2004年10月30日

転載:「意見広告の会」ニュース209(2004.10.30)

Date: Sat, 30 Oct 2004 01:10:58 +0900

*ニュースの配布申し込み、投稿は、
  qahoujin[アットマーク]magellan.c.u-tokyo.ac.jp まで、お願い致します。

** 目次 **
1 意見広告の掲載は明日の朝日朝刊
 教育基本法の改悪に反対
2 真に、かつ、種々の意味で危機を迎える都立大
    「首大」設計者達の暴言と慣らされてしまった人達
 ネット新聞 JanJan 2004年10月29日付
3 強制でないことが望ましい 天皇発言
 共同通信ニュース
4 「11/13(土)〜14(日)第8回 集中学習検討会」の案内
  労働法の基礎を学び、労働組合の課題を考える労働講座
       2004年10月 全大教関東甲信越地区協議
5 山形大学学寮自治会「損害賠償請求控訴事件」の意見陳述書

***
1 以下の意見広告の掲載は明日の朝日朝刊です。
    教育基本法の改悪を止めよう
国立大学法人法案に反対する意見広告の会の皆さんへ
  ―意見広告への賛同と募金のための緊急のお願い
     (文章は既載されています)
【掲載時期】
2004年10月30日(予定)

【掲載紙】
朝日新聞全5段(1/3ページ)

【振込先】
(1)三井住友銀行 高幡不動支店 普通1477174
(2)郵便振替 00190−5−389679
 加入者名:全国連絡会意見広告

【賛同金】
1口1,000円 
(できるだけ3口以上をお願いしたいのですが、それ以下でもいくらでも歓迎です)

2 「首大」設計者達の暴言と慣らされてしまった人達
JanJan 2004年10月29日付
 現代はコンピュータの処理速度向上と合わせるかのように、情報が加速的に
飛び交う社会となった。情報の洪水の中で人々は、自分にとって関心のある情
報、面白い情報を争って入手しようとする。情報発信者は、いかに読者を獲得
しようかと知恵を絞り、よりインパクトのある強烈なメッセージを流す。テレ
ビ、新聞はもとより、電車の中の吊り広告、街中の広告を見ると、それぞれが
見る者に飛びかかろうとしている。

 そんな現代において、人々は知らず知らずの内に「過激な言葉」に慣らされ
てしまい、政治家や指導者達の暴言に「またか!」と言って呆れて済ましてし
まっていないだろうか?

 以下の発言をまずご覧頂きたい。

A:「大学全入時代、学校さえ選ばなければバカでもチョンでも、そこそこの
大学に入れる時代が3年後に来る。首都大学東京ヘ世界の共通の財産。有識者
の声を反映した、いい大学にしたい」
B:「一部のバカ野郎が反対して金が出なくなったが、あんなものどうでもい
い」
C:「一部のバカ野郎が反対して文部科学省との関係が切れたが、あんなもの
はどうでもいい。反対のための反対しかできなかった連中で笑止千万。何の痛
痒(つうよう)も感じない」
D:「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として失格しているの
も、むべなるかなという気がする。そういうものにしがみついている手合いが
反対のための反対をしている。笑止千万だ」

 2004年10月19日、東京都庁で「the Tokyo U−club」という名の「首
都大学東京」(以下、「首大」と略)をサポートする会員制クラブ設立総会が
開かれた時の発言である。Aは、首大理事長予定者である高橋宏氏(元郵船航
空サービス相談役)の発言(毎日新聞10月20日朝刊)、BとDは、石原慎
太郎東京都知事の発言(同日同紙)である。Cは、同日の産経新聞で紹介され
たもの。

 Aは、「首大」サポートクラブ総会出席者を前にして大学理事長予定者が発
言したものだが、毎日新聞のコメントを待つまでもなく差別用語が用いられて
いる。

 BとCは、10月13日に平成15年度に文部科学省の採択を受けた東京都
立大学における21世紀COEプログラム「金融市場のミクロ構造と制度設計」
が返上されたことを受けての都知事の発言である。このCOEプロジェクトを
推進していた近代経済学グループは、「首大」があまりにも一方的に東京都の
行政に尽くすことを目的としていることに反対し、研究が続けられないと宣言
し、プロジェクト継続を断念する発表をしていた。そして、都知事は彼らを
「バカ野郎」と罵った。

 最後にDは、あまりにも一方的に人文学部を破壊しようとした東京都に対し
て、反対の声をあげ続けた仏文専攻に対して発せられた嫌みのようである。し
かし、誰が考えても、フランス語で数が数えられないのは、石原知事の不勉強
が理由であり、フランス語のせいではない。もし都知事が、フランス語を母語
とする優秀な数学者が多数いることを知らないとしたら、教養のかけらもない
と世界から笑われるだろう。ましてや、それをもって「フランス語が国際語と
して失格」などと理由づけることなどできるわけがない。

 しかし、なぜこのような暴言を吐くのだろうか? それは、冒頭に述べたよ
うに、暴言を吐くと、聞いた人が反応してくれるからだ。汚く罵れば罵るだけ
世間が注目してくれる、そういう構造があるのではないか。そして、その内容
が事実と違っていても、面白がって傍観しているだけ。

 傍観者には、一般人だけでなく、マスコミも含まれる。今回の毎日新聞と産
経新聞の記事は、それでも少しは実態を伝えようとしているが、ここに引用さ
れている読売新聞や朝日新聞の記事を見ると、まったく問題視していないこと
が分かる。

 これは、感性の麻痺というだけでなく、知性の麻痺でもある。政治家を含む
指導層が暴言を吐き、それを人々が許容するという構図は、やがて暴言の内容
を実行するような指導者を知らず知らずの内に許してしまう社会を作り出すの
ではないか?

 「ああ、また愚かな暴言を吐いている」と考えるのは、危険な徴候だ。その
ように感じる人は、自分の知性が麻痺してきていると自戒すべきだろう。地域
面の小さな記事としてほったらかしにしてはいけない。マスコミは指導者層の
暴言をもっと大きく扱って、このような人達の責任を問うべきだ。

 ちなみに、産経新聞によるCの表現は、毎日新聞のBとDのせりふの中間を
「意図的」に削除しているような気がしてならない。

 (B+D)−C=「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として
失格しているのも、むべなるかなという気がする。そういうものにしがみつい
ている手合いが」

 この部分をカットした記者の罪の重さを感じざるを得ない。攻撃対ロになっ
た都立大現代経済学グループの一人は、「『クビ大COE』はなぜ阻止されね
ばならなかったのか」を発表しているが、フランスからの抗議はまだ届いてい
ない。

注:COE=「中核的研究拠点(Center of Excellence: COE)形成プログラ
ム」とは、創造性豊かな世界の最先端の学術研究を推進する卓越した日本の研
究拠点のこと。
(静山視河)

3 強制でないことが望ましい 
 学校の日の丸君が代で陛下  園遊会で異例の発言 

 東京・元赤坂の赤坂御苑で二十八日に開催された秋の園遊会で、天皇陛下が招待者と
の会話の中で、学校現場での日の丸掲揚と君が代斉唱について「強制になるということ
でないことが望ましいですね」と発言された。
 棋士で東京都教育委員会委員の米長邦雄(よねなが・くにお)さん(61)が「日本
中の学校に国旗を揚げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と述べたこと
に対し、陛下が答えた。
 国旗国歌問題に関して陛下が発言するのは異例という。
 園遊会後に会見した宮内庁の羽毛田信吾(はけた・しんご)次長は「行政施策の当否
を述べたものではない」と政治的発言であることを否定した上で「国旗や国歌は自発的
に掲げ、歌うのが望ましいありようという一般的な常識を述べたもの」と話した。
 一九九九年に施行された国旗国歌法は、日の丸を国旗、君が代を国歌と定めたが、義
務規定や罰則規定はない。
 一方、学習指導要領は国旗国歌について「指導するものとする」と定め、文部科学省
が全国の公立校に指導の徹底を求めている。近年の同省の調査では、全国の公立小中高
校における入学式、卒業式の日の丸・君が代の実施率はほぼ100%となっている。

4 11/13(土)〜14(日)第8回 集中学習検討会
労働法の基礎を学び、労働組合の課題を考える労働講座に、ぜひご参加ください!
                   2004年10月 全大教関東甲信越地区協議会
基礎を確認し、実践に役立てる「労働法集中講座」を開催します。
短期集中労働法講座では、なにを学ぶのか。第1講から第17講までの講義題目のなか
で、なにを学ぶのか、その中心的な論点を提起します(別記参照ください)。それぞれ
の設問に答えられるならば、基礎体力はついているということです。
不安ならば、大変でしょうが、一緒に勉強しましょう。これからの労働組合活動にとっ
て必要な労働法知識の基礎ですから。
なお事前の質問を受け付けます。特に労基法等労働法に関わる問題など大歓迎です。
これからの労働組合運動のために、ぜひ、参加してください。
会場にはまだ空席がございます。お早めにご連絡ください。(定員60名)

名 称F集中学習検討会VIII:労働法の基礎を学び、労働組合の課題を考える労働講座
日 時:2004年11月13日(土)12時〜18時30分
          14日(日)9時30分〜16時30分
場 所(予):国公労連会議室(地図は下記)
※第6回(04年2月)を開催した会場です。
 http://www.kokko-net.org/kokkororen/chizu.pdf
東京都港区西新橋1-17-14リバティ14ビル5F TEL 03-3502-6363

主 催:全大教関東甲信越地区協議会

講 師:深谷 信夫氏(茨城大教授)、田端 博邦氏(東大教授)、
    飯塚 徹氏(国公労連独法対策部長)

テーマ(予定。講義内容詳細は後日お知らせします):
1部:国立大学法人における労働組合運動の課題

2部:短期集中労働法講座 ※下記、講座のポイントを参照
 第1講 国立大学から国立大学法人への労働関係の変化
 第2講 現代日本の労働法の構造
 第3講 労働条件決定の仕組み/労働法と労働協約と就業規則と労働契約
 第4講 労基法就業規則法制の概要と論点
 第5講 国立大学法人就業規則の検討課題
 第6講 過半数代表者制度と労使協定制度
 第7講 団体交渉と労働協約
 第8講 組合活動の自由と権利/不当労働行為の法理
 第9講 大学教員任期法と労基法有期労働契約法制
 第10講 人事制度と人事異動の法律問題
 第11講 労働時間・休日・休暇
 第12講 裁量労働制と教員の労働時間制度
 第13講 変形労働時間制度と職員の労働時間制度
 第14講 賃金・賞与・退職金
 第15講 解雇・整理解雇、退職・退職勧奨
 第16講 雇用機会均等法と次世代育成支援法
 第17講 懲戒処分の法律問題
参加費:2,000円(資料代。当日お支払いください。)

参加申込・事前質問受付:
 参加申し込み、また講義でふれてほしい内容や疑問、みんなで検討してほしい事柄等
について事前にお知らせ下されば、講義・検討に組み入れます。メールで次のアドレス
まで連絡ください。
 なお、今回は会場の関係で定員を60名とさせていただきます。申し込みが定員とな
り次第、締め切りますので、お早めにご連絡ください。
 全大教関東甲信越地区協議会事務局

◆前回(第7回。2004年7月開催)の学習会レジメが茨城大学教職員組合のご協力で、
ホームページ(下記)に掲載されています。ご活用ください。
 http://park16.wakwak.com/~ibakyo/resime.htm
>
■ 第2部 短期集中労働法講座のポイント ■
1)国立大学から国立大学法人へ移行することによって生まれた労働関係の変化の内容
はなにか
2)国家公務員法上の職員団体と憲法・労働組合法上の労働組合ではなにがどう違うの
か3)憲法25条から憲法28条までの社会的基本権保障、とくに、憲法27条と28
条による労働基本権保障の法律的な意義はどこにあるのか
4)労働基準法・労働組合法と労働協約と就業規則と労働契約による労働条件決定の仕
組みはどうなっているのか
5)労働基準法の就業規則法制はどのような内容か
6)就業規則による労働条件の一方的不利益変更がなぜ法律問題となるのか、この問題

ついて、最高裁はどのような法律判断をしているのか
7)労働基準法などの労働保護法のなかで、過半数代表者は、どのような役割を果たす


8)労使協定と労働協約との違いはなにか
9)団体交渉における使用者の団交応諾義務と誠実交渉義務の内容はどのようなものか
10)不当労働行為とはなにか、労組法第7条の内容はどうなっているのか
11)大学教員任期法と労働基準法有期労働契約法制との関係はどう理解しなければな

ないのか
12)現状の職員人事制度をどう評価するのか
13)使用者はなぜ人事異動を強制できないのか
14)労働時間・休日・休暇についての法律制度はどうなっているか
15)裁量についてのみなし労働時間制度というのはどういう労働時間制度か
16)教員の労働時間制度はどう設計されるべきか
17)職員の労働時間制度はどう設計されるべきか
18)賃金・賞与・退職金を一方的に不利益変更することはできるのか、人事院勧告を
理由とする賃金制度の一方的変更は合法的か
19)男女差別を解消するために男女雇用機会均等法はどう活用できるか
20)職業生活と家族生活との両立をめざし、大学に作成が義務づけられている「次世
代育成支援行動計画」とはどのようなものか
21)人事院規則の懲戒処分に関する規則を国立大学法人の就業規則に組み込めば、そ
れに基づく処懲戒分は正当な懲戒処分といえるのか22)どういう理由があると大学は
教職員を解雇することができるのか

>=========================================
全大教関東甲信越地区協議会
事務局:東京大学職員組合気付
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1
Fax:03-3813-1565 Tel:03-5841-7971
E-Mail
HP URL

5 「意見陳述書」
平成16年(ネ)第300号 損害賠償請求控訴事件
控訴人  山形大学学寮自治会  外
被控訴人  国

                  意見陳述書

                           2004年 10月25日

仙台高等裁判所 第3民事部 御中
 裁判長裁判官  佐 藤   康 殿
    裁判官  浦 木 厚 利 殿
    裁判官  畑   一 郎 殿

                    控訴人団長    橘 川 直 人

上記事件について、控訴人橘川直人は以下のとおり陳述します。

1 本件提訴に至った理由
  そもそもこの事件は、国の教育機関である山形大学で起きた事件であり、しかもそ
れは、〇碍疎膤悗清掃員に指示し、私たち学生の会議資料や個人のノートなどを窃盗
する手段を用いて、私たちに関する情報収集・密偵行為を行っていた、△修量偵行為
が地元テレビ局により報道されるや否や、山形大学は密偵行為の真相を隠蔽する目的か
ら、私たちを虚偽の刑事告発した事件です。
2000年3月16日に本件窃盗行為が発覚した後、私たちは山形大学に対し、繰り返
し「調査要求」「話し合い要求」「公開質問状の提出」などを行い、この事件の公正な
調査を行うこと、そして人権侵害に対して謝罪することを求めました。しかし山形大学
は、窃盗行為が記録されたビデオテープの受領を拒否し公正な調査を行わないまま窃盗
行為の事実を否定したばかりか被害者である私たちを犯罪者扱いし、客観的根拠が一切
ないにもかかわらず虚偽の刑事告発に及んだものです。
こうした一連の山形大学の対応は学生や教員にも秘して行われており、その結果、山形
大学人文学部が当時の成澤郁夫学長に対し「第3者による調査機関の設置」を要求する
という事態に及んでいます。また取材に当たった地元テレビ局のキャスターがニュース
報道の中で「大学の対応には不審を抱かざるを得ない」ことを表明するに至っています
。つまり窃盗行為をなぜ調査しないのか、にもかかわらずどうして刑事告発に及ぶのか
、どうして告発の事実を隠していたのか、といった山形大学の責任者自らが招いた疑惑
について、極めて多くの人が不審を持っていたことが当時の世論の状況から明らかであ
り、山形大学はこうした疑惑に対して公的機関として解明する責務を負っていたのです

しかるに山形大学フ責任者はこうした多くの批判や不審の声に対して終始これを無視し
未だに公正な調査及び人権侵害に対する謝罪を行っていないのです。
  このような経緯から私たちは自らが通う山形大学に対して提訴せざるを得なかった
のです。私たちが裁判に訴えたのは、私たち自身の人権・名誉の回復は勿論ですが、そ
れとともに、事実を隠蔽し疑惑に対する説明責任を放棄してきた山形大学の行為に対し
て、裁判所による事件の公正な調査・公正な判断を求めます。

2 公正な調査を行わなかった山形地裁
  しかしながら、第一審・山形地裁は、公正な調査どころか最低限の事実調査すら行
いませんでした。
  山川清掃員は窃盗行為を行っていた理由について、「大学から聞かれたときに答え
るため」「業務の範囲内だから」と証言し、実際、山形大学(国側)が提出した大学の
会議議事録には、私たちに関する動向調査の記録や非公開としていた私たちの内部情報
が記載されていました。山形大学の組織的関与がより鮮明になったのです。したがって
山川清掃員の直属の上司であり、直接業務命令を下した岩佐厚生課長の証人尋問を行う
など、徹底した事実の調査が行われるべきです。しかし山形地裁は、岩佐厚生課長の証
人調請求を、理由を明らかにすることなく却下し、会議議事録についての調査さえも全
く行わなかったのです。
  さらに虚偽の告発に至っては、全く事実調査が行われませんでした。告発が虚偽で
あるか否か調査するには、告発した本人の証人尋問は必要不可欠であり、最低限行うべ
き調査です。山形地裁が証人尋問を行った黒沼証人は、「告発について私は分かない」
「成澤学長が告発を決め、告発状を作成した」ことを証言しました。この証言からも告
発の経緯・告発をなす判断について証言できるのは、告発した成澤学長(当時)本人し
かいないことが明らかになったのです。したがって虚偽告発について事実を調査するに
は、成澤学長の証人尋問が必要不可欠であり、ほかに手段はないのです。しかし山形地
裁は、私たちが繰り返し請求する成澤学長の証人尋問を、理由を明らかにすることなく
却下し、虚偽告発に関する一切の調査を行わなかったのです。
  以上のとおり山形地裁は、公正な調査どころか最低限の事実調査すら行わずに判決
を下したのです。それは、中立性を欠いた不公平裁判です。このような山形地裁の一審
判決は、その内容以前の問題として、明らかに不当な判決です。

3 明々白々な窃盗行為を容認した山形地裁
  さらに山形地裁は、清掃員の窃盗行為の違法性に触れないという、司法の責任を放
棄する愚を犯したものです。
  学生の会議資料などを盗み出した清掃員の窃盗行為は証拠のビデオテープに記録さ
れており、清掃員自身「ばれるとまずい」「悪いことだと思っていた」ことを証言する
など、争いようのない事実です。しかし、判決はこの明らかな違法行為について何ら言
及していません。これは、明らかな不当判決です。
その一方、山形地裁は窃盗を行った清掃員に対し正当かつ当然な追及を行ったに過ぎな
い学生たちの行為について、「少なくとも監禁罪・強要罪に該当する余地がある」「犯
罪の嫌疑がないとはいえない」と認定し、大学学長による刑事告発について「違法であ
ると認めることは出来ない」と認定しています。しかしこの認定にあたり学生たちの行
為の前提となる事実、すなわちそもそも清掃員が窃盗行為を働いたという事実および学
生たちがその被害者であるという事実は一貫して無視されています。山形地裁は、明々
白々な清掃員の窃盗行為の違法性についてあえて触れないことにより事実を歪曲し、学
生たちの正当行為を「監禁罪・強要罪」であるかのごとく認定しました。これは山形地
裁が、山形大学による虚偽の告発を隠蔽する恣意的な判断を行ったものと言わざるを得
ません。
一連の不公平裁判および不当判決により、山形大学の違法行為は隠蔽され侵害された学
生たちの人権と名誉はいまだ回復していません。むしろ山形地裁の判決は学生たちに再
び濡れ衣を着せ、再び人権と名誉を侵害するものです。

4 仙台高裁こそ公正な調査、公正な判断を行うべき
  そもそも司法判断=判決というものは、「公平」で「独立」した調査・審理が行わ
れることを前提に、その正当性が担保されるものであり(憲法32条、76条)、公平
な判決は公平な審理によってのみ保障されるものだと思います。すなわち「公平性」・
「独立性」が、司法=裁判所に当然に求められる原理原則であって、この原理原則は、
行政当局の違法行為を問題とする国賠訴訟においては、なおさら徹底して貫徹されなけ
ればならないものです。それは、行政当局が法を根拠に広範な人々に対し絶大なる権力
を有する存在である以上、行政当局の違法行為は、直接の被害者固有の問題だけでなく
、本質的にはその行政当局の権力が及ぶ人々共通の問題となるからです。つまり行政当
局の違法行為が司法によっても正されないのであればA被害は更に広範囲に拡大するの
です。
  戦前・戦時中の「国家無答責」を廃し、戦後初めて憲法により保障された国賠訴訟
は、以上の理由から実体のない形式的なものであってはならないのです。国賠訴訟の意
義が、「公平性」・「独立性」に欠けた裁判所の審理によって歪められるのであれば、
それは「国家無答責」時代への逆戻りであり、戦後国家の基本原則である「国民主権」
も画餅に過ぎなくなってしまいます。
  既に述べたとおり、山形地裁は最低限の事実調査さえ行わず、山形大学の窃盗行為
を容認しました。これは「公平性」・「独立性」という裁判所の原理原則を捨て去り、
山形地裁が山形大学の違法行為の隠蔽に加担したことを意味します。山形地裁は、自ら
の役割を放棄し、国賠訴訟の意義を踏みにじったのです。かねてから多くの方々が「司
法の壁」「行政当局に追随する司法」などと司法の問題を指摘してきましたが、まさに
山形地裁はこの問題点を浮き彫りにしたのです。
  したェって第二審を担当する仙台高裁こそが、司法本来の役割を果たすべきです。
私たちは仙台高裁に対し、山形地裁の不公平裁判を前提とするのではなく、事件を一か
ら徹底して調査し、公平な裁判を行うよう強く求めます。少なくとも、結論ありきでは
なく、証拠を吟味し、証人尋問を一回一回積み重ねていくなかで、心証を形成していく
審理を求めます。
  被控訴人は、承認調べの必要無しとの意見書を出していますが、間違っても、本日
の第一回公判で結審とし、事実調査を全く行わないなどということは絶対にあってはな
らないことです。

5 まとめ
  山形大学において教員が学生に『セクシャルハラスメント』を行った事件が発覚し
ました。2003年7月、相次いで起きた2つの『セクハラ』事件であり、今年8月Aマス
コミ報道よって露見したのです。山形大学はこの教員2名を処分することなく依願退職
させ、公表義務を定めた学内規則にかかわらず、「すでに辞めた人だから」として『セ
クハラ』事件を隠蔽していました。
  先に述べたとおり、行政当局が法を根拠に広範囲の人々に絶大なる権力を有する以
上、行政当局の違法・不当行為が正されないのであれば、被害は更に広範囲に拡大しま
す。現に『セクハラ』事件を隠蔽していた山形大学では、今年8月・9月の2ヶ月間けで
、実に5件もの『セクハラ』事件が発覚しているのです。
  他にも山形大学は、『入学試験合否判定ミス』を5年間繰り返すなど、学生(受験
生)の人権・権利を侵害し続けています。このような山形大学の学生の人権・権利を侵
害し、さらには事件そのものを隠蔽する姿勢は、まさに私たちの事件と共通するもので
す。むしろ、積極的に学生の人権を侵害した私たちの事件が裁かれず、正されないこと
によって、現在も山形大学では学生の人権を侵害する事件が相次いでいると言っても過
言ではありません。
  私たちの事件は山形大学が引き起こした事件であり、この問題は当事者である私た
ちのみならず、山形大学の学生全般に関わる問題であることは、以上のことから明らか
です。仙台高裁が山形大学の事件隠蔽を容認するのであれば、学生の人権を侵害し続け
る問題ある山形大学の姿勢は一向に改善されず、今後も人権侵害が起こり続けることは
間違いないのです。
また、私たちの事件は、国の教育機関である山形大学で起きた人権侵害事件であること
から、多くの人々がこの問題に関心を寄せ、教育機関において二度とこのような人権侵
害事件が起きないよう望んでおります。このことは仙台高裁に宛てられた『共同声明』
を見れば明らかです。さらに現在、この事件の一連の経過を記録したドキュメント映画
「泥ウソとテント村」が全国各地で上映されています。客観的な映像により、窃盗行為
をはじめとした山形大学の組織的な違法行為は、もはや周知の事実となっています。こ
の事実を目撃した多くの人々は仙台高裁がこの事件をどのように判断するのか大いに注
目しているのです。
以上の理由から、仙台高裁第3民事部、佐藤康裁判長裁判官・浦木厚利裁判官・畑一郎
裁判官には、司法=裁判所の本来の役割を全うし、また山形大学の正常な運営を望む多
くの学生・市民の期待に応え、山形大学(国側)による違法行為の隠蔽及び山形地裁の
不当判決を絶対に許さず、徹黷オた事実調査による公正な審理を行われるよう、切に願
い申し上げます。

                            以 上

tjst |10月30日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000638.html |意見広告の会ニュース
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分類「 意見広告の会ニュース」の記事より

転載:「意見広告の会」ニュース210(2004.10.31) - 11/06
「意見広告の会」ニュース208(2004.10.28) - 10/28
転載:「意見広告の会」ニュース207[2004.10.26] - 10/26
転載:「意見広告の会」ニュース206(2004.10.24) - 10/24
転載「意見広告の会」ニュース205[2004.10.21] - 10/21
転載「意見広告の会」ニュース204 [2004.10.19] - 10/19
転載:「意見広告の会」ニュース No 203[2004.10.17] - 10/17
転載:「意見広告の会」ニュース202 [2004.10.14] - 10/14
転載:「意見広告の会」ニュース No 201 (2004.10.12) - 10/12
「意見広告の会」ニュース200 2004.10.08 - 10/09
「意見広告の会」ニュース199 (2004.10.06) - 10/06
「意見広告の会」ニュース 198(2004.10.02) - 10/03
「意見広告の会」ニュース196 (2004.9.27) - 10/03
「意見広告の会」ニュース195 2004.9.25 - 9/25
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