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国立大学独立行政法人化の諸問題: 私立大学「改革」の諸問題


3/13 私立学校法改正案閣議決定私立大学「改革」の諸問題
2/21 「私立大学教員倫理綱領」私立大学「改革」の諸問題
11/25 大学の「構造改革」と私立大学の現状私立大学「改革」の諸問題

2004年03月13日

私立学校法改正案閣議決定

17年度施行 私立学校法改正案 閣議決定
科学新聞2004.3.5

政府は27日、財務情報を公開することを義務づけることなどを盛り込んだ私立学校法改正案を閣議決定した。これまで理事会機能などは法律で明確に定められていなかったため、一部の私立大学等ではオーナー理事長の独断専行などの問題が起こっていた。今回の法改正では、財務情報の開示による経営の透明化とともに、理事・監事・評議員会の機能を明確化することで管理運営機能を改善しようというもの。来年4月1日に施行される。・・・・・

非営利法人である学校法人を、国立大学法人のような企業に近い法人形態に近付ける「改正」。大学経営者のモラルハザード を悪化させる懸念がある。

2004年02月21日

「私立大学教員倫理綱領」

私立大学連盟 > 経営倫理の啓発活動

■ 「私立大学教員倫理綱領−私立大学教員の義務と責任−」の刊行
教員倫理委員会

本連盟では、平成14年度に設置された教員倫理委員会が私立大学教員の職業倫理を鮮明にすることに努めたその成果として、平成15年3月、「私立大学教員倫理綱領」を刊行した。同綱領を各加盟大学が参照され、それぞれの大学にふさわしい独自の「教員綱領」を作成されることを期待し、そのための「雛型」(サンプル)として提供するものである。

東京経済大学山田晴通研究室のサイトに掲示されている。一見すると当然の項目が多いが、たとえば「反社会的行為に加担しない。」などは「反社会的」という言葉はいくらでも広く解釈されるので問題がある。また、「 担当主題と無関係な問題を教室に持ち込まない。」は知識の切り売りを奨励していることにならないか。大学での教育の主眼は、専門的知識の伝授だけでなく、それを通して学生の関心を日常的個人的私的関心を越えてどこまで広げ深められるか、というところにある(ありたい)。

2003年11月25日

大学の「構造改革」と私立大学の現状

JSA大学フォーラム2002.12.10 大学の「構造改革」と私立大学の現状
新村洋史(中京女子大学)

大学破壊の枠組みと守るべき大学像

 4年前、1998年10月に大学審議会答申「21世紀の大学像と今後の改革方策について−競争的環境の中で個性が輝く大学−」が出され、2001年夏には大学版「構造改革」(遠山プラン)が出された。さらに、2002年3月には文科省・調査検討会議の「新しい『国立大学法人』像について」(最終報告)が提出された。

 これらの大学政策は、国大についても単純にアウトソーシングして設置形態を法人化、「民営化」するということには留まらない大学(制度)像の根本的改変を狙うものであることを宣明した。私大については、18歳人口の減少という不可抗力な要因が「私大の危機」ではなく、政治的・政策的意図や基準をもって私大を淘汰することこそ「真の私大危機」であることを示すものである。こうして、日本の大学は国公私大の区別なく財界・政府の「国策」を基準に政治的・財政的に大学の研究教育を誘導し支配統制する装置(市場・競争システム)のなかに囲い込まれることになった。

 大学像の根幹といえば、言うまでもなく学問の自由と大学の自治である。これこそは大学の本来的役割や仕事内容の在り方を想定したところの「大学の理念」=大学像である。これを否定するのであれば、もうそれだけでも「理念亡き大学像」というに十分でさえあり、それが大学破壊の基本的枠組みにほかならない。
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