Academia e-Network

国立大学独立行政法人化の諸問題: 大学の労使関係


8/20 労働組合「千葉大学ユニオン」結成宣言大学の労使関係
3/13 [AcNet Letter 72] 川勝平太氏による首大称賛コラムの背景AcNet Letter , 国立大学附属学校の今後 , 情報公開法の活用 , 大学の使命 , 大学の労使関係 , 東京都の大学支配問題
3/13 [AcNet Letter 70] 北大過半数代表候補者会議、他AcNet Letter , 大学の労使関係 , 東京都の大学支配問題 , 法人化準備
12/21 国立大学法人における「過半数代表」選出問題大学の労使関係
11/14 (週刊朝日2003-8-29) 成果主義の「崩壊」 給料と直結やめた1部上場企業も荒廃の諸相 , 人事 , 大学における不当解雇 , 大学の労使関係 , 大学評価 , 任期制の諸問題
11/01 富士大学の主張「私立大学は憲法23条に従う必要はない」大学における不当解雇 , 大学に関連する訴訟 , 大学の労使関係
10/11 北陸大学:授業のない教員の解雇を表明大学に関連する訴訟 , 大学の自治 , 大学の労使関係 , 大学界の自治 , 不当な介入
10/08 首都圏ネットワーク事務局 :裁量労働制に関するパブリックコメント大学の労使関係
10/07 大学改革案における教員任期制の導入に関する横浜市立大学商学部教授会意見大学の自治 , 大学の労使関係 , 地方独立行政法人制度 , 任期制の諸問題 , 不当な介入 , 不当な支配に直面する横浜市立大学
10/01 大学での教授研究業務を裁量労働の対象にする、労働基準法施行規則改正へのパブリックコメント募集(10/8締切)大学の労使関係

2004年08月20日

労働組合「千葉大学ユニオン」結成宣言

不安なく、そして生き生きと仕事が出来る千葉大学を目指して、すべての職場、すべての職域に労働組合「千葉大学ユニオン」を
2004年7月22日 労働組合「千葉大学ユニオン」結成大会

・・・・・では私達は、なぜ今、新たな労働組合が必要であると考えたのでしょうか。皆さんご存知のように、今年4月の国立大学法人化以降、昼休み短縮、労働時間の延長と賃金の実質的切り下げが起こり、サービス残業の実態も改善されたとは言い難い状況です。さらに、雇用、賃金、昇格など生活にかかわる基本的条件について不安が拡がっています。そればかりではありません。学科、専攻などの現場では、今年度予算配分が最大40%程度削減されるような事態も出現し、仕事が継続できるかどうか危ぶまれているところも数多く生まれています。もし、事態をこのまま放置するならば、賃金切り下げと解雇による人件費削減が確実に起こるのではないでしょうか。それは、大学の教職員が生き生きと働く条件を奪い、私達が発展させたいと願い、努力してきた千葉大学の崩壊を招きます。

このようなことにならないために私達ができる方法は、しかも、憲法に保証された方法は、労働組合による運動です。労働組合は、人が人として生き生きと不安なく仕事ができる条件を作り上げることによって、最終的には社会の豊かな発展と進歩を目指します。それは、産業革命以降、人類が築き上げてきた知恵であり、社会進歩の原動力でもありました。私達は、その知恵をこの千葉大学の職場において活かし、大学発展の原動力を築こうと、新たに労働組合「千葉大学ユニオン」を結成したのです。そして、不安なく、生き生きと仕事が出来るために、少しでも豊かな生活が出来るために力をあわせることを決意しました。

Posted by tjst at 08月20日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000620.html
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2004年03月13日

[AcNet Letter 72] 川勝平太氏による首大称賛コラムの背景


Academia e-Network Letter No 72
(2004.03.12 Fri)

【1】「毎日新聞3/7コラムの問題 川勝平太氏の素性 
   都からの月報は35万1千円」
(一都民である事務局員より)
「意見広告の会」ニュース112[4] 2004.3.10 より

【2】「2.28日比谷集会のご報告ならびに御礼」
「都立の大学を考える都民の会」事務局より

【3】**本日** NHK札幌3月12日午後7時半より
「流氷レーダ廃止の波紋−大学改革と地域貢献ー」

【4】近畿附属交流集会 3/7 の概要

 【4-1】近畿内の全労働各支部書記長連絡先

【5】豊島耕一氏「学則の「目的」条項」
[he-forum 6785] Date: Wed, 10 Mar 2004

[AcNet Letter 70] 北大過半数代表候補者会議、他


Academia e-Network Letter No 70
(2004.03.10 Wed)

【1】 北海道大学 第一回過半数代表候補者会議(3/5)の記録

【2】「首大構想」を称える新都立大教学準備委員の川勝平太氏の考え方

 都立大学の危機-やさしいFAQ O-12
  「2004年3月7日の毎日新聞に「首大構想」を称える 記事が出て
  いたというのは本当ですか? 」

【3】 dgh/blog No 68 へのコメント(2004.3.9) 紹介

2003年12月21日

国立大学法人における「過半数代表」選出問題

過半数代表を民主的に選 出する千葉大学全学教職員懇談会サイトの資料

・就業規則案への意見書提出、超勤などに関する労使協定締結のために、職場から過半数代表者の選出を始めましょう
・国立大学法人千葉大学事業場における教職員過半数代表者選出規程 (ka-031117: 20031219)
・千葉大学事業場教職員代議員会規程 (ka-031117: 20031219)
・千葉大学全学教職員代議員・過半数代表者懇談会 (ka-031117: 20031219)・選挙区の設定と代議員定数算出の方法 (te-031117: 20031219)
・選管マニュアル (20031219)
・千葉大学就業規則 (12/22にアップロード予定)
・各大学の就業規則のダウンロードのページ
名古屋大学、秋田大学、北見工業大学、大阪大学、静岡大学、東京外語大学(非常勤職員就業規則、教員勤務規定、就業規則)広島大学、東京大学
Posted by tjst at 12月21日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000382.html
他の分類:大学の労使関係

2003年11月14日

(週刊朝日2003-8-29) 成果主義の「崩壊」 給料と直結やめた1部上場企業も

週刊朝日2003.8.29 号成果主義の「崩壊」 給料と直結やめた1部上場企業も

運用の難しさが指摘され続けている成果主義賃金制度。サラリーマンの不満は高まるばかりだが、とうとう社内の反発を抑えるため、業績評価を給料に反映させないように制度変更した企業まで現れた。運用の形骸化も指摘され、専門家から「結果評価オンリー」の成果主義は「崩壊」しつつあるとの声が出始めている――。・・・・・

 「成果主義の見直し」といえば、すぐ思い出されるのが2001年に問題が表面化した富士通のケース だ。目標管理による成果主義を進めた結果、「社員がチャレンジングな目標に取り組まなくなった」「短期的な目標ばかりが重視され、長期的な目標が軽んじられている」などの弊害が明らかになり、結果だけでなく「プロセス」も評価の対象に加える見直しがなされた。

 人事関係者の間で「富士通ショック」と呼ばれているものだが、冒頭の1部上場企業は見直しどころか制度の根幹を変えてしまったケースである。「まれな事例」というが、成果主義に詳しい国際人事研究所の太田隆次氏は、こう言い切る。

 「今後、こういう企業は増えていくでしょう。目標管理のみで個人成果を評価する成果主義は、『崩壊』に向かっているからです」 ・・・・・

人事関係者が言う。

 「経済が成長しないのに、賃金だけが年功序列で右肩上がりというわけにはいかなくなったのです。個々の企業で見ると、売り上げが伸びないなか、増え続ける人件費を減らす必要に迫られた。結局、そのツールとして使われたのが成果主義だったわけです」

 人件費削減という不純な動機で導入されたのだから、社員の側からすればたまったものではない。その欠陥ぶりはさまざまな形で語られてきたが、それは今もまったく同じだ。・・・・・

 先の国際人事研究所の太田氏が言う。

 「目標管理による成果主義を導入した企業の人事マンは、『失敗した』と総ざんげ状態のはずです。結果のみで判断するノルマ主義に似た運用に陥り、従業員のやる気が失われてしまっているからです。『個人を殺す』だけの成果主義なら即、やめたほうがいい」 ・・・・・

2003年11月01日

富士大学の主張「私立大学は憲法23条に従う必要はない」

平成15年(ワ)第293号 地位確認等請求事件 被告学校法人富士大学答弁書:
学校法人富士大学の見解

私人相互間に、憲法の基本権保障規定が適用されないことは、確立した最高裁判例である。そして、私法人である私立大学を設置する学校法人と私人間に、憲法23条の学問の自由の保障規定が適用されないことも最高裁の判例である(前出昭和女子大事件、甲南大事件)。それ故憲法23条を根拠とする、教員の教育の自由の主張は、私立大学教員については失当である。・・・・・

富士見ネットサイト より

2003年10月11日

北陸大学:授業のない教員の解雇を表明

北陸大学教職員組合ニュース198号(2003.10.7発行)
http://www2.neweb.ne.jp/wc/hussu/031007_198.htm

「平成15年10月6日に組合執行委員会が行われました。すでにご存知のように、法人理事会は、今回の「未来創造学部」の設置に伴い、あらたに「総合教育センター」を設けます。そして、現外国語学部、現法学部の学生の卒業とともに、総合教育センターの教員で薬学部、新学部に授業のない教員は解雇すると団交で明言しています。これはいわゆる整理解雇にあたり、大学の財政状況に問題のない現在、法的には認められない不当解雇です。

しかし、法人理事会はそのような違法行為を強行する姿勢をまったく変えていません。執行委員会ではこの問題により有効に取り組むため、「雇用対策専門委員会」を立ち上げることを決定しました。専門委員会は、上部団体や全国の大学の組合組織と連絡を取り合って情報を収集し、さらに組合の顧問弁護士との綿密な連携のもと、法人の不当解雇に対抗していくことになります。・・・・・」

北陸大学教職員組合ニュース197号(2003.9.2発行)より団体交渉の記録
http://www2.neweb.ne.jp/wc/hussu/030902_197.htm

組合:「未来創造学部」という学部名称の文科省への提出はしているのか。また、いつごろ認可が確定するのか。
法人:提出はまだ行っていない。ただ、了解はもらえるという感触がある。9月半ばごろまでにはっきりするはずだ。
組合:カリキュラムは、密室で作られ、今回初めて一般の教員に公開された。そして、今、種々の欠陥を多くの教員に指摘されている。変更する気はないのか。また、今、示しているカリキュラムはすでに文科省に提出してあるのか。
法人:カリキュラムを変更する気はない。カリキュラムはまだ文科省に正式なものとしては出してはいない。しかし、今、示しているものでOKという内諾は得ている。それを変えることはしない。だいたい、変えたら失礼になる。
組合:法学部での説明会では、カリキュラムを作ったのは、河島学長、三浦学長補佐、園山外国語学部長、萩原法学部長という説明があったが、そのとおりか。
法人:そうだ。
組合:カリキュラムに明らかな欠陥があり、それを教員にも組合にも指摘され修正を求められても、カリキュラムを変える気はないのか。
法人:ない。新学部は、新しい方針でやるのだから、今の学部でこうだからと言ってもらっても困る。頭を切り替えてほしい。今日、団交の場に来たのは、理解をしてもらうために来たので意見を聞いて修正するために来たのではない。
組合:教職課程を作らない理由をはっきりさせてほしい。
法人:新学部が発展していくためには、まず社会に認知してもらわなくてはならない。成果を上げ、社会に受け入れてもらうためには、今は教職課程はいらない。
組合:教職課程があったら、なぜ新学部の教育の成果が上らないのか?
法人:新学部では新学部の成果を上げることに専念しなければならない。
組合:3年後に授業がなくなる教員が出てくるという説明だが、それは解雇ということか。
法人:雇用の終了ということだ。
組合:解雇ということか。
法人:そういうことになる。
組合:就業規則のどの項目が適用されるのか。
法人:第21条第7号(規模の縮小などの事由により勤務を必要としなくなったとき)を適用する。同条第8号(天災・事変その他やむを得ない事由のため、事業の継続が不可能となったとき)、同条第9号(その他前各号に準じるやむを得ない事情があるとき)も可能性としてはある。
組合:整理解雇と考えていいか。
法人:実質的にはそうなる。
組合:解雇という場合、その解雇の正当な理由がなければ解雇はできない。現在、財政状態は問題ないか。
法人:今は問題ない。
組合:新学部のカリキュラムでは、たとえば第2外国語が朝鮮語のみなので、このまま事が進めば、ドイツ語やスペイン語の教員が解雇されることになる。英語を専攻とする学生を置いた学科において、ドイツ語やスペイン語も学びたいという学生は当然いるし、高校生の目から見た学部の魅力という点でも、ドイツ語やスペイン語は残すべきだ。それでも、スペイン語、ドイツ語をカリキュラムに入れず、専任の担当教員を解雇する、というのはまったく正当性がない。さらに、財政的に問題がないと言っておきながらの解雇だから明らかな不当労働行為である。しかも、複数の教員の問題となるだろうから集団訴訟という可能性もある。今回のカリキュラムを変更なしで強行すれば、我々はそういう行為に追い込まれざるを得なくなる。それでもカリキュラムの変更はしないのか。
法人:しない。



解雇は合理的理由がなければ無効:労働基準法改正
 法人側は新学部の設立により、「やめてもらうことになる教員」が出てくると公言しています。5月に設立された「薬学部刷新準備委員会」、「新学部設置準備委員会」の規程においては、委員会では「(教員の)身分の得喪」に関する事項も扱う、として、まったく一方的に委員会の一存で教員の解雇が可能であるかのようになっていますが、解雇というのは、そのような簡単なものではありませんし、理事会の都合でいつでも自由にやれるというものでもありません。労働基準法を遵守しなければなりません。

 解雇については、これまでも正当な理由がなければ無効でしたが、それが、今年度の労働基準法の改正により、明文化され、次のような条項が労働基準法に加わりました。

第18条の2 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

 ここにきわめて明快に規定されているように、経営者は、「客観的に合理的な理由」を提示し、「社会通念上相当である」と認められなければ、解雇を行うことは違法行為となるのです。

 特に、今回の新学部の設立に関する解雇は団交でも法人側が認めているとおり「整理解雇」にあたり、この整理解雇については、さらに厳しい要件を満たさなければ経営者は解雇を行うことができません。それは、一般に「整理解雇の4要件」として社会的に広く定着したものです。

整理解雇にあたっては、以下の四つの要件のいずれが欠けても、経営者の解雇権の濫用となり、解雇が無効となります。つまり、すべての要件を満たさなければなりません。

整理解雇の4要件

1.人員整理の必要性

余剰人員の整理解雇を行うには、相当の経営上の必要性が認められなければならない。

2.解雇回避努力義務の履行

期間の定めのない雇用契約においては、解雇は最後の選択手段であることを要求される。役員報酬の削減、新規採用の抑制、希望退職者の募集、配置転換、出向等によって、整理解雇を回避するための相当の経営努力がなされ、整理解雇に着手することがやむを得ないと判断される必要がある。

3.手続の妥当性

整理解雇に当たって、手続の妥当性が非常に重視されている。労働組合と十分協議を行ったかどうかも重視される。関係する情報を開示しているかどうかも重要である。必要な説明・協議、納得を得るための手順を踏んでいない整理解雇は、他の要件を満たす場合であっても無効とされる。

4.被解雇者選定の合理性

まず人選基準が合理的であり、あわせて、具体的人選も合理的かつ公平でなければならない。

 以上の要件がすべて整ってはじめて整理解雇は認められます。この整理解雇の4要件に照らせば、現在法人理事会が新学部設置に伴って行おうとしている解雇はまったく無効となることは自明です。もし、それでも法人理事会があえて違法を承知で確信犯として行うとなれば、組合も全面的に戦うことになります。 

2003年10月08日

首都圏ネットワーク事務局 :裁量労働制に関するパブリックコメント

労働基準法38条2項の裁量労働制を大学教員へ適用可能とする告示案について
2003年10月8日 国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局

Posted by tjst at 10月08日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000188.html
他の分類:大学の労使関係

2003年10月07日

大学改革案における教員任期制の導入に関する横浜市立大学商学部教授会意見

大学改革案における教員任期制の導入に関する商学部教授会意見
PDF:http://www5.big.or.jp/~s-yabuki/doc03/sho1002.pdf
           2003年10月2日

商学部教授会

 プロジェクトR委員会は、9月26日に提出した『大学改革案の大枠整理(追加)について』と題する文書において、全教員を対象とする任期制の導入を提案しているが、任期制を導入することのメリットおよびデメリットに関する議論はともかくとして、そもそも教員全員について任期制を導入することは、現行法上ほとんど不可能であり、大学改革案においてかかる提案を行うことは、現行法における公立大学教員の任用に関する規制に抵触すると考えられる。その理由は、次の通りである。

1.現行法上、大学(学校教育法第1条に規定する大学をいう)の教員(大学の教授、助教授、講師および助手をいう)について任期制を導入することに関して法的規制を設けているのは、「大学の教員等の任期に関する法律」(以下、大学教員任期法と称する)である。この大学教員任期法は、平成9年に制定されたもので、その趣旨は、大学において多様な知識または経験を有する教員相互の学問的交流が不断に行われる状況を創出することが大学における教育研究の活性化にとって重要であることから、任期を定めることができる場合その他教員の任期について必要な事項を定めることにより、大学への多様な人材の受入れを図り、もって大学における教育研究の進展に寄与することにある、とされている(同法1条)。このような立法趣旨に鑑みれば、同法は、大学の教員について任期を定めない任用を行っている現行制度を前提としたうえで、以下に述べるような個別具体的な場合(大学教員任期法第4条1項1号〜3号)に限り、例外的に任期を定めた任用を行うことができることを明らかにしたものである(2003年5月16日衆議院における政府答弁)。

 2.大学教員任期法第3条によれば、公立の大学の学長は、教育公務員特例法第2条4項に規定する評議会の議に基づき、当該大学の教員(常時勤務の者に限る)について、次に述べる第4条の規定による任期を定めた任用を行う必要があると認めるときは、教員の任期に関する規則を定めなければならない。すなわち、任期制を導入しようとする場合には、まず、評議会の議に基づいて任期に関する規則を定めることが必要となるわけである。

そして、このような教員の任期に関する規則が定められた場合でも、任命権者が、教育公務員特例法第10条の規定に基づきその教員を任用するときは、次の3つの事由のいずれかに該当しない限り、任期を定めることができないのである。これは、すなわち、\菽偲、学際的または総合的な教育研究であることその他の当該教育研究組織で行われる教育研究の分野または方法の特性にかんがみ、多様な人材の確保が特に求められる教育研究組織の職に就けるとき、⊇手の職で自ら研究目標を定めて研究を行うことをその職務の主たる内容とするものに就けるとき、B膤悗定め又は参画する特定の計画に基づき期間を定めて教育研究を行う職に就けるとき、である(大学教員任期法第4条1項)。また、任命権者は、このうちのいずれかの事由に該当するとして、任期を定めて教員を任用する場合には、当該任用される者の同意を得なければならない、とされている(同法4条2項)。

 以上の各規定から明らかなように、任命権者が公立の大学の教員について任期を定めるためには、前述のように評議会の議に基づき任期に関する規則を定めなければならないほか、さらに前記 銑の事由のいずれかに該当すること、および任用される者の個別的同意が必要であり、いずれの要件を欠いても、公立の大学の教員について任期を定めることができないことになっている。そして、前記 銑の各事由の内容の解釈からも明らかなように、大学の教員全員について任期を導入することは、ほとんど不可能であり、教員全員について任期を定めた任用を行うことは、任期を定めない任用を原則としつつ、例外的に任期を定めた任用を許容するという大学教員任期法における公立大学教員の任用に関する規制に反する。

3.大学の教員全員が前記 銑の事由のいずれかに該当し、かつ任期を定めることについて全員の同意が得られた場合には、大学全体について任期制を導入することは、理論的にはあり得る。しかし、現在ある学部または研究組織の全ての職を、例えば,了由に該当するとして、教員全員について任期制を導入するとすれば、それは、,了由の拡大解釈であり、このような拡大解釈は、「多様な人材の確保が特に求められる」という法文の趣旨に反するのみならず、任期を定めない任用を原則としつつ、例外的に任期を定めた任用を許容するという大学教員任期法の立法趣旨にも反することになる。また、,了由の拡大解釈は、任期制の導入によって教員の身分保障の精神が損なわれることがないよう充分配慮するとする衆参両院の付帯決議にも違反する。

 4.来年度以降、公立大学法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第68条1項に規定する公立大学法人をいう)は、その設置する大学の教員についても、労働契約において任期を定めることができることになるが、その場合も、当該大学に係る教員の任期に関する規則を定める必要があるほか(大学教員任期法第5条2項)、前記第4条1項所定の 銑の各事由のいずれかに該当することが必要とされている(大学教員任期法第5条1項)。また、前述したのと同様の理由から、公立大学法人の設置する大学の教員の全員について任期を定めることは、ほとんど不可能であると解される。

 以上のように、プロジェクトR委員会が提案した横浜市立大学の全教員を対象とする任期制の導入は、現行法の解釈論としては認められないものである。もちろん、大学教員任期法第4条所定の3つの事由のいずれかに該当するときは、任期を定めることが可能であるが、これはいうまでもなく、当該3つの事由のいずれかに該当する教員について任期を定めることができるに過ぎず、プロジェクトR委員会の提案した教員全員を対象とする任期制の導入ではない。プロジェクトR委員会の提案は、公立の大学または公立大学法人の設置する大学の教員について任期を定めない任用を原則としつつ、例外的な場合にのみ任期を定めた任用を許容するという現行法上の規制に反するものと考えられる。よって、商学部教授会は、プロジェクトR委員会に対し、教員の任期制の導入に関して、関係する各法令をよく調査したうえで、慎重に検討するよう要望する。

2003年10月01日

大学での教授研究業務を裁量労働の対象にする、労働基準法施行規則改正へのパブリックコメント募集(10/8締切)

http://www.mhlw.go.jp/public/bosyuu/p0909-1.html
平成15年9月10日〜平成15年10月8日(必着)

労働基準法施行規則第24条の2の2第2項第6号の規定に基づき
厚生労働大臣の指定する業務の一部を改正する告示案


1  労働基準法第38条の3第1項に規定する裁量労働の対象となる業務として労働基準法施行規則第24条の2の2第2項第6号の規定に基づき厚生労働大臣の指定する業務に、学校教育法に規定する大学における教授研究の業務(主として研究する業務に限る。)を追加するものとすること。
2  この告示は、平成16年1月1日から施行するものとすること。




労働基準法施行規則第24条の2の2: (2)法第38条の3第1項の命令で定める業務は,次のとおりとする。  
     
  1 新商品若しくは新技術の研究開発又は人文科学若しくは自然科学に関する研究の業務  
  2 情報処理システム(電子計算機を使用して行う情報処理を目的として複数の要素が組み合わされた体系であってプログラムの設計の基本となるものをいう。)の分析又は設計の業務  
  3 新聞若しくは出版の事業における記事の取材若しくは編集の業務又は放送法(昭和25年法律第132号)第2条第4号に規定する放送番組若しくは有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律(昭和26年法律第135号)第2条に規定する有線ラジオ放送若しくは有線テレビジョン放送法(昭和47年法律第114 号)第2条第1項に規定する有線テレビジョン放送の放送番組(以下「放送番組」と総称する。)の制作のための取材若しくは編集の業務  
  4 衣服,室内装飾,工業製品,広告等の新たなデザインの考案の業務  
  5 放送番組,映画等の制作の事業におけるプロデューサー又はディレクターの業務  
  6 前各号のほか,厚生労働大臣の指定する業務



労働基準法第38条の3

 使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務のうちから労働者に就かせることとする業務を定めるとともに、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し当該業務に従事する労働者に対し具体的な指示をしないこととする旨及びその労働時間の算定については当該協定で定めるところによることとする旨を定めた場合において、労働者を当該業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、その協定で定める時間労働したものとみなす。

Posted by tjst at 10月01日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000176.html
他の分類:大学の労使関係