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国立大学独立行政法人化の諸問題: 大学財政


2/04 フランスにおける科学者・研究者たちの闘い――「研究を救おう!」をめぐる三週間の動き意見広告の会ニュース , 学問の意義 , 研究者から社会へ , 大学の使命 , 大学財政 , 大学政策
12/27 法人化に賛成した国立大学長への謝罪と損害賠償の要求意見広告の会ニュース , 学長の権限 , 国立大学法人制度の欠陥 , 大学財政
12/24 櫻井よしこ「国会決議を反古にする国立大学への予算削減案」学費値上げ・格差 , 大学財政 , 大学政策
12/06 平成16年度予算の編成等に関する建議大学財政
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10/16 主計局の新用語「モデル事業・政策群」大学財政
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7/20 二者択一論を超えて―高等教育研究者の役割大学財政
7/19 「21世紀COEプログラム」の研究教育拠点の選定大学財政

2004年02月04日

フランスにおける科学者・研究者たちの闘い――「研究を救おう!」をめぐる三週間の動き

「意見広告の会」ニュース93:1 フランス便り
Date: Wed, 04 Feb 2004 02:08:08 +0900
ニュースの配布申し込み,投稿:qahoujin@magellan.c.u-tokyo.ac.jp

1 フランスにおける科学者・研究者たちの闘い
    ――「研究を救おう!」をめぐる三週間の動き
西山 雄二(一橋大学博士課程:パリ第10大学博士課程)

「研究のための別の政策を!」「街頭に出よう、もう我慢できない!」、「研究がなければ、世界は止まる!」、「破壊者シラク、共犯者エニュレ〔研究担当相〕!公的研究の解体に否!」、「銭〔ペペット〕がないからピペット管がない!」、「セールに出された研究活動、ただ今値下げ処分中、何かもなくなってしまうよ!」「マクドナルドの国への頭脳流出!」――フランスで前代未聞の出来事、数千人もの科学者・研究者が街頭に降りたのである。

「研究を救おう!」の署名運動が始まって3週間後の1月29日、研究者と彼らに賛同する市
民たちがついに街路をデモ行進した。20ほどの研究者や高等教育教職員の組合、学生組合組織、若手研究者グループなどがパリ第7大学(ジュシュー)から首相官邸(マティニョン館)まで行進した。参加人数は約1万人(主催者発表。警察発表5000人)で、科学者・研究者のデモ行進としては最大規模となった。また、リヨン、マルセイユ、トゥールーズ、モンペリエ、ボルドーなどデモは全国各地でおこなわれた。

デモ隊列の最後尾には「喪に服した研究活動」の象徴として黒いバルーンが飛ばされた。社会党はデモ行進支持を表明し、党のナンバー2・ローラン・ファビウスも隊列の先頭を歩いた。彼は「私たちは科学者の職に関して、1000の研究ポストの創出を見込んだ暫定的な運営計画を実施したのに、現政府はこれを破棄しただけでなく、研究ポストをさらに削減したのです」と主張した。夕方、首相官邸に到着したデモ隊は、2002年度予算の即自払い込みなどを求める要望書を提出し解散したのだった。

「研究を救おう!」の抗議運動は2003年12月に遡る。2004年度研究予算の削減が決定されたとき、コーチン研究所のアラン・トロットマンは「研究所の悲惨な状況を前にして、パストゥール研究所の同僚とともに、研究者はもはや黙ってはいられない、屠殺場に連れて行かれようとしているのに私たちは背中を丸めている場合じゃない」と憤慨した。この68年世代の生物学者は、時を移さずして仲間とともに最初の文書「羊たちの沈黙」を起草した。17日、40人ほどの生物学者たちがコーチンに集まり、議論の末に研究者の集団辞職という手段が承認され、23日には、請願書の決定稿が研究部局あるいは研究チームの責任者たちに配布された。年が明けて1月6日までに、トロットマンは60名の部局長、90名のチーム・リーダーの集団辞職の誓約を確認していたという。こうして公開書簡「研究を救おう!」は7日に公表され、抗議声明の衝撃は生物学界だけでなく、あらゆる学術分野に伝わったのだった。

公開書簡「研究を救え!」はとりわけ、政府による基礎研究の放棄に対する苛立ちを直截に表明している。実用的で収益性のある応用研究は確かに重要ではあるが、それを支えているのはあくまでも地道な基礎研究に他ならない。経済発展、技術革新、学識の蓄積といった国際競争力にこれから国家が生き残ろうとするならば、国家による基礎研究は必要不可欠である。しかし、フランス政府は基礎研究予算を削減するばかりか、場合によっては過去の予算さえ凍結しているのだ。そして、さらに悪いことに、事態を改善しようとする政府の態度は極めて科学官僚主義的なものでしかない。政府が先導して、特別プログラムを組み、期限付きの委員会を即席で設置したところで、研究機関の混乱は悪化するばかりである。公開書簡は、科学行政に関して各研究機関の現場の声を優先させることをはっきりと主張している。

署名者たちがが政府に要求しているのは主に次の三点である。まず、凍結あるいは取り消されている過去の予算を研究機関に即刻支払うこと。信じ難いことに、財政難のため2002年度から大学・研究機関の一部への予算未払いが続いているのである。次に、2004 年度の550の研究ポスト削減案を撤回し、大学に教員および研究員ポストを相当数増やすことである。これは研究所で働く若手研究者の将来の就職を保証するため、また、アメリカやイギリス、ドイツなどへの頭脳流出を回避するためである。そして書簡は、フランスにおける新しい研究のあり方を特徴づける全国規模の討論会の開催を要望している。

第三点目の討論会の開催は興味深い重要な要求である。というのも、研究者たちは予算配分をめぐる駆け引きに終始するだけでなく、建設的かつ民主的な議論の場所を設けようとしているからである。彼らが前例として挙げているのは1956年にノルマンディー地方の都市カーンで開かれた討論会だ。生物学者ジャック・モノーらが参加したこの討論会は、科学研究を国民的威信の基礎であると同時に経済発展のための最優先条件とみなしていたマンデス=フランスが実現させたものである。そこでは、科学者や政治家、実業家、ジャーナリスト、一般市民が数日間にわたって意見を取り交わすことで、研究活動に関する政策方針が民主的に規定された。カーンの討論会は科学に立脚した近代化と学術における民主主義の関係を深く問い直し、60年代の科学研究の方向性を確定したのだった。この成功例に倣って、「研究を救おう!」の署名者たちは科学行政の舵取りを民主的に決定する討論の機会を切実に求めているわけである。

15日の時点で、既に12000人の科学者・研究者・大学院生が賛同の署名をしていた。理系の研究者に限らず、文系の研究者・院生の賛同署名も行なわれていることは言うまでもない。また、16日、ネット上で一般署名が開始され、数日間で署名した市民の数は30 00人を突破した。食料品店主、看護婦、法律家、不動産業者、船員、年金生活者、主婦、失業者……。23日までに、「研究者たちの行動を支持する市民リスト」には実に20000人の名前が集まったのだった。科学者の問題が研究所を枠組みを越えて市民社会に知られるところとなり、市民と研究者のかつてない連帯の輪が急速に広がった。「研究を救おう!」の文面にあるように、基礎研究の危機的現状を世論に理解してもらうという発起人たちの目的は短期間で達成されたわけである。それは、科学・学術研究の問題がもはや研究者の単なる予算配分の問題ではなく、自分たちの国の未来像をどう描くのかという社会的選択の問題として広く認知される過程だった。

研究者の怒りがメディアで頻繁に報道される中、クローディ・エニュレ研究担当相はラファラン首相と話し合い、執行凍結の解除を了承させた。そのほか政府は、「評価ミッション」による監査を実施し2週間後に予算「不足」問題に結論を出すと発表した。仏政府の統計によると、仏全体の研究開発支出はGDP比(以下同)2.2%と、日本(3%)、米国(2.7%)、独(2.5%)を大幅に下回る。ただし、日本や米国はほぼGDP比2%を民間企業に依存しているが、仏は1.4%にとどまる。一方で、公的研究部門の支出は仏が0.9%で前記三国を上回っている。仏政府としては今後、民間企業の研究支出を増やし、2010年までにGDP比2~3%の予算を確保する方針だとしている。

抗議行動に回答するため、エニュレ研究担当相は22日、研究者への書簡を研究省のHP上で公開した。彼女は、「2004年度の研究予算は3%増えている。首相が指摘したように、2004年度は研究施設予算は凍結も取り消しもしない。研究を支援する努力は2005年度も2006年度も継続される」、と政府の方針を支持した。また、「研究所の就職に適応性と順応性をもたらすために契約研究員という新方式を実施しているが、この方策は継続されるだろう」としただけで、結局、署名者が要求している科学研究をめぐる討論会開催の問題には一言も触れなかった。今回の大学問題はテレビやラジオ、新聞を通じて頻繁に報道されたが、ラファラン首相やエニュレが頑なな態度で、研究者のこのような集団辞職宣言は正当化されえないとメディアで発言する度に、科学者に賛同する署名者数はますます増えていった。

ところで、視点を広げて、EUレベルでの高等教育政策にも触れておきたい。通貨統合に成功し、現在は政治統合の調整に難航しているEUだが、教育に関する議論も着々と進められている。2003年2月、EU各国における高等教育の充実した協調関係を構想した資料「知識に関するヨーロッパの大学の役割」が発表された(2005年に正式に文書化される予定)。資料は「研究、教育、技術革新の交差点である大学は、多くの点で経済と社会の鍵を握っている」としながら、EU各国の高等教育の「根本的な変化」を要請している。資料では変化に向けた三つの改革条件が挙げられている。まず最初に、大学の資金問題である。アメリカが国民総生産の2,3%を高等研究費に注ぎ込んでいるのに対して、E U諸国平均は1,1%でしかない。民間の融資を拡充させてEU各国が研究資金を獲得することが必要となる。次に、卓越性(excellence)の条件を創出することである。各研究機関の自治を承認し、研究の効率性を称揚することで、研究者同士の専門性を高めることができる。最後に大学外への研究の公開で、これはとりわけ大学と企業の共同関係を想定している。この改革案を見ただけでも、EU各国が独走するアメリカの研究状況をライバル視しながらも、実は、効率性と自由競争にもとづくその産学共同体制を模倣しながら、アメリカに追従しようとしていることがうかがえる。フランスはこれまで独自の学術免状制度をとってきたのだが、EU各国と足並みを合わせようと、来年度から世界的に見て標準的な学士―修士―博士制度へと高等教育制度を改編しようとしている。つまり、巨視的に見れば、フランスさらにはEU各国の高等教育・研究政策は、アメリカがその強大な牽引力である学術研究の国際競争の渦中にあるわけである。

最後に、フランスの大学の全般的状況にも触れておきたい。来年度からの大学改革案として、2003年11月末、学士―修士―博士制度への改編が議会で議論された。全フランス学生連合(UNEF)は抗議行動に動員をかけ、実際に約30ほどの大学で示威行動が行なわれたが、全体的に見て反対の声はさほど盛り上がらなかった。というのも、既に15ほどの大学でこの世界標準の制度への移行が完了しおり、彼らは概ね、「大学人が主役の改革」と今回の制度編成に満足しているからだ。この制度改編の議論の後、今度は、「研究を救おう!」グループが明らかにしたように、大学の予算問題が表面化してくる。フランスの大学は深刻な財政難に見舞われており、いくつかの大学(ナント、ルーアン、ラ・ロシェル、ポワティエ)は2004年度予算の承認を拒否する意向を示している。教員や学生の団体も緊急策を打ち出すよう政府に訴えている。教員・研究者ポストの増設がないだけでなく、驚くべきことに、暖房費節約のために冬休み(2月末)を延期する大学(パリ第11大学)も出ているのだ。来年度からフランスの約半分の大学は学士―修士―博士制度へと切り替わるが、その準備予算も先行き不透明なままだ。さらに、上海大学が作成した世界の高等研究機関ランキングで、フランスの大学ではパリ第6大学がかろうじて65位にランクされたことも大学関係者にショックを与えている。その原因として指摘されるのが、エリート養成の高等教育機関グランドゼコールと一般の大学とのあいだの著しい格差だ。予算配分だけを見ても、一年間学生一人あたりの両者の予算格差は約二倍となっており、この教育制度の不平等性こそが先進国のなかでもっとも非効率的で不条理な高等教育の現状をもたらしている一因だろう。それゆえ、学士―修士―博士制度への移行によって大学間の自由で平等な競争が促進され、現在は無料同然の入学料をある程度増額し、これを大学運営資金として活用するべきだと主張する論者も出てきている。

デモが開催された29日の時点で、公的研究部門に携わる研究者10万4000人のほぼ3分の1 にあたる3万1000人の署名が集まっている。しかし、発起人の科学者たちにとっては剣が峰に立つ状況は相変わらず続いている。政府側からの納得いく回答が得られない場合、「研究を救おう!」の宣言通り、3月9日、国立保健医学研究機構(INSERM)の半数、国立科学研究センター(CNRS)の3分の1の科学者が集団辞職を実行することになっているからだ。学術的大混乱を回避するために、研究者の団体は引き続き何らかの行動を起こしていく予定で、早速、科学研究中央委員会の委員長たちとINSERMの同職者たちは30 日、行政任務に関してストライキを打つことを決定した。

産学協同体制に依存することのない国家による基礎研究の保護――「研究を救おう!」が明瞭に主張しているこの大原則は、自由主義的経済理念が牽引する現下のグローバリゼーションの時代においては、ますます純粋な響きを帯びて聞こえる。効率性と卓越性にもとづく経済競争が優先されるこの時代において、これは時代遅れの主張だろうか?

いや、少なくとも私はそうは思わない。集団辞職という絶対的手段に訴える科学者たち、これをメディアが大々的に報道し、世論が応答するというフランスの政治的共感の流れ――今回の運動を通じて確認されることだが、新しい社会的異議申し立てが到来するとすれば、それはつねに時代遅れの、だがしかし確かな歩調を伴なっているのだ。

<参考記事>
ル・モンド紙(2003年11月25日、2004年1月9、16、23、24、30、31日付)
リベラシオン紙(2004年1月31日付)
* 転載は自由です。

2003年12月27日

法人化に賛成した国立大学長への謝罪と損害賠償の要求

意見広告の会ニュース77より 山口大学事務職員50代係長 から法人化に賛成した国立大学長へのメッセージ

・・・・・学内外の反対を押し切り、賛成した学長として組織に対して謝罪と損害賠償を考えるべきです。

法人化に賛成した学長殿 
                                       
                   山口大学事務職員50代係長
 
数千人の意見広告の会や全大教や法人化反対の政党のいろいろの行動が国会での法人化法案に付帯決議を生みました。

微力ですが、私も意見の会に賛成しも数万円の広告費をカンパしました。全国の同志結集で全国紙に数回にわたり、数千万円の経費を掛けて意見を述べました。

付帯決議で、悪化の歯止めがつけられたかに見えましたが、財政面で政府与党・財務省の恒常的な予算削減計画は、財政の停滞状況に導き、大学が財源を集中したほんの一部の分野しか陽が当たらないこととなります。

今までの国立大学では毎年の定員削減計画により大変苦しんだ計画に匹敵する最悪の恒常的な予算削減計画です。

数大学の学長は、国大協で反対の意見を述べられ、危険であることの警鐘を鳴らし続けられたと報道されています。 

法人化に賛成した学長又は、意見を述べなかった学長は、直ちに行動を起こすべきです。現在要望書を提出したとしていますが、この計画が決定されたら、長期にわたり各大学に数億円以上のの減額が予定されていると報道されています。

民間会社なら社長の判断ミスで、組織に多大な損害を与えた場合は、辞職する例もあります。

これは、恒常的な予算削減計画を乗り切るために収入減を授業料等の大幅値あげでカバーするするしか方法がなく、国民に対して国立大学の良さを捨てたに責任もその学長にはあると思います。

この1月に恒常的な予算削減率計画が決定がされたら、学内外の反対を押し切り、賛成した学長として組織に対して謝罪と損害賠償を考えるべきです。

各大学は、恒常的な予算削減計画が決定されると、血のにじむような計画をこの4月から検討しなければなりません。

教職員は、定員削減計画で教職員が減り恒常的な長時間勤務となり体調を崩す教職員も増大しています。この悪夢を恒常的な予算削減計画が更に増幅させることは、間違いありません。

法人化に賛成した学長、及び了解を与えた学長は、行動するべきです。

2003年12月24日

櫻井よしこ「国会決議を反古にする国立大学への予算削減案」

週刊ダイヤモンド2003年11月29日号 新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 520
櫻井よしこ氏: 「国会決議を反古にする国立大学への予算削減案 審議自体に根源的矛盾あり」

・・・・・その一方で、大学側が独自に財源を確保する方法に関しては、欧米諸国に較べて厳しい制限がある。ハーバード大学やイエール大学など、欧米の大学の資産は10兆円単位で、驚くほど豊富である。大半が、民間からの寄附金である。米国における最新の数字は、個人と法人を合わせた民間のNPO(非営利団体)への寄附金が23兆円規模に達したことを示している。その一部は当然大学に渡り、各大学の豊富な資金と資産になり、日本の学者や研究者に与えられた環境とは比較にならない恵まれた研究・教育環境を創り出している。

 日本では、財務省がおカネの流れをすべてコントロールしようとするあまり、NPOへの寄附も認めない。欧米で優れた大学を支える力となっている寄附の道が、日本ではピタリと閉ざされている。そのうえに、今回の運営費交付金一律年2%の削減案である。・・・・・

2003年12月06日

平成16年度予算の編成等に関する建議

平成15年11月26日 財政制度等審議会 平成16年度予算の編成等に関する建議

4.文教・科学技術(1)文教予算 イ.国立大学法人

 平成16年4月の国立大学の法人化にあたっては、大学における教育・研究活動の質の向上という国民の求める成果を達成することが重要である。現在、国立大学の運営には多額の財政資金が投入されているが、新しい予算制度の構築にあたっては、客観的かつ厳格な事後評価を重視するとともに、大学運営の自主性・自律性を高めることに伴う合理化・効率化を促すような制度設計とすべきである。

 さらに、運営費交付金算定の基礎となる学生納付金の水準に関しては、これまでの建議においても再三提言を行ってきたように、受益者負担の徹底及び私立大学との格差是正の観点から、各大学が適時適切に改定を行い得るような仕組みとすることが必要である。

4.文教・科学技術(1)文教予算 ウ.その他

 その他の文教予算については、「平成15年度予算の編成等に関する建議」(平成14年11月20日)においても述べた通り、受益者負担の徹底と資源配分の重点化を図り、施策の効率的・効果的な実施を徹底すべきである。

 具体的には、高等教育に関し、上記の国立大学法人に対する予算措置の改革と合わせ、私学助成等について機関支援という形での支援の在り方を見直し、公募方式により教育・研究上の優れた取組みに対して支援を行う等の国公私を通じた競争原理に基づく支援へと思い切った重点化を図るべきである 。また、予算の透明性向上の観点から、学校法人会計基準について、企業会計原則を取り入れた見直しを推進すべきである。

 育英奨学事業については、無利子奨学金を縮減するなど適正な受益者負担を求めるとともに、平成16年4月から事業実施主体が独立行政法人化される機会に合わせ、事務・事業の抜本的見直しによる合理化・効率化や、債権回収率の向上など事業運営の健全化を図るべきである。

 文化予算については、官と民、国と地方の役割分担を明確にするとともに、費用対効果を吟味し、優先順位の高いものに支援を重点化すべきである。

・・・・・4.文教・科学技術(2)科学技術
 我が国の科学技術予算は、近年の厳しい財政事情の中で大幅に拡充されてきており〔資料4-3参照〕、政府研究開発投資の対GDP比でみても、「第2期科学技術基本計画」(平成13年3月30日閣議決定)の目指す欧米主要国並の水準は既に達成されている〔資料4-4参照〕。我が国の財政状況が引き続き厳しい中においては、今後は量的拡大よりも一層の質的向上に軸足が置かれるべきである。

 そのためには、科学技術予算の一層のメリハリ付けを進める必要があり、総合科学技術会議による科学技術関係施策の優先順位付け(平成15年10月17日)を踏まえ、重点4分野に対する資金配分の更なる重点化を図る一方で、その他の分野における一層の効率化・合理化を行う必要がある。また、複数の省庁や独立行政法人が関わる研究開発プロジェクトについては、役割分担の明確化・重複の排除を徹底し、効率的な実施体制を構築する必要がある。

 その際、資金の効率的利用を一層促進するため、「PLAN(編成)−DO(執行)−SEE(評価・検証)」の考え方を踏まえ、厳正な評価を実施し、スクラップ・アンド・ビルドの原則に基づく新規プロジェクトの厳選と既存プロジェクトの見直しや中止を行っていく(チェック・アクション)必要がある。特に、従来より取組みが遅れている中間評価・事後評価を適切に実施すること、そのために定量的なものも含めた明確な目標設定を行うことが必要である。また、いわゆるビッグプロジェクトについては、後年度負担が大きいこと等に鑑み、真に優先順位の高いプロジェクトのみを厳選し、重点的な資金配分を行う必要がある。

 更に、科学技術システム改革の一層の推進のために、競争的資金については、制度メニューの大括り化や不正経理問題の再発を防ぐための制度改革を行うこと、研究開発型の独立行政法人については、限られた予算の中で中期目標・中期計画に基づき効率的に業務運営を行うことが求められる。

Posted by tjst at 12月06日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000332.html
他の分類:大学財政

2003年11月15日

国立大学法人化で潤う職種

パブリックセクター Column 国立大学法人制度への期待と課題〜国立大学法人法案の意味するもの〜 2003.3.26
中央青山監査法人 事業開発本部 公会計部 パートナー 稲垣正人

・・・・・今回の「大学法人化」は行財政改革の一環として検討されたという経緯、即ち独立行政法人制度というツールの導入という側面はありますが、国立大学のフレームワークの変更に留まらず、私立大学・公立大学を含む大学システムの再編成を導き、さらには産業界等のステークホルダーを包含した社会システムとの相互補完的な関係の構築を実現し、「知」の側面から国力の増大に寄与するものとなることを期待したいです。・・・・・

公認会計士という職業は、企業会計基準に準じる会計基準を採用した独立行政法人制度が拡大することにより、これまで縁がなかった公的セクターでの活動の場が生じて、世の春という時代を迎えている感がある。

Posted by tjst at 11月15日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000294.html
他の分類:大学財政

2003年11月11日

財政制度等審議会 財政制度分科会 歳出合理化部会 及び 財政構造改革部会 合同部会(10/9)議事録

財政制度等審議会 財政制度分科会 歳出合理化部会 及び 財政構造改革部会 合同部会(10/9)議事録
提出資料
部会長等の記者会見

【 石原主計官 】・・・・・次に、国立大学法人に移ります。
 22ページ をご覧いただきたいと思いますけれども、これが国立大学法人の今年の予算要求でございまして、上の歳入のところの網かけを見ていただきますと、運営費交付金と施設整備補助金ということで、それぞれ要求が出てきております。今年の予算査定におきましては、単に額を査定するだけでなく、特に運営費交付金の制度設計を行う。国立大学が法人化するという趣旨を、いかに運営費交付金の算定ルールの中に生かしていくかというところが、今年重要な課題になってくるわけでございます。
 24ページをご覧いただきたいと思います。
 24ページは、従来の国立学校特会時代の歳入と歳出を表にしたものでございますが、特に歳出のところを見ていただきますと、それぞれ項に分かれてございまして、また項の下に細かい目がたくさんございまして、基本的に予算費目ごとに従来は使途を特定してございました。また、それらの執行は単年度執行が原則ということで、非常に、大学サイドとすれば使いづらい制度であったわけでございまして、この辺が今度は運営費交付金ということで一本になる。また、単年度執行も、中期目標、中期計画に定められているような目標であれば繰越せるというようなことで、大幅に自由化されるということでございます。
 27ページを見ていただきますと、「国立大学法人法の概要」ということをまとめてございますが、予算に関するところだけかいつまんで申し上げますと、 のところ「「大学ごとに法人化」し、自律的な運営を確保」ということで、予算、組織等の規制を大幅に縮小し、大学の責任で決定する。予算についての規制を大幅に縮小するということが、まずうたわれてございます。
 それから、イ任瓦兇い泙垢、規制を緩める一方で、評価ということが重要になってございまして、第三者評価の結果を大学の資源配分に確実に反映する。このようなことになっているわけでございます。
 それで、31ページをご覧いただきますと、運営費交付金につきまして、国立大学の独立行政法人化に関する調査検討会議からご提言いただいてきておりまして、運営費交付金の算出方法、下のところでございますが、 ↓△箸瓦兇い泙靴董△い錣罎覲慇舷等客観的な指標に基づく部分を標準運営費交付金として渡す。それから、それに、客観的な指標によることが困難な部分は特定運営費交付金と、運営費交付金に2種類がありまして、このそれぞれの対象を何にするかということが大きな問題になってくるわけでございます。
 33ページ、ご覧いただきたいと思います。
 「独立行政法人の財務会計制度の概要」とございまして、「予算」のところを見ていただきますと、先ほど私がちょっと触れましたけれども、今までは細目について事前に査定をしておったり、年度内消化が原則だったのが自由化されるということでございますが、表の下のところにございます、「国立大学法人の運営費交付金算定ルールを考える場合の視点」でございまして、ここに3点ほど書かせていただいておりますけれども、やはり国の事前関与・統制を極力排除し、大学の自主・自律性を可能な限り担保することということが、ここに書いてございますけれども、重要になってこようかと。
 一方で、△任瓦兇い泙垢韻譴匹癲⊆由度を高めた結果として、財政資金を投入する大学運営の効率化の姿というものも、きちんと国民に示されることも必要ではなかろうかと考えてございます。
 それから、でございますが、透明性の高い配分ルールの設定によりまして、実質的に国の事前関与・統制が残される懸念を排除することも必要。
 私ども、今、下に3点書かせていただきましたが、このような基本的な考え方をもって、現在、文科省と制度設計について詰めを行ってございます。この基本的な考え方等々につきまして、ご意見、またご示唆いただく点がございましたら、よろしくお願いいたします。・・・・・
【 俵委員 】 今の大学の表札の話というのは不思議な話で、私は文学部、半世紀以上前におりましたが、文学部の表札など、どこにあったという記憶もないので、まあ、大学というのは不思議な体面にこだわる世界だなと、こう思っておりますが。そんなもの要らないんじゃないかというのが、私の基本的な考え方でありますけれども。
 それは別として、科学技術予算というのは、本来、テクノロジーのための予算のはずですよね。これがフィールドワークとか、わけのわからないところに使われて、乱脈問題が起きていますね。その乱脈問題の頭のハエも追えないような人が政治改革などと言って、ぶっているような不思議な現象がありますね、現実に。こういうものに対しては、相当厳しい査定があってしかるべきだと私は思うし、本来、やはり人文科学の学者というのは、自分の責任で本を買って、自分の責任で自分の頭の中で考えるべきものであって、何か科学研究費というものが、非常にずさんな使われ方をした、あっちでもこっちでもつまみ食いを起こしている。そういうことが歳出合理化部会においては、一番大きな問題であって、制度改革の議論は制度改革の議論で勝手にやってくれよというようなところがないわけでもない。歳出合理化部会ですから。そこらについてのご説明がなかったけれども、特に国立大学法人化などということになりますと、それは伏魔殿がますます伏魔殿化するようなところが、少なくとも外から見ればあるわけでして、そこらがどうなっているんでしょうか。私どもの知る範囲では、大学の先生というのは、一生懸命給料の中から、自分でご本をお買いになって、研究室にお並べになって、ぱっとあけるとほこりが上がるような神々しいものを長年お読みになると、哲学系の学生だとそう思ってしまうので、そこに何かわけのわからない、何が科学研究費だというようなものが、やたらずさんに使われて、社会正義を研究テーマとする人がつまみ食いしたなどというばかな話が新聞に載るというのはおかしな話で、そこらはどうお考えなんでしょうか。

【 西室部会長 】 主計官、どうぞ。

【 石原主計官 】 先ほど、科学技術のところ、大分はしょりましたので、もう一度説明させていただきますと、やはり、現在、中間評価なり事後評価なりがきちんとなかなか行われない最大の理由は、達成目標が専門家以外の方にもきちんとわかるように、例えば数値化されているというようなことが、努力がなかなか行われていないからではなかろうか。
 例えば、45ページを見ていただきたいと思うのですけれども、これは、研究開発プロジェクトの達成目標や中間評価の例を集めたものでありまして、横線の上の段に書いたのは、我々がいいと思っているものでして、下の段がちょっと問題だと思っているものなのですけれども。
 例えば、目標のところを見ていただきますと、これは、モバイル端末を構成する無線通信素子というものを三次元でシステム化をするというプロジェクトでございますけれども、ここにございますように、5ミリ角で厚さ0.5ミリ以下のサイズ、それだけ小さくして、性能が1ギガビット毎秒以上の通信速度を持つ、はっきり数値化がされてございまして、その意味するところは必ずしも素人にわからないわけですけれども、結果としてこれが目標として達成できたかできないのかというのはわかるのではなかろうかと思います。
 それから、例えば右の例で、中間評価のところを見ていただきますと、これはいわゆる燃料電池でございますけれども、燃料電池につきまして電解質、電界幕というのが温度が上がると、温度に対して非常に弱いものであるようでございますけれども、ここには具体的に耐熱温度が120℃以上の電解質幕をつくるんだとか、触媒を、白金が非常に高いものでございまして、この使用量を従来の1/10ぐらいにして低コスト化するのだとか、こういうことが達成できたというようなことが中間評価でなされている。
 こういった、要するに明確に数値化されれば、いわゆるインナーサークルの方以外の外部の人間にもわかるわけですけれども、下に書いてあるような、いわゆる抽象的なことでもって設定され、また、中間評価がなされると、はっきり言って、何のことだかわからないということかと思いますので、やはり、まずは専門家の方々にお願いしなければいけないと思いますが、いわゆるタックスペイヤーたる一般の国民によりわかりやすい目標の設定と評価をしていただくということが、まずは基本かなと考えているところでございます。

Posted by tjst at 11月11日
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2003年10月16日

主計局の新用語「モデル事業・政策群」

財政制度等審議会 財政制度分科会 歳出合理化部会 及び 財政構造改革部会 合同部会(9/26) 議事録

【 本間部会長 】 それでは、モデル事業並びに政策群につきましての考え方、それから、経緯につきましてお話をさせていただきたいと思います。・・・・・
 ・・・・・そのような背景の中で、とりわけ我々主計局の中ではいろいろ、相互調整的な予算編成というものを、どのように政策目標と予算の配分というものを結びつけていくかというようなことを議論しつつ、今年、新たな考え方として、モデル事業というネーミングと、それから、政策群という2つのコンセプトを用意して、細川主計局長のご協力も得ながら前向きに取組んでいただいているというのが今の現状であります。
 モデル事業と申しますのは、これはいわゆるニュー・パブリック・マネジメントの先進国であります英国、豪州、ニュージーランドあたりでとられている考え方 を、我が国に一部モデルとして入れ込もうということでございます。
 この考え方はポイントとして3つございます。
 1つは、政策目標の提示、できれば数値目標を具体的にわかりやすく示す。・・・・・
 弾力的な予算執行の工夫という形で翌年度繰越や、あるいは予算上、きめ細かく決められております他の費目への流用等も、実態に応じて柔軟に認め、現場の知恵を生かすような形で効果を上げていく必要性があるのではないかという点が第2番目のポイントであります。・・・・・
 目標を定めて柔軟にしながら、自由度を上げたのだから、効果が上がるのは当たり前だという厳しい事後チェックを踏まえた上での事前の予算編成に対する入れ込み、これをどのようにメカニズムとして仕上げるかということが非常に重要なポイントでございまして、目標達成度を事後評価し、それをその後の予算に反映させる。主計局がこの任に当たるという形で、我々は「骨太の方針」以来、作業を事務的に詰めてきた、こういうことであります。・・・・・
 ・・・・・さらには、制度改正の中で、国立大学法人が来年度から発足をいたします。これは、ご承知のとおり、中期計画を6年というぐあいに定め、その中で予算というものを弾力化しようという考え方の中で生まれてきた組織改革でございます。・・・・・こういう問題について範囲を広げながら、着実に今後、主計局と相談しながらさせていただきたいというのが諮問会議の基本なモデル事業に対する考え方であります。

Posted by tjst at 10月16日
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2003年10月14日

国立大学法人予算について:財政制度等審議会

財政制度等審議会 財政制度分科会 歳出合理化部会及び財政構造改革部会 合同部会(10/9)議事要旨 より
(委員には渡辺恒雄氏も)。

○「文教・科学技術関係」について、事務局より説明。委員からの質問・意見は以下の通り。
 
(文教について)
・文科省の統制が強すぎる。文科省は高い視点からの判断に専念すべきで細かいところは現場に任せるべき。

・国立大学法人の運営費交付金等と競争的研究資金との関係をどう考えるかが重要。

・国立大学法人の自由を担保して現場の知恵を取り入れることは重要だが、自由度を増やすことに対する現場の不安もある。不安解消のためにはルールの透明化が必要であり、アウトカムや目標達成度を事後的に検証し、後年度の予算へのフィードバックが重要。

・・・・・

・ 義務教育の教員数は下方硬直的になっている。一度教員になると教員でしかいられないが、人材の質の改善のためにも、教員の資格と一般職公務員の壁を破るべき。

・ 子どもの数が減っているのに教員の数が減らないのはおかしいし、不適格であっても定年まで教員でいられる人がいるというのもおかしい。人材確保法によって、教員を一律優遇することで教員のクオリティを効果的に確保できているのか、という点も含めて議論すべき。

・ 人材確保法は労働需給が逼迫していた時代に、人材を教員に誘導しようとして導入されたもの。その当時と今では、社会経済情勢は既に変化しており、大義名分を失った政策はやめるべき。

・ 義務教育費国庫負担金の問題は「三位一体の改革」と密接に関連している。「基本方針2003」では、究極的には一般財源化することを書き込んでおり、財審としてはまず基本的なスタンスを整理した上で個別の問題に言及すべき。

・ 新しい初等中等教育の指導要領でこれまでの現場の規制というパラダイムを大きく変えたところであり、給与の体系も大きく変えて良い時期だ。

・ 義務教育国庫負担金制度の改革については、本年6月の閣議決定等に沿って、検討されることになるが、財政審としては、そういう枠組みにとらわれず、義務教育の基本論、そもそも論も含めて幅広く議論すべき。

Posted by tjst at 10月14日
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2003年09月24日

蔵原清人「国立大学法人と学校法人の比較検討」

東京高等教育研究所検討会03/09/20(改定版)

国立大学法人と学校法人の比較検討

蔵原清人(工学院大学)

国立大学の法人化が行われることになった。これが多くの問題を含んでいることはすでに多くの方々から指摘されているとおりである。ここでは国立大学法人と私立学校の学校法人との制度設計と運用問題を中心に比較検討を行いたい。国立大学法人の発足・準備と平行して学校法人制度の見直しが進められている。私立学校関係者としては、国立大学法人の特徴を理解しておくとともに、現在の学校法人制度の長所と課題を十分把握して、学校法人制度の見直しに対処していく必要がある。


1、全体的問題
2、組織の比較
 1)学長(理事長)および他の役員の地位
 2)法人の機関
3、財政
 1)設置者の財政負担
 2)収益事業
 3)企業会計の原則
 4)利益等の取扱
4、国立大学法人の影響と課題

1、全体的問題

設立に関しては、国立大学法人は法律によって行われるとともに、必要な資金は国が出資するという点では、これまでの制度と大きく変わることはない。しかし法人制度としてみるとき、設置者としての法人と設置される学校とは区別がなく一体化している点に十分注意を払う必要がある。現在の学校教育法では、設置者と、設置される学校は明確に区別されており、その点で国公私立の間での差異はない。今回の国立大学法人制度はこの原則を崩すものであり、今後の学校法人制度の検討にも大きな影響を与えることが予想される。

 次に運用に関しては、中期目標を文部科学大臣が大学に示し、大学はそれに基づいて中期計画を作成して文部科学大臣の認可を受けること(期間は6年、通則法では3〜5年)、中期計画期間終了時の検討を行うこと(法第35条による通則法第35条の準用)、学長は文部科学大臣が任命すること(ここでは国立大学法人の申し出によって)など、かつてなく文部科学大臣の統制下におかれることになる。しかも職員は非公務員型とすること(通則法では国家公務員)などまったく身分的保障は与えられていない。大学内部においては学長のワンマン体制であること、経営協議会の委員の二分の一以上は学外者とすることなどである。


2、組織の比較

1)学長(理事長)および他の役員の地位

国立大学法人では学長の権限が著しく強い。すなわち学校教育法の定める学長としての「職務を行うとともに、国立大学法人を代表し、その業務を総理する」(第11条第1項)これは私立学校における学長とは異なり、理事長を兼務するものに相当する。しかし私立学校の理事長よりもはるかに権限は強い。

まず、法第10条では、「役員として、その長である学長及び監事二人を置く」とあり、同条第二項で「理事を置く」ことが規定されている。(別表に人数は規定)。理事の役割は「学長の定めるところにより、学長を補佐」することが中心である。「学長及び理事で構成する会議」(役員会という)が置かれるが、これは学校法人の理事会に相当する位置にあるが、権限の面では学長の諮問機関にすぎない。(以上、第11条)しかも任命は学長が行う(第13条)。このように学長は本来、代表権と決定権を持っている。

学校法人の場合は、「役員として、理事五人以上及び監事二人以上を置かなければならない」。そして理事のうち一人は理事長となる。(私立学校法第35条)この場合、代表権は第一義的には理事全員が持っている。その上で寄付行為によって制限することができる。理事長は「学校法人内部の事務を総括する」ことが基本であって、設置する学校に関しては限定された権限しか持たない。「学校法人の業務は・・・理事の過半数をもって決する」ことが基本である(私立学校法第36条)すなわち、学校法人の意志決定は理事の合議によるものである。この他、理事の選任に関しての要件が定められている。

国立大学法人の監事は、意見を出すのは「学長又は文部科学大臣」に対してであって、経営協議会などに出すことは規定されていない。これに対して学校法人の場合は評議員会に報告しあるいは評議員会の招集を請求することができるのである。後者は自治的に問題を解決する手順が保障されているが、前者では学長(理事長)が無視した場合は文部科学大臣に意見を出す他はないことになる。これは文部科学大臣が任命することになっている面からは当然といえるが、それだけに監事は自治的な位置づけが与えられていないといわなければならない。

学校法人の役員には選任条件として同族に関する制限がある。国立大学法人の場合は経営協議会に学外者を二分の一以上とするという規定だけで、何ら制限はない。

2)法人の機関

国立大学法人では経営協議会と教育研究評議会が置かれ、両者とも学長が議長になり主宰する。それぞれ審議機関である。したがって学長が決定するときにこれらの機関の決定により何らかの制限をするということは認められていないのである。前者のメンバーは委員といい、後者は評議員という。この呼称の違いの理由はわからないが、現在の全学評議会の呼称を引き継いだと思われる。

 経営協議会は学長及び学長指名の理事・職員(いわば学内委員)とこれまた学長任命の学外有識者よりなり、後者は2分の1以上でなければならない。つまり学外委員中心の機関である。これは、経営に関する事項、予算及びその執行、決算に関する事項、組織運営に関する自己点検評価に関する事項などを扱う。

教育研究評議会は学長及び学長指名の理事、主要部局の長、学長指名職員によって構成される。ここでは学内者が主体であるといえるが、理事は学外者でも任命は可能であるから(そもそも学長も学内者とは限らない)学内者だけで構成されるとは限らない。ここで扱う事項は経営以外の事項であるが、現在教授会で行っている事項を含む。

 学校法人の場合は、法人機関としてこのような2分法はとっていない。評議員会だけである。評議員会は理事長の諮問機関であるが、寄付行為によって議決を要することとすることが認められている。この場合は評議員会は決議機関となる。(これは学校法人によって財団法人的な運営をすることと社団法人的な運営をすることを自らの意志で決めることができることを意味している。

 これに対して国立大学法人の場合は財団法人的運営に限られているのである。これは国の財産を本質的には委託して運営させるという構想から必然的に帰結する制度設計であろう)しかし予算や組織、運営等に関わる事項も含まれており、学校法人の評議員会で扱う内容とくらべて非常に広く包括的である。学校法人の評議員会は財政的な問題、法人としての運営に関する事項であって、教育や研究の内容については当然であるが扱っていない。これは学校法人と学校法人の設置する学校は制度上区別され(人格の有無ではない)、学校で行われる教育研究に関わるものは学校の自主性が保障されているからである。

 学校法人で特徴的なことは評議員に卒業生を必ず含むとされている点である。これは実態として私立学校の運営やサポートには卒業生の力が大きく関わっているのであって、国などが財政的支出をしない以上、卒業生の関わる部分が大きな位置を占めていることの反映である。国立大学法人の場合は、単に学外者を含めるというだけで、実態的には大学の活動を大きく支えている卒業生を含めることの明文規定はない。

3)教授会の問題

国立大学法人法には大きなトリックがある。それは第1条の目的と第2条の定義の齟齬である。第1条では「国立大学を設置して教育研究を行う国立大学法人」とし、第2条では「この法律において「国立大学法人」とは、国立大学を設置することを目的として、この法律の定めるところにより設立される法人」としている。これは明らかに異なる定義である。すなわち第1条によれば教育研究を行うことも国立大学法人の業務に含まれる。

 第2条の定義は、私立学校の場合と同様である。私立学校法では、「この法律において「学校法人」とは、私立学校の設置を目的として、この法律の定めるところにより設立される法人」(第3条)とされている。したがって定義だけを見れば、国立大学法人は国立大学を設置する法人であり、学校法人は私立学校を設置する法人であって、この点には何ら齟齬はない。しかし国立大学法人法全体を見れば、国立大学法人は設置だけでなく、教育研究を行うことも明らかに業務として含まれている。

 このことがなぜ問題かというと、現在の制度は設置者と設置される学校を区別しているという大原則があるからである。これは「学校の設置者は、その設置する学校を管理し、法令に特別の定のある場合を除いては、その学校の経費を負担する」(学校教育法第5条)とともに、教育研究は学校自体が責任を持って進めることを保障するための規定である。これは学問の自由、教育の自由を保障するための制度の一つといえる。特に大学の場合は教授会の自治の保障が問題である。

 学校教育法第59条では、「大学は、重要な事項を審議するため、教授会を置かなければならない」と規定されている。このことと、国立大学法人の教育研究評議会の審議事項の中に、学則(国立大学法人の経営に関する部分を除く。)その他の教育研究に係る重要な規則の制定又は改廃に関する事項、教員人事に関する事項、教育課程の編成に関する方針に係る事項などなど(第21条第3項)は、まさしく大学にとっての「重要な事項」ではないだろうか。国立大学法人法では直接教授会についての規定はないが、こうした形で教授会の権限を制限しようとしていることに十分な注意が必要であろう。

3、財政

1)設置者の財政負担

先にふれた設置者経費負担の原則からすると、国立大学法人は設置者として経費を自ら負担するということになるのだろうか。この場合、国の財政支出は「法令に特別の定めのある場合」ということになるだろう。それとも国の支出が通例と考えるならば、国は事実上の設置者ということになる。この点では実態と法令の関係が大きな問題となる。

私立学校の場合、国庫助成の合憲性をめぐって今日なお議論が蒸し返されている。このことからすれば、国立大学についても国庫支出の是非について議論が起こる可能性を否定できない。あるいはその議論を回避するために中期目標の指示、それに基づく中期計画の承認が制度化されることで、「公の支配に属」す(憲法第89条)こととしたのかもしれない。しかしそれは大変見当違いの対応である。そもそも1条校は公教育機関なのであるから、それ自体で「公の支配に属」しているのである。

2)収益事業

学校法人の場合は収益事業を行うことができ、その利益を学校運営の資金として使うことができるとされている。しかし国立大学法人の場合は、会計処理において利益又は損失の処理の仕方が規定されているのであり、その事業全体がいわば収益事業となるものである。(法によって準用される通則法による)学校法人の場合は教育関係以外の事業も認められるが、国立大学法人の場合は教育研究の活動を通して収益活動を進めるということになる。これでは会計処理上、本来の業務と教育研究に関する業務の区別はつけられないだろう。

3)企業会計の原則

準用される独立行政法人通則法によれば、企業会計原則によるとしながら具体的な内容については何ら規定がなく、文部科学省令で定めるとされる。

4)利益等の取扱

国立大学法人法第32条第3項の規定によれば、「残余の額を国庫に納付しなければならない」とされている。私立大学の場合はそういうことがないのはもちろんであるが、解散にあたっても残余の財産は教育事業に使われるための手順が厳密に定められている。利益を還元することのないように、制度設計がされているのである。

 国立大学法人の解散は別に法律によって定めるとしており、何らかの理由によって国立大学法人が廃止されるとき、それまでその大学が使用していた土地建物などが他の国立大学などによって引き継がれるという保障はないのである。国庫に回収されることは十分にあり得ることである。この意味では国立大学法人はあくまでも国の事業としての大学の委託を受ける存在であることになるだろう。すなわち特殊法人型の組織である。

4、国立大学法人の影響と課題

すでに地方公共団体に関しては地方独立行政法人法が公布され、来年4月より施行されることになった。これにより公立大学の独立行政法人化が加速されるだろう。

 私立大学に関しては大学設置・学校法人審議会の小委員会での検討が進み、「学校法人制度の改善方策について」の中間報告が8月7日に出された。これは理事会の権限を著しく強めようとするものである。そしてあわせて教授会の諮問機関化が要求されるだろう。

 したがって日本の学校制度、特に設置者のあり方、設置者と設置される学校の関係が全面的に見直されることになる。それは大学における学問の自由と自治がどうなるか、教育行政との関係はどうなるかが注目される。そのなかで日本の大学と高等教育全体に関わる制度設計についての検討と提案が求められよう。

2003年09月19日

格付投資情報センター(R&I)が大阪経済大学を「A+」に格付け

大阪経済大学サイトによると、 「長期優先債務格付け」という名称の格付けにおいて、A+(シングルAプラス)という格付け(21段階の上から5番目)結果を得たという。
http://www.osaka-ue.ac.jp/12/2/1.htm

Mainichi Daily Mail Education No 544(09/19/2003)によると、非営利法人である学校法人も、2001年から学校債を一般向けに売却することが可能となったため、格付けを取得し公表する大学がでてきたという。

  • 2003年2月6日 法政大学 AA- (pdf)
  • 2003年4月17日 日本大学 AA(pdf)
  • 2003年7月15日 早稲田大学 AA+(pdf)

なお、「長期優先債務格付け」とは、「発行体の負うすべての金融債務について回収の程度を考慮する前の、総合的な履行能力についてのR&Iの評価」であり、「個々の債券の格付けは、契約の内容等を反映し、長期優先債務格付けを下回る、または上回ることがある」、と格付投資情報センターは説明している(New Release No. 2003-C-061(pdf))

格付投資情報センター(R&I)は学校法人への格付けの考え方の要約を
http://www.r-i.co.jp/jpn/topics/2003/ri030206a.html に掲載している。「学校法人にとって収入の大半を占めているのは学生・生徒からの納付金であって、格付けに際しての最大の着目点は納付金収入の動向である。学生・生徒数の動向に大きく影響し、ひいては納付金収入の動向にも影響を与えると考えられるポイントとして、学校法人の概要(設立の経緯や沿革、提供している教育の内容)やブランド力に注目する。」「学校法人の目的は良質の教育を永続的に提供することであって、利潤の追求を目的とする事業会社とはこの点で決定的な違いがあるため、R&Iでは帰属収支差額比率の高さを直ちに学校法人の収益力の差と認識することはないが、類似規模の学校法人との比較や中長期的な施設設備の拡充方針などの確認を通じて、収支の健全性を把握する必要があると考えている。」「 学校法人の財務構成は、事業会社に比べると一般に極めて良好である。」等々。



大学設置・学校法人審議会学校法人分科会学校法人制度改善検討小委員会 平成15年8月7日
学校法人制度の改善方策について中間報告 より

(学校債)
学校債は学校が資金を調達する方法として学校関係者及び広く一般を対象として行われるものである。
無利子で行われる例が多く(大学法人で約9割)、償還期日が到来してもそのまま寄付となる場合も多いが、実際に学校債を発行している例は少ない(大学法人で約1割)。
文部科学省では、学校債について、その取り扱いが適正に行なわれるように下記のような事項について通知を行っている。(昭和29年10月13日付通知及び平成13年6月8日付通知)

ア) 学校法人による学校債の発行が、出資法に抵触する「出資金」又は「預り金」に該当することのないよう、学校債が資金を受け入れる学校法人の側の利便(例えば、施設整備事業や奨学事業など)のために発行される旨の募集目的と、学校債が消費貸借契約に基づく学校法人の「借入金」の性格を有するものである旨を募集要項等に明示し、募集対象者に周知すること。
イ) 上記アの取扱いによる場合には、学校債の募集対象を同窓会会員やPTA会員等に限定する必要はなく、広く一般人を募集対象としても差し支えないこと。
ウ) 学校債の発行は、学校法人の経営基盤強化のために、必要に応じて活用が図られるべきものであるが、経営の健全性確保の観点から、学校債発行に当たっては、無理のない適切な償還計画を策定すること。

Posted by tjst at 09月19日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000152.html
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2003年08月23日

新首都圏ネット【分析・研究】科学技術政策の動向

基礎科学をめぐる危機

 わが国の基礎科学に総合科学技術会議 が大きな暗い影を落としている。

 これには「失われた10年」を通じて、民間の研究開発投資意欲が低下し、
国の産業政策に何をやってもだめという手詰まり感がでてきたことが背景にあ
る。そこで経済産業省などに主導され、科学技術が国の「一丁目一番地政策」
(最重点政策のこと)に格上げされることになった。これは一見科学重視政策
の様に見えるが、小泉行革の新自由主義路線に則って行われたため、副作用の
方が大きいという悲しむべき結果を生んでいる。国の「非常時」にあたり、大
学における研究に「総動員令」を出す一方で、お役に立てない基礎科学は退場
を命じられたからである。・・・・・

全文;http://www.shutoken-net.jp/web030822_9jimukyoku.html

2003年08月03日

「国立学校運営改善経費」に関する説明資料

新首都圏ネットワークサイト記事
  
[he-forum 5903] 15年度概算要求書
と題して発信した山口利哉@岐阜大学事務職員です。
その際内訳が不明な「国立学校運営改善経費」に関する説明資料が
情報公開法により開示されましたので
そのときのお約束のとおり、報告いたします。
(A4版1枚だけです。)

1)要旨
 1.国立大学法人に出資する財産を確定するために、国有財産台帳に基づいた民間
精通者の評価に必要な経費。
 2.国立大学法人に企業会計原則を導入することにともない、システムの導入、
  専門家によるアドバイス、研修等の実施に必要な経費。
 3.国立大学法人の設立準備等を行うため、各大学に設置する委員会にかかる経
費。

(2)経費所要額総括表
  国立学校運営改善経費
  1.移行時の資産の確定に必要な経費
      (目)校費    3,646,496千円
  2.企業会計原則の導入に必要な経費
   (1)企業会計システム作成・導入経費
      (目)校費     8,209,450千円
   (2)財務会計制度機構支援経費
      (目)校費     1,489,836千円
   (3)研修経費
      (目)諸謝金       554千円
      (目)職員旅費    41,263千円
      (目)講師等旅費   96千円
      (目)校費       27,986千円
 3.委員会の設置等に係る経費
      (目)諸謝金      73,684千円
      (目)職員旅費     24,336千円
      (目)講師等旅費   285,610千円
      (目)校費       101,231千円

総額139億円です。これがちょうど1年前の概算要求です。

**********以下7月3日に発信したものです***************
>
> 山口利哉@岐阜大学事務職員です。
>
>  6月18日に流れた情報の裏付けらしきものを
> 情報公開請求で入手したので、少しでも役に立てばと思い送信します。
>
> > 国会審議を無視
> >  五日の委員会で、すでに今年度予算に法人移行のための費用が計上され、新会

> システ
> > ム導入の研究が進められていることが発覚しました。自由党の西岡武夫議員が
「法
> 案は当
> > 然通るという態度であり、国会無視では」と質問したのにたいし、遠山文科相は
> 「昨年六
> > 月、国立大学の法人化は平成十六年(二〇〇四年)をめどに行うと閣議決定され
> た。準備
> > を進めるのは当然」と述べました。
> >
> >  国会審議の上に閣議決定をおく発言だと抗議されて、審議は中断。遠山文科相

> 発言を
> > 撤回、陳謝する事態となりました。
>
>
> 5月19日に文部科学省に対し
> 「H15年度概算要求書のうち国立大学法人化に関する箇所」
> として請求しました。
> 6月18日付けで開示決定通知が届き
> (1)H15年度歳出概算要求明細表P3〜4,P59〜60,P169
> (2)H15年度歳入歳出概算要求書P16
> の6枚の行政文書が28日に送付されてきました。
>
> (1)の5枚分は一般会計分で
>   国立大学の法人化に伴い,評価委員会(仮称)の準備経費として
>   4,181千円 内訳は委員謝金,手当,旅費,会場費等です。
>   またその委員会の運営経費として
>   19,687千円 内訳は上記同様です
>   もうひとつ移行準備経費として
>   2,870千円 内訳は上記同様です。
>   計26,738千円で,ほとんど委員会の委員手当等でした。
>
> (2)の1枚が明細不明で(国立学校特別会計分だと思われる予算科目でした)
>   国立学校運営改善経費として,
>   総額13,900,542千円と大きな額で,
>   内訳は 諸謝金     74,238千円
>       職員旅費    65,599千円
>       講師等旅費  285,706千円
>       校費    13,474,999千円
>   通常要求要旨を備考欄に明示するのですが,これについてはありません。 
>   たぶん別に説明書があるように思われます。
>   でなければこの箇所を「法人化」に関する箇所として開示してこないか
ら。。。
>   この明細文書の情報公開は現在請求中ですが開示に30日はかかります。
>
>  また西岡議員が指摘した新会計システムと思われる
> 財務会計システムの契約状況は以下のとおりです。
> 6.30現在公表分
> (大学名)  (契約金額)   (契約日)
> 東京大学     3億        5.14
> 京都大学     2億6,000万   5.30
> 信州大学        4,700万    6.17
> 新潟大学       3,800万   5.30
> お茶の水大学     3,350万   6.16
> 宇都宮大学      2,450万   6.12
> 岐阜大学        2,280万   5.29
> 長岡技術科学大  2,050万   6.20

2003年07月31日

総務省平成13年科学技術研究調査 統計表

hi from Rita Kularb cool amazing page see a later

<総括>
第1表 研究関係従事者数の推移(会社等,研究機関,大学等)
第2表 内部使用研究費の費目別推移(会社等,研究機関,大学等)
第3表 研究主体,組織,支出源,支出別内部使用研究費(支出額)(会社等,研究機関,大学等)
第4表 産業別研究本務者数の推移(会社等)
第5表 産業別従業者10,000人当たりの研究本務者数の推移(会社等)
第6表 産業別社内使用研究費(支出額)の推移(会社等)
第7表 産業別社内使用研究費(費用額)の推移(会社等)
第8表 産業別社内使用研究費の構成比の推移(会社等)
第9表 産業別研究本務者1人当たりの社内使用研究費(支出額)の推移(会社等)
第10表 産業別売上高に対する社内使用研究費の比率の推移(会社)
第11表 産業別営業利益高に対する社内使用研究費の比率の推移(会社)
第12表 主要国別技術交流の対価受払額の推移(会社等)
第13表 組織,学問別研究本務者数の推移(研究機関)
第14表 組織,学問別内部使用研究費の推移(研究機関)
第15表 組織,学問別研究本務者1人当たりの内部使用研究費の推移(研究機関)
第16表 組織,学問別研究者数の推移(大学等)
第17表 組織,学問別内部使用研究費の推移(大学等)
第18表 組織,学問別研究本務者1人当たりの内部使用研究費の推移(大学等)

<会社等>
第1表 産業,資本金階級別研究関係従事者数,社内使用研究費,受入研究費及び社外支出研究費(会社等)
第2表 産業,従業者規模別研究関係従事者数,社内使用研究費,受入研究費及び社外支出研究費(会社)
第3表 産業,売上高階級別研究関係従事者数及び社内使用研究費(会社)
第4表 産業,研究本務者規模別研究関係従事者数,社内使用研究費,受入研究費及び社外支出研究費(会社)
第5表 産業,営業利益高階級別研究関係従事者数及び社内使用研究費(会社)
第6表 産業,専門別研究本務者数(会社等)
第7表 産業,資本金階級,性格別社内使用研究費(支出額)(会社等)
第8表 産業,資本金階級別受入研究費及び社外支出研究費(会社等)
第9表 産業,製品分野別社内使用研究費(支出額)(資本金1億円以上の会社等)
第10表 産業,特定目的別社内使用研究費(支出額)(資本金1億円以上の会社等)
第11表 産業,社内使用研究費(支出額の上位5社,10社,20社)規模別研究関係従事者数,社内使用研究費,受入研究費及び社外支出研究費(会社)
第12表 産業別技術輸出件数及び対価受取額(会社等)
第13表 産業別技術輸入件数及び対価支払額(会社等)
第14表 産業,州別技術交流の件数及び対価受払額(会社等)

<研究機関>
第1表 組織,学問,研究本務者規模別研究関係従事者数,内部使用研究費,受入研究費及び外部支出研究費
第2表 組織,学問,専門別研究本務者数
第3表 組織,学問,研究本務者規模,性格別内部使用研究費(理学・工学・農学・保健)
第4表 組織,学問,研究本務者規模,特定目的別内部使用研究費
第5表 組織,学問,研究本務者規模別受入研究費及び外部支出研究費
第6表 都道府県別研究関係従事者数,内部使用研究費,受入研究費及び外部支出研究費(公営の研究機関)

<大学等>
第1表 組織,大学等の種類,学問別研究関係従事者数,内部使用研究費,受入研究費及び外部支出研究費
第2表 組織,大学等の種類,学問,専門別研究本務者数
第3表 組織,大学等の種類,学問,性格別内部使用研究費(理学・工学・農学・保健)
第4表 組織,大学等の種類,学問,特定目的別内部使用研究費
第5表 組織,大学等の種類,学問別受入研究費及び外部支出研究費

Posted by tjst at 07月31日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000053.html
他の分類:競争的研究費 , 大学財政

2003年07月21日

岩本 進「多面的な評価制度をーー基礎研究軽視に懸念」

北海道新聞2003年7月21日付け 記者の視点 報道本部 岩本 進
「国立大学の法人化 多面的な評価制度をーー基礎研究軽視に懸念」(抜粋)

「法人化は合理化や効率性に重きを置くが、成果が出る
まで長い年月を要する研究もある。過去三十数年間の流
氷観測を今後、だれがどうフォローするのか」。2004年
度にも廃止される北大流氷研究施設(紋別)の白沢邦男
助教授は嘆く。

流氷研は北大低温学科学研究所(札幌)の附属施設。紋
別など三ヶ所のレーダー観測で、流氷の分布や動きの長
期的変動などを研究し、地元にも流氷情報を提供してき
た。

廃止については北大側は「法人化と関係ない」という。
しかし、白沢助教授は「直接のきっかけはレーダー更新
だが、大学側は当然、(コストを含め)法人化後の大学
運営を考えて決めたはずだ」

流氷研究は低温研内に解説される環オホーツク研究セン
ターが引き継ぐが、「札幌で継続的な研究ができるのか」
と白沢助教授は言う。・・・」

関連リンク

Posted by tjst at 07月21日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000014.html
他の分類:大学財政 , 大学評価

2003年07月20日

二者択一論を超えて―高等教育研究者の役割

東京大学大学総合教育研究センター  小林 雅之
アルカディア学報(教育学術新聞2003.06.18掲載コラム)
http://www3.ocn.ne.jp/~riihe/arcadia/arcadia123.html

「・・・競争の条件を等しくするようなインフラの整備がなければ、不平等はむしろ拡大し競争の正当性が疑問視されよう。この意味で、競争条件を等しくするような、最低限の一律補助は必ず必要であり、二者択一ではあり得ない。欧米でも基盤の部分にはそれなりの公的補助がなされており、完全に競争的な資源配分方式はとられていない。・・・」
《事例1 上からと下からのアクレディテーション》 《事例2 国公立と私立》 《事例3 教育費と資源配分》   近年、大学に対する公的補助について一律補助から競争的資源配分へのシフトが強調されている。しかし、競争はあくまで公正でなければ競争自体が成り立たない。競争の条件を等しくするようなインフラの整備がなければ、不平等はむしろ拡大し競争の正当性が疑問視されよう。この意味で、競争条件を等しくするような、最低限の一律補助は必ず必要であり、二者択一ではあり得ない。欧米でも基盤の部分にはそれなりの公的補助がなされており、完全に競争的な資源配分方式はとられていない。   また、教育費を公費負担とするか私費負担するかではなく、第三の方式を探ること、つまり資金調達の多元化も二者択一的思考からの新しい方向性を示しているといえよう。教育費の完全な公的負担も私的負担もあり得ない。両者のバランスが重要なのである。   これは、公的補助を機関補助にするか個人補助(奨学金)にするかについてもいえる。さらに奨学金についてもニードベース(奨学)かメリットベース(育英)かについてもいえるし、ローンか給付奨学金かの議論も同様だ。両者を巧みに組み合わせることに各国とも知恵を絞っているのに、わが国は二者択一的な議論が多すぎる。」
Posted by tjst at 07月20日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000011.html
他の分類:大学財政

2003年07月19日

「21世紀COEプログラム」の研究教育拠点の選定

平成15年度「21世紀COEプログラム」の研究教育拠点の選定について
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/coe/03071701.htm

・ 平成15年度「21世紀COEプログラム」審査結果について
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/coe/03071701/001.htm

・ 採択状況一覧 (PDF:69KB)
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/coe/03071701/002.pdf

・ 分野別採択状況 (PDF:788KB)
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/coe/03071701/003.pdf

・ 21世紀COEプログラム委員会等名簿 (PDF:585KB)
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/coe/03071701/004.pdf

Posted by tjst at 07月19日
URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000007.html
他の分類:大学財政