[amp 07-07-23] (転載) 佐々木元副総長のメッセージ

( BCC で送付いたします)
                                          平成19年7月23日(月)

RU教職員およびAPU教職員 各位


 一時金訴訟準備会ニュース No 6 (2007.7.19 )より転載します。

 ==== 転載始 ====


         一時金訴訟準備会の賛同者になるにあたって

            立命館大学特別任用教授 佐々木嬉代三


 今回、一時金訴訟準備会の賛同者になるにあたって、その理由を
  述べる必要を感じます。実は昨年も理工学部の教員から、同様の
  署名を求められたことがありました。その時には、当時の理事会
  が教職員(組合)との対話を忌避している姿勢に憂慮の念を述べ
  つつも、一時金カット問題の当事者ではないことを理由に、お断
  り申し上げました。一時金カット問題発生時に、私自身はすでに
  退職していたからです。今回も一時金カット問題の当事者でない
  点は同じなのですが、4月末に理事長・総長に対して巨額の退任慰
  労金が支払われていたという問題が発覚し、その後今日に至るま
  で反省や謝罪の言葉が一切述べられていないという点を重大視し、
  賛同者に連なることを決断いたしました。一時金訴訟を通じて間
  接的にではあれ退任慰労金問題が問題化しうる、その点を重視し
  たのです。

 私にとりまして、退任慰労金問題はまさに信じられない問題であ
  りました。重い学費負担を代償に人を育てる教育という仕事を委
  託され、それに専念する義務を負った学校法人の長たちが、最後
  の最後に不当な仕方で個人的な営利をむさぼる行為に走ったとい
  う今回の出来事は、教育という場にあってはならぬこと、恥なく
  して語りえぬこと、と感じ取られたからであります。不当だとい
  うのは、これまで学園が打ち立ててきた民主的なルールを踏みに
  じった点を指しています。従来立命では、学園内部の問題は学園
  内部で討議して決定するという学内優先の原則を守り、学部長理
  事を含む常任理事会の討議を尊重してきたものでした。だが、今
  回の退任慰労金倍増決定は事前に常任理事会に諮らず、学外理事
  を含む(一般)理事会で唐突に決定された、と出席した理事たち
  自身が語っています。従来の手続きを無視したやり方のうちに、
  今回の決定の後ろ暗さが隠されています。また、恥なくして語り
  えぬことというのは、今回の決定が民主立命の名を溝に捨て、立
  命人としての誇りを蹂躙する行為であるからです。実際、私は現
  在もなお大学コンソーシアム京都のアカデミック・アドヴァイザー
  として多くの大学関係者と話す機会がありますが、立命も堕ちた
  ものだ、理事会が好き放題やっている、という反応が共通に返っ
  てきます。そして、注意すべきはこれらの言葉の中には、今回の
  問題に対し十分戦っているようには見えない立命の教職員(組合)
  や学生(自治会)に対する批判が含まれていることです。ある大
  学の関係者は、立命の組合が理事会に説明責任を果たせと要求し
  たことに対して、説明すれば済むという問題ではないだろう、は
  じめから腰が引けてると批判しました。そうです、今や説明すれ
  ば済むという問題ではない。立命の誇りと未来をかけて退任慰労
  金倍増の決定を行った理事会を批判し、それを手にした前理事長
  と総長がなお相談役や理事長としてトップの座を占めていること
  を糾弾すべき時なのです。そうしたことなしには、立命館学園の
  平和と民主主義の再構築は難しいと考えます。

 以上、今回一時金訴訟準備に賛同する理由を述べてきました。立
  命の民主主義再構築を目指す取り組みが本格化することを切に願っ
  ております。

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 注記:一時金訴訟準備会世話人会より

 * 他大学の方から立命館に寄せて下さる声(おそらく民主主義
  再生への期待もこめた)については、学外から率直に見られてい
  るまなざしとして、心して受け止めたいと思います。ただ、組合
  や自治会の取り組みについては、より新しく進んだ状況を記して
  おいた方がいいと考え、佐々木先生のご承諾も得て「注記」とし
  て、準備会世話人会よりお知らせしておきます。

  組合は、退任慰労金問題について、現在学園内外を対象とした、
  批判および責任追及の署名運動に取り組んでいます。理事会は、
  組合の業協開催要求に対して不当な理由(例、「大学破壊の危険
  性」について記述した大会文書、訴訟を支援する組合方針、等)
  をつけて、業務協議会の開催を拒否するという態度を取り続けて
  います。現在組合は、ストライキ権の確立を呼びかけるとともに、
  団体交渉に臨む方針をとり、真正面から理事会と対峙しています。

  学生の自治会は、文学部、産業社会学部、法学部、BKC自治会連合、
  などで多数の学生による参加で学生大会を成功させ、退任慰労金
  問題への批判や、責任者への退陣要求を含む決議を、次々とあげ
  ています。

  * なお、今回訴訟準備会に賛同して下さった佐々木先生につい
  ては、立命館学園の99年1月〜04年3月まで副総長(副学長)の職
  に就いておられたました。この点ご紹介をさせていただきます。

 ==== 転載終 ====

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