2003年11月14日

(週刊朝日2003-8-29) 成果主義の「崩壊」 給料と直結やめた1部上場企業も

週刊朝日2003.8.29 号成果主義の「崩壊」 給料と直結やめた1部上場企業も

運用の難しさが指摘され続けている成果主義賃金制度。サラリーマンの不満は高まるばかりだが、とうとう社内の反発を抑えるため、業績評価を給料に反映させないように制度変更した企業まで現れた。運用の形骸化も指摘され、専門家から「結果評価オンリー」の成果主義は「崩壊」しつつあるとの声が出始めている――。・・・・・

 「成果主義の見直し」といえば、すぐ思い出されるのが2001年に問題が表面化した富士通のケース だ。目標管理による成果主義を進めた結果、「社員がチャレンジングな目標に取り組まなくなった」「短期的な目標ばかりが重視され、長期的な目標が軽んじられている」などの弊害が明らかになり、結果だけでなく「プロセス」も評価の対象に加える見直しがなされた。

 人事関係者の間で「富士通ショック」と呼ばれているものだが、冒頭の1部上場企業は見直しどころか制度の根幹を変えてしまったケースである。「まれな事例」というが、成果主義に詳しい国際人事研究所の太田隆次氏は、こう言い切る。

 「今後、こういう企業は増えていくでしょう。目標管理のみで個人成果を評価する成果主義は、『崩壊』に向かっているからです」 ・・・・・

人事関係者が言う。

 「経済が成長しないのに、賃金だけが年功序列で右肩上がりというわけにはいかなくなったのです。個々の企業で見ると、売り上げが伸びないなか、増え続ける人件費を減らす必要に迫られた。結局、そのツールとして使われたのが成果主義だったわけです」

 人件費削減という不純な動機で導入されたのだから、社員の側からすればたまったものではない。その欠陥ぶりはさまざまな形で語られてきたが、それは今もまったく同じだ。・・・・・

 先の国際人事研究所の太田氏が言う。

 「目標管理による成果主義を導入した企業の人事マンは、『失敗した』と総ざんげ状態のはずです。結果のみで判断するノルマ主義に似た運用に陥り、従業員のやる気が失われてしまっているからです。『個人を殺す』だけの成果主義なら即、やめたほうがいい」 ・・・・・

tjst |11月14日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000292.html |荒廃の諸相 , 人事 , 大学における不当解雇 , 大学の労使関係 , 大学評価 , 任期制の諸問題
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