を許可する権限を有するという説が主張されている。

c. その他の例外
・旧敵国条項(国連憲章53条1項後段、107条)、民族解放闘争、国内問題

・人道的介入【humanitarian intervention】… NATO 軍によるコソボ空爆

2 アメリカ・イギリスの主張(イラク戦争をどのように合法化しているのか?)

(1) アメリカの主張: 安保理決議678(1990)、687(1990)+自衛権に基づいて合法だという(フライシャー報道官の言明)。

(2) イギリスの主張: 安保理決議678(1990)、687(1990)、1441(2002) に基づくという(ゴールドスミス法務長官の言明)。1441の最後に「この問題に引き続き取り組むことを決定する」となっており、武力行使の決定は行われていないといえる。これが根拠薄弱なことはアメリカでさえも、この1441に依拠していないことからもわかる。

・これら米英の主張がいずれも根拠薄弱なことは、米英スが武力行使を認める新決議の採択を求めていたことからも明らかである。

※ ここで述べたことに関係する安保理決議について:
・安保理決議678(1990) … 湾岸戦争における武力容認決議 「その地域における国の平和と安全を回復するために、必要なあらゆる手段をとる権限を与える」

・安保理決議687(1990) … 停戦決議

・安保理決議1441(2002) … イラクの安保理決議の不履行を認定。

III jus in bello からの検討
1 国際人道法の概要

(1) 基本原則

a. 無差別攻撃の禁止
・無差別的効果を有する兵器の使用禁止
・戦闘員と非戦闘員を区別できないような戦闘方法の禁止
・軍事目標主義 … 攻撃目標は軍事目標に限定される(しかし軍事目標とは何かの定 義がなく、リストもない。放送局やダム、原発などは攻撃目標から除外されるべきだと思われるが必ずしも明白ではない。日本はジュネーブ議定書に加入していないが、危険な原発の多い日本は加入して欲しい、と私は思う)。

b. 不必要な苦痛を与えることの禁止

「不必要ノ苦痛ヲ与フヘキ兵器、投射物其ノ他ノ物質ヲ使用スルコト(ハーグ規則23条e)」は禁止されている。ここで不必要な苦痛というのは、兵器の使用によりもたらされる軍事的効果に比較して、その使用によって引き起こされる苦痛が大きいことである。

戦争の目的は、敵の軍事力を弱めることにあるから、その必要を超えて苦痛を与えたり、また将来に亘って苦痛を与えることは禁止されているのである。例えば、劣化ウラン弾は放射能が残って将来に亘って苦痛・損害を与えるものであり、またレントゲンでも見えないような材料で人を傷付けるものや、クラスター爆弾のように多くの不発弾をばらまくものもこの立場からは禁止される可能性がある。

兵器の許容性の判断は

i 人道法の基本原則と

ii 特定の兵器を禁止する条約(対人地雷禁止条約、生物毒素兵器禁止条約、化学兵器禁止条約、ダムダム弾禁止宣言など)

に則ってなされる。

(2) 国際人道法に違反した場合

・国家の責任
ハーグ条約(陸戦ノ法規慣例ニ関スル条約) 3条 前記規制ノ条項ニ違反シタル交戦当事者ハ、損害アルトキハ、之カ賠償ノ責ヲ負フヘキモノトス。交戦当事者ハ、其ノ軍隊ヲ組成スル人員ノ一切ノ行為ニ付責任ヲ負フ。

・個人の処罰 国際刑事裁判所(ICC)、国内裁判所、国連の設置するアド・ホック裁判所(旧ユーゴ国際刑事裁判所、ルワンダ国際刑事裁判所)、戦勝国の設置する国際裁判所(東京裁判、ニュウルンベルグ裁判)などによって裁かれる可能性がある。

2 アメリカ・イギリス軍の戦闘行動

(1) クラスター爆弾、燃料気化爆弾、劣化ウラン弾等の使用

・これらの兵器の使用を明示的に禁止する条約はない。国際人道法の基本原則に照らして兵器の許容性が判断される。空中から広い範囲に爆弾を浴びせ、不発弾も多くて後々まで危険が残るクラスター爆弾(無差別的効果)、破壊力の巨大な燃料気化爆弾(無差別的効果)、後々まで放射能被害の残る劣化ウラン弾(不必要な苦痛)等は国際人道法に抵触する可能性がある。

(2) 民間人に対する損害

・軍事目標だけを狙うべきである。放送局しかも外国のそれ(アルジャジーラ)を攻撃するのは違法である。

・付随的被害 軍事目標のまわりの被害はある程度は許容される。
攻撃される側も、軍事目標のまわりの住民を避難させるなどの義務がある。

(3) 自爆攻撃

・戦闘員が戦闘中に敵兵士に対して自爆攻撃を行うのは違法ではない。しかし民間人に
扮して自爆攻撃するのは違法である。

(4) 捕虜のテレビ放映

ジュネーブ第3条約13条 捕虜は常に人道的に待遇しなければならない。抑留国の不法の作為又は不作為で抑留している捕虜を死に至らしめ、又はその健康に重大な危険を及ぼすことは禁止し、かつこの条約の重大な違反と認める。特に捕虜に対して、身体の切断又はあらゆる種類の医学的若しくは科学的実験で、その者の医療上正当と認められず、かつ、その者の利益のために行われるものでないものを行ってはならない。(2) また捕虜は、常に保護しなければならず、特に、暴行又は脅迫並びに侮辱及び公衆の好奇心から保護しなければならない。(3) 捕虜に対する報復措置は禁止する。

アフガン戦争で、連行されるタリバン兵士の映像が放映されたことはジュネーブ条約に違反する可能性がある。

(5) フセイン大統領の暗殺を目指す攻撃(個人の暗殺を目指すのは違法ではないか?)
フセイン大統領は、軍の最高司令官であるから軍事目標であり合法である。

2 戦闘終結後の米英軍のプレゼンス(駐留) 戦闘終結宣言後も米英軍はイラク領内に駐留し続けているが、国際法的に評価するとどうなるか?

・国際法的には、jus in bello の規定する問題で、軍事占領に該当する(ハーグ規則42条)。jus in belloはjus ad bellumにおける武力行使の合法性を前提としないのであるから、イラク戦争の合法性は前提としない。軍事占領は、武力行使の一形態として位置づけられる。

・軍事占領の場合、占領国にも法的義務が課せられる(ハーグ規則43条、ジュネーブュネーブ第4条約55条1項など)。占領地域の法令遵守、秩序維持、医療や食料の提供義務など。

ハーグ規則42条 一地方ニシテ事実上敵軍ノ権力内ニ帰シタルトキハ、占領セラレタルモノトス。占領ハ右権力ヲ樹立シタル且之ヲ行使シ得ル地域ヲ以テ限トス。 43条 国ノ権力カ事実上占領者ノ手ニ移リタル上ハ、占領者ハ、絶対的ノ支障ナキ限、占領地ノ現行法律ヲ尊重シテ、成ルヘク公共ノ秩序及生活ヲ回復確保スル為施シ得ヘキ一切ノ手段ヲ尽スヘシ。ジュネーブ第4条約 55条1項 占領国は、利用することができるすべての手段をもって、住民の食糧及び医療品の供給を確保する義務を負う。特に、占領国は、占領地域の資源が不十分である場合には、必要な食糧、医療品その他の物品を輸入しなければならない。

IV イラク特別措置法、我が国の対応について

1 イラク戦争の合法性

特措法1条では、イラク戦争を「安保理決議678、687、1441 に基き国連加盟国が行った行為」として国連決議に基づく合法的なものとしている(米英とほぼ同様の理由)。

2 自衛隊派遣の法的根拠

受入れ国の同意なしに軍隊を派遣することはできない、のが国際法の原則である。しかし現段階では暫定政権も自衛隊受入れを表明してはいない。政府は安保理決議1483 を根拠としているが、これは米英軍を占領軍と認め、国際法上の義務、責任を果すよう要請したもので武力行使の合法性を承認したものではない(ジュネーブ諸条約、ハーグ規則の遵守を要請)。

3 自衛隊の武器使用

・旧政府残存勢力が自衛隊を攻撃することは、合法的な戦闘行為であり、これに反撃することは自衛あるいは正当防衛ではなく、同格の戦闘行為にあたる。

4 非戦闘地域と戦闘地域

・国際人道法上、旧政府残存勢力がイラク全土において戦闘行為を行うことは合法である。従って、非戦闘地域と戦闘地域の区別は、国際法上の概念ではない。

最後に、自然科学と法律について

私は核兵器、核軍縮の問題を扱っているが、兵器の性能などを考えるには自然科学者のご協力が不可欠である。また自然科学者も法律の枠内で生活しておられるのだから、法学者と自然科学者が緊密な関係を持つことは大切だと考えている。

参考文献

国際法学会編『国際関係法辞典』三省堂
藤田久一『新版 国際人道法(再増補)』有信堂高文社
藤田久一『戦争犯罪とはなにか』(岩波新書)
最上敏樹『人道介入 −正義の武力行使はあるか−』(岩波新書)
松井芳郎『テロ、戦争、自衛 −米国等のアフガニスタン攻撃を考える−』東信堂

質疑応答(質問に対する講演者の回答をまとめて書きました)

1(国連は無力だ、ということについて)

国連は無力だ、役に立たない、とよく言われるが、しかし何も無かった頃に比べれば僅かでも弱小国の意見が強大国の行動を掣肘するようになっている。国連を育てて行くことが現実的だと思う。

2(米英は、イラク攻撃は戦争ではないからにハーグ条約など国際法の制約を受けないと言っているがどうか、またイラク人の自爆攻撃が非難されるが法的にはどうか)

国連憲章では、戦争という言葉は使わず、「武力行使」という言葉を用いており、実際の武力行使を禁止しており、宣戦布告などなくても適用される。

3(イスラエル軍の自治区への侵攻と、パレスチナ側の反撃テロについてはどうか)

イスラエルの侵攻は明かに違法であり、パレスチナ側の民間人へのテロも違法だ。

4(違法な武力行使にも国際人道法は適用されるのか)

たとえ、国際法上違法な戦争であっても、武力行使である以上、人道法は適用される。

5(違法な戦争で被害を受けた場合、戦争を起した者に賠償請求できるか)

原爆は違法な兵器だとしてアメリカを訴えた人がいたが、日本の裁判所は「個人が他国を相手に賠償請求訴訟を起すことはできない。訴えはもっともだが、それは日本国政府がが代って請求する事項だ」として却下した(下田事件判決)。しかし、個人が戦争被害について国を相手に訴えられるかどうかについては、それを認める学説も存在している。

6(戦争裁判について)

 戦争犯罪が、すべて裁かれるとは限らない。特に、自国の兵士を、自国政府が裁くことは難しい。しかし、ベトナム戦争のときのソンミ村事件の裁判があるように、不可能なことではない。世論やジャーナリズムが重要になってくる。

7(劣化ウラン弾について訴えることはできるか)

 国際刑事裁判所には、メールなどでいろいろ訴えが来ているようだ。この問題は、可能性としては、国際保健機関(WHO) が国際司法裁判所に訴えることもできるだろう。

8(国連軍の行動について)

平和維持軍は軍事的強制措置ではない。受入れ国が同意してはじめて派遣できるのだ。

記録:柳原二郎

2003年12月21日

無関心という「罪」の重さ

ブログ ……それが問題だ "「「無関心」が生む恐ろしい現実」 に、KHOOz NOTEBOOK 「無関心の怖さ」からの引用がある:

今この国で様々な問題に対して根本的な解決がはかられる事無くなし崩し的に進行していくのは、実は多くの人の無関心のせいなのではないか・・・・・

これからこの国でデジタルデバイドが起こるとしたら、それは通信インフラや技術などの外的要因によってではなく、個人個人の関心の強さや、求める意識の度合いによて生じる可能性の方がはるかに大きいだろう。
つまりメディア(伝え方)がいくら発達したところで、その情報が本当に必要とすべき人に届くか届かないかを最終的に決定するのは、その個人の関心(危機意識と言ってもいいかもしれない)の強さでしかないのだと思う。

イラク問題を意識しての記事という(KHOOz NOTEBOOK コメント欄)。共感する。
 99%のことに無関心なことは人間の頭脳の有界性から当然のことだが、問題は1%の関心が何かということであろう。実用的情報については本能が関心を鋭くするが、そうでないことについての関心は自然には生じない。
 「他の人を救うこと」だけに関心を持つようなことは特殊な人にしかできないだろうが、少数者の苦難に関心の1%だけでも振り向けることは誰でもできることで単に習慣の問題ではなかろうか。その習慣が社会的なものとなっている度合いが国の健康のバロメータであろう。そして、その習慣の形成は、本来、学校教育が最も効果的にできるはずのことである。しかし、現実には逆に少数者を排除することが学校教育で進行しているように思える。
 1000名の同胞が異邦の地で心身に傷を受けることを正当化する理念「国益」とは一体何なのか?無関心の闇が日本を覆いつつあるが、エリ・ヴィーゼルの次の言葉は、無関心に覆われた社会が遭遇しかねない地獄を警告する。

愛の対極にあるのは憎しみではない。無関心である。美の対極にあるのは醜さではない。無関心である。知の対極にあるのは無知ではない。それもまた無関心である。平和の対極にあるのは戦争ではない。無関心である。生の対極にあるのは死ではない。無関心、生と死に対する無関心である。

2003年12月20日

「朝日のイラク攻撃反対はニセモノ」

【月刊あれこれ Mail Magazine】2003年12月20日(土)発行
星徹(ルポライター) 米国のイラク侵略を是認する朝日新聞 より

私は以下の文章を朝日新聞「私の視点」欄あてに投稿したが、予想どおり掲載されなかった。
【朝日のイラク攻撃反対はニセモノ】(2003年4月15日投稿)
・・・・・私が疑問に思うのは、開戦前には「この戦争には理がない」などと述べてい たのが、攻撃が始まるやいなや、攻撃の「部分容認」に転換している点だ。そして、侵略される側にお説教をする一方で、侵略する側には大いに寛大だ。非道なことでも、既成事実を作ってしまえば追認する、ということなのか。
 そして、フセイン政権が事実上崩壊した直後の4月11日の「破壊の跡に何 を築くか」は、まれにみる駄文であった。社説の大部分は、この戦争の非道・ 不法性にはほとんど触れずに、「私たちが求めたように、フセイン氏が開戦前に 退陣・亡命していたら、膨大な人命が失われずにすんだ。残念でならない」「今 回の政権転覆は、米英軍の一方的な侵攻なしには実現しなかった」などと述べ、 現状追認の姿勢を示した。・・・・・「長いものには巻かれろ」。いっそのこと、こんな社説でも書いた方が分かりやすい。(投稿文おわり)

 朝日新聞は、「悪さ」という面において、読売新聞に近づきつつあるようだ。朝日新聞で真のジャーナリズムといえる論説をぜひ読みたいものだが、それは無理なことなのだろうか。・・・・・

無理な理由の一つ:黒田清「批判ができない新聞」

2003年12月17日

世界を視る、権力を監視する写真中心の雑誌ーーDAYS JAPAN 予約講読受付中

DAYS JAPAN 2004年3月20日 創刊予定 責任編集:広河隆一氏
これ以上の荒廃と没落から日本を救うかすかな光を感じる。企画発表から 46 日目の12月12日現在 年間予約購読者 1,285人(募金 770万円 資金 1000万円)

世界を視る、権力を監視する写真中心の雑誌創刊準備中!!

9・11 事件の後、人々の間でメディア不信が広がっています。
私たちが知らなければならなかった情報の多くが、私たちの元には届きませんでした。
メディアの流した情報が、戦争への道を促した場合もありました。
時代は危険な方向に突き進んでいます。
メディアを私たちの手に取り戻しませんか。
私たちがどの方向に向かっているかを知るためにも、私たちは世界で何が起きているかを知る必要があります。
そこで次のような雑誌の発刊を考えました。・・・・・

Posted by tjst at 12月17日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000364.html
他の分類:メディアの諸問題

2003年12月14日

「最先端の測定装置で被曝の数値を測り安全度を確認する必要性」

今朝のサンデーモーニングでは、サマワ近郊で劣化ウラン弾が使用された証拠を報道したが、司会は「このような問題で自衛隊派遣の是非を論じるのは志が低い」と締めくくった。これでは「こんな問題はもちろん番組として認識していますよ」というアリバイ作りをしたに過ぎない。自衛隊員やサマワの住民の被爆の危険性の有無を調査もしないで済ませられるような段階では最早ない。毎日新聞の出席者は、新聞界はイラク派兵を支持することを決断したことを伝えたが、それならば、それに伴う責任を果たすべきではなかろうか。

Web 現代 2003.10.15 小泉首相の“イラク派兵”で自衛隊は被曝する!

・・・・・世界唯一の被爆国として日本の自衛隊が担うべき役割は米軍の支援ではなく、他にあるはずだ。今までの被爆者たちの調査結果を基にした臨床データの提示や、最先端の測定装置で被曝の数値を測り安全度を確認するなど、日本人にしかできないことが沢山ある。政府は本当の意味での国際的な貢献を考えるべきである。・・・・・

共同通信 2003.12.11 イラク自衛隊派遣

・・・・・UMRCのアサフ・ドラコビッチ所長は「自衛隊と一緒に専門家も送って、隊員の放射線レベルを毎日チェックすべきで、それもなく派遣するのは危険」と話している。・・・・・

東京新聞 2003.12.13イラク派遣 陸自、劣化ウラン弾対策 線量計携行を検討

・・・・・防衛庁は十二日、イラクに派遣される陸上自衛隊部隊について、劣化ウラン弾への安全対策を取る方針を固めた。派遣部隊に放射線の量を測定する「線量計」を携行させ、活動地域の安全性を確認することなどが検討されている。・・・・・

2003年12月13日

「日米安保条約を尊重すればイラク派兵はできない」

メディアの辺境地帯
総選挙、「自衛隊イラク派遣」と「読売」社説 2003.11.16 より

・・・・・
■日米安保条約と国連憲章との関係

 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」(日米安保条約)の第1条は、締約国が国連憲章に従うことを明記し、国連の目的と両立しないいかなる方法も慎むことを約束している。

 従って、「日米同盟重視の観点」を日米安保の観点と解釈するにしても、国連憲章の違反や脱法化を図った米国のイラクに対する侵略(国連は国連憲章に違反する武力行使を「侵略」と定義している)に日本は協力してはならず、まず米国に国連憲章違反をやめるよう説得しなければならないことになる。

 もし「読売」社説が書いたように、自公保三党が米国に追従し、自衛隊派遣を公に掲げていたのなら、それは同紙のいうところの「日米同盟重視の観点から」おかしいはずなのだが、社説はこの点を全く批判せず、逆に自衛隊派遣に反対する民主党などに噛みついた。

 「読売」がこの社説を掲載するにあたって、国連憲章や安保理決議はおろか、日米安保条約さえ考慮したようにみえないのは、根本的に、同紙が太平洋戦争、第二次世界大戦の誤りから何も学んでおらず、戦争さえ法による支配を受け、所定の手続きに基づかなければならないことを理解していない証拠ではないか。 ・・・・・

2003年10月18日

「ニュースをどこまで信じていますか?」

月刊あれこれ2003年7月号特集「ニュースをどこまで信じていますか?」

日経を解雇された記者によるサイト「まだ旧体制下の新聞社と月極契約している人たちへ」より
「ニュースをどこまで信じていますか」 2003.10.7

何を今さらという感じだが、7月号に掲載された記事を収録しておいた。この原稿を書いたのも一晩だったが、仕事をしながらでは、どうしても本来やろうとしていることが、どんどん後回しになってしまう。こんなことではダメだと思いつつ、生活もしていかなければならないし。嗚呼、自分のキャリアをつくづく考え悩む秋空よ。。。

2003年10月15日

日本でもブレーク間近か インターネットメディア

asahi.com : ネット最前線 : 朝日新聞ニュース:広がる草の根ネット新聞 市民が記者、生活者の視点で 2003.10.14

・・・・・東京都千代田区の日本インターネット新聞社は「市民一人ひとりが記者になって本物の言論をつくり出そう」と、2月に日刊「JANJAN」を創刊した。政治、経済から暮らしの情報まで扱う内容は幅広い。8月の月間ページビューは約60万。創刊後半年間で10倍になった。

 登録中の市民記者は、会社員、学生、NPO職員ら約550人。元受刑者は「刑務所医療の貧しさ」を訴えた。「2ちゃんねる」などの掲示板への書き込みと違い、署名が原則で、メール送信される原稿の客観性を編集部が判断する。・・・・・

Posted by tjst at 10月15日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000212.html
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2003年09月09日

JANJAN 9/8「新聞社の記事データベース無料開放を望む」

http://www.janjan.jp/media/0309/0309066304/1.php
「 新聞が「社会の公器」を謳うのなら、健全な市民社会を支えるため、新聞記事のデータベース利用は無料にすべきだ。 (伊藤誠一)2003/09/08」

伊藤氏によると、日本の全国紙、ブロック紙、主要地方紙の中で、記事データベースの全文を無料閲覧できるのは佐賀新聞と沖縄タイムスだけだそうだ。

なお『JANJAN』は、Japan Alternative News for Justice and New Culture の略で「市民が記者になってニュースを送るNPO型インターネット新聞です」 と紹介されている。

Posted by tjst at 09月09日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000136.html
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