2004年10月17日

転載:「意見広告の会」ニュース No 203[2004.10.17]

Date: Sun, 17 Oct 2004 00:42:20 +0900
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** 目次 **
1 米軍ヘリ墜落 沖縄国際大
1−1 「耐えられない思い」 風化させずと教職員ら集会 沖国大 
      「琉球新報」10/14
1−2 「基地ある限り事故の可能性」 沖国大、強く抗議
  「琉球新報」10/14
1−3 町村外相が「操縦が上手」発言
      「東京新聞」10/16
2 都立大学 COE返上
2−1 目的達成できず残念 御手洗文科次官
「時事通信」 10/14
2−2 都立大教授らのCOE返上、石原知事「痛くもかゆくもない」 /東京
      「毎日新聞」10/16
2−3 石原知事発言詳報
      定例記者会見 10/15
3 京滋4大学統合凍結で関係者に波紋
      「京都新聞」 10/14
4 「おわび金」で職員賞与カット案  採点ミスで京都産業大
      「京都新聞」 10/15 
5 アレゼール日本 第2回シンポジウム「大学が市民社会のチカラになる」
       Academia e-Network Projectの辻下徹氏も講演
6 理学部一楽重雄教授の情報開示請求に関する異議申し立て書
      『カメリア通信』第29号より
***
1 米軍ヘリ墜落 沖縄国際大 


1−1 「耐えられない思い」 風化させずと教職員ら集会 沖国大 
       「琉球新報」10/14

米軍ヘリ墜落事故を風化させない」と開かれた集会=宜野湾市の沖縄国際大学米軍ヘリ
沖国大墜落事故で、同大学の教職員有志が呼び掛けた「米軍ヘリ墜落事故を考える会」
の第二回集会が十三日、宜野湾市の同大学構内で開かれた。事故が起きた日時に合わせ
、毎月十三日に開かれているもので、授業の後期日程が始まってからは初めて。同型機
の飛行再開に「納得いかない」と抗議の声も上がった。

夏休み中の前回は参加者が十人余りと少なかったが、今回は学生や教職員百人余りが参
加、事故のつめ跡が生々しく残る校舎の前で、当日の状況を語る職員の話に聞き入った

会の賛同者として現在、教職員四十五人が名を連ねている。呼び掛け人の一人、来間泰
男教授は、同型機の飛行再開について「とんでもないことだ。耐えられない思いがする
。事故原因の調査結果では、入念にしているはずの整備を、きちんとやっていなかった
。事故はいつでも起こり得る」と話し、受け入れられないとの考えを示した。

経済学科四年の瑞慶覧奈美さん(二二)は「原因が十分に説明されていないのに、また
飛ぶのは納得いかない。また同じことが起きるかもしれず、怖い。事故を風化させない
ことが大切」と強調、法学科四年の池城やよいさん(二二)も「(飛行再開は)許せな
い。事故を忘れないよう伝えていかないといけない」と話した。

集会は今後も毎月十三日に開く予定で、来間教授は「基地がなくなるまで続けたい」と
話した。



1−2 「基地ある限り事故の可能性」 沖国大、強く抗議 
      「琉球新報」10/14
事故機と同型機の飛行再開に沖国大事件対策本部(本部長・渡久地朝明学長)は十三日
コメントを発表、「ヘリが飛ばないというこれまでの『異常』から感じた二カ月の静寂
が、またも無残にも引き裂かれようとしている。事故機のみならず、航空機の飛行だけ
でも正常でいられない人々がいることを分かってほしい」と強く抗議した。

同本部は、「整備員の疲労が事故原因ならば、基地がある限り今回よりも悲惨な事故が
起こる得る」とし、「事故原因を容認し、県民の安心、安全より米軍を重視する日本政
府の姿勢も断じて許せない」と、恒久的な飛行停止などを訴えている。



1−3 町村外相が「操縦が上手」発言
      「東京新聞」10/16
米軍ヘリ墜落事故、批判受け釈明
 町村信孝外相は16日、視察のため訪れた沖縄県宜野湾市の米軍ヘリ墜落事故現場で
、「操縦技術が上手だったのかもしれないが、よく最小の被害でとどまったとびっくり
した」と発言した。

 8月の事故直後に在日米軍当局者が同様の趣旨の感想を示し、地元の反発を招いたい
きさつがあり、外相はこの後の記者会見で「素人考えで言ったまでだ。技術レベルを分
からずに言ったのは不適切だった」と釈明した。

 外相発言について、民主党の岡田克也代表は岩手県二戸市内での記者会見で「操縦が
うまいというよりも、死者が出なかったという結果は奇跡に近かった。発言の真意を疑
う」と厳しく批判。細田博之官房長官も「十分、発言に注意していただきたい。誤解さ
れないようよく説明されることを希望する」と、発言は適切さを欠いたとの認識を示し
た。



2 都立大学COE継続断念

2−1 目的達成できず残念=都立大COE継続断念で−御手洗文科次官
      時事通信(10/14)

 来春開設の「首都大学東京」に移行することに反発した研究者の教員就任拒否で、東
京都立大が文部科学省の「21世紀COE(卓越した研究拠点)プログラム」に採択さ
れた「金融市場のミクロ構造と制度設計」を来年度以降継続することを断念した問題に
ついて、文部科学省の御手洗康事務次官は14日の会見で「5年間継続して世界的研究
拠点をつくり、人材を育てるというCOEの目的が達成できなくなることは明らかで、
残念」と遺憾の意を示した。 
 ただ、「(大学運営をどうするかは)大学それぞれの自治の問題」とも話し、「これ
までの研究成果を何らかの形で生かせる整理をしていただけるとありがたい」と述べた



2−2 都立大教授らのCOE返上、石原知事「痛くもかゆくもない」 /東京
     「毎日新聞」10/16

 都立大の近代経済学の教授らが、来春開学する首都大学東京への就任を拒み、世界水
準の研究を目指すとして文部科学省から指定されていた「21世紀COEプログラム」
を返上したことについて、石原慎太郎知事は15日の定例記者会見で「一番頑固な保守
的な反対派が、腹いせにああいうことをやったんだろう」と述べた。

 都立大経済学部の渡部敏明教授ら16人は昨年度、金融市場に関する研究で、「卓越
した研究拠点づくり」のために国の予算を重点配分する同プログラムに採用された。し
かし、同グループは都の新大学構想について、改革手法や「研究軽視」ぶりを批判。メ
ンバーの大半が就任を承諾せず、新大学に残るのは3人だけとなった。渡部教授らは1
3日、文科省で会見し「首都大の新大学院には経済学コースがなく、継続的な活動が期
待できない」として、来年度以降のCOE研究継続断念を表明していた。

 石原知事は会見で、COE返上の影響について「痛くもかゆくもない。今のままで(
首都大は)研究を進められるし、また申請し直して、違う方法で国の援助を仰ぐことも
できる」と話した。都立大の研究グループに対しては、「ああいう姑息(こそく)なこ
とをやらないほうがいいよ。あれが学者かと思うくらい浅はかだ」と批判した。【奥村
隆】



2−3 石原知事発言詳報 「分からないこと聞くなよ」
時事通信記者
 先日都立大の研究グループがCOEプログラムを辞退して、これで首都大学は先端的
な研究を一つうしなったわけですが、

石原知事(質問をさえぎって)
 全然違いますね。一番頑固な、保守的・退嬰的な反対派がですね、腹いせにあんなこ
とやったんでね、痛くもかゆくもない。今のままでも研究進められるし、充実して、ま
た申請し直して、違う方法で国の援助を仰ぐこともできる。ああいう姑息なことをやら
ない方がいいよ。あれが学者かと思うくらい浅はかだ。

時事通信記者
 今後コミュニケーションの方法とかを変えると言うことは、

石原知事
 彼らがそれを取り消せばいいんだよ。今の大学に残りたくないんだろ?どうなの?

時事通信記者
 いやそれは、分からないんですけど

石原知事
 分からないこと聞くなよ。記者ならそれを調べてから質問すべきだと思うけどね。は
い次ぎ。

*パソコンによっては、記者会見の模様を以下でご覧になることができます。
  http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/index.htm



3 京滋4大学統合凍結で関係者に波紋
       「京都新聞」 10/14
学生ら「不安消えない」

 滋賀大と滋賀医科大、京都教育大、京都工芸繊維大の4大学の学長が統合協議を当面
凍結し、他の大学を含めた新たな統合を認める方向で合意したことが明らかになった1
4日、関係者の間では、今後の統合の枠組みをめぐって期待と不安が交錯した。

 凍結の方針は、今年9月、1年半ぶりに滋賀医科大で開かれた学長懇談会で固まった
。法人化後の体制作りを急ぐ必要などから、「積極的に進める時期ではない」という考
えで一致した。

 滋賀大の成瀬龍夫学長は「大学を取り巻く環境は法人化で激変した」という。「今後
、経営戦略会議をつくり統合問題も含め大学の在り方を議論する。個人的には、協議の
出発点である滋賀医大との統合を進めたい」と2大学での統合に意欲をみせる。

 一方、滋賀医大の吉川隆一学長は「9月の懇談会は前回から変わらない状況を確認し
たにすぎない」と受け止める。「法人化への対応が最優先であり、近隣の大学との統合
は否定しない。今後も年1回、懇談会は続ける」と慎重な姿勢だ。

 各大学の学生自治会は02年12月、交流会を開いて統合問題の疑問点をぶつけ合っ
た。滋賀大学生自治会副委員長の北川陽一郎さん(21)=教育学部4年=は今春、大学の
教職員から府県境をまたぐ統合は難しいと聞かされた。「県内2大学の統合に風向きが
変わったとも聞く。生活がどう変わるのか、賛否は別にして、漠然とした不安は消えな
い」ともらす。

 一方、府県境を越える4大学統合に反対してきた国松善次知事は「4大学は京都と滋
賀、それぞれの地域特性や歴史があり、統合すれば特性を発揮しにくい。統合後も特性
を発揮しやすい県内2大学の統合をあらためて期待する」と学長間の合意を歓迎した。



4 「おわび金」で職員賞与カット案 採点ミスで京都産業大、組合は反発
     「京都新聞」 10/15
 本年度入試の採点ミスで110人の追加合格を出した京都産業大(京都市北区)が、
合格者への「おわび金」などの支出を補てんするため全教職員の冬のボーナス(年末手
当)を一律カットする案をまとめたことが15日、分かった。同大学教職員組合は「全
教職員の手当カットは前例がなく、認められない」と猛反発している。

 採点ミスは今年6月に判明。追加合格者に対し、他大学へ支払った入学金などの補償
金とおわび金、計約5600万円を渡した。

 これらの支出について大学と組合は、教職員で負担することでは基本的に合意。大学
側は正規教職員約500人の年末手当を一律0・2カ月分、平均約10万円カットする
案をまとめ組合に示したが、組合は「経営者や入試担当者が責任を取っていない。他大
学のように有志の寄付金などで対応すべき」と拒否している。

 京産大は「全教職員の一律カットはまだ一つの案であり、組合と協議したい」(森戸
啓介総務部長)としている。



5 アレゼール日本 第2回シンポジウム「大学が市民社会のチカラになる」

日時:2004年11月3日(祝) 13:30〜17:30
会場:早稲田大学(本部キャンパス) 1号館301教室(正門すぐ右手)
(東西線早稲田駅より徒歩5分、山手線高田馬場駅より早大正門行きバス終点より徒歩
0分)
*参加費、事前のお申し込みは不要です。

講演タイトル
「現場主義の学問と大学の可能性:自主講座運動の経験から」
  宇井純(沖縄大学名誉教授、公害論)
「バリアフリーな市民社会を作る:障害学という実践」
  長瀬修(東京大学先端科学技術研究センター、障害学)
「市民社会と向き合う研究者のネットワーク」
  辻下徹(立命館大学理工学部、Acedemia e-Network Project呼びかけ人)

 近年の大学界を覆う改革の嵐のなかで、これまで「象牙の塔」だった大学を社会に開
き、多様な人々の期待に応えていくことが強く要請されています。そのもとで、各大学
では「社会貢献」へむけた取り組みへと少なからぬ努力が注がれていますが、その多く
は「社会」を産業界と理解し、産学連携を進めことが唯一の解決策であるかのような傾
向さえ見受けられます。しかし、大学がその知を開くべき社会とは産業界に限られるも
のではありません。むしろ、ときに産業界と利益が衝突することもある地域住民、一般
の市民へと目を向けるべきであり、多様な市民の生活の向上に結びつく必要があると、
私たちは考えて
います。そのような取り組みのなかでこそ、大学ははじめて、すべての人々にとって本
当の意味で「開かれた」存在として生まれ変わることができるのではないでしょうか。
今回のシンポジウムでは、大学が市民社会のチカラになるための条件とその可能性を探
りたいと思います。

 当日は、1970年代より自主講座運動というかたちで、市民社会と切り結んだ現場
主義の学問の道を模索され実践されてきた宇井純氏から、自主講座運動の経験を踏まえ
た問題提起を行っていただきます。続いて、日本での「障害学」の立ち上げに尽力され
てきた長瀬修氏から、多様な成員から構成される市民社会と大学との関わりにおいて新
たな道を切り拓きつつある「障害学」という学問的実践のありかたをめぐって、話題提
供していただきます。また、Academia e-Network Projectを立ち上げ、全国の研究者の
間の新しいネットワークのあり方を模索されている辻下徹氏からは、多様なかたちで市
民社会と向き合
おうとする研究者たちのあいだで、どのようなかたちの連携が可能なのかをめぐって、
議論していただく予定です。

 市民社会に開かれた大学のあり方を議論し、新しい大学のあり方を模索する場とした
いと思います。本シンポジウムへのみなさまのご参加をお待ちしております。

本シンポジウムについてのお問い合わせ先
 アレゼール日本(高等教育と研究の現在を考える会)事務局
 E-mail office[アットマーク]areserjp[ドット]org / Web Site http://areserjp.org/
 〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1
   早稲田大学政治経済学部岡山茂研究室気付
 fax 03-3203-9816 / tel 03-5286-9723



6 『カメリア通信』第29号より  横浜市立大学の未来を考える
       2004年10月15日(不定期刊メールマガジン)
 Camellia News No. 29, by the Committee for Concerned YCU Scholars

************************************************************
理学部一楽重雄教授の情報開示請求に関する異議申し立て書

大学改革アンケート結果に関する情報開示請求の一部開示決定(大改2号、3号)につい
ての異議申し立てに関する諮問(諮問第506号)に際しての意見書
平成16年10月12日

  横浜市青葉区****************一楽重雄

要約:情報の共有は民主主義の基本的要件であり、情報の非開示については、公共の利
益の観点から慎重にすべきである。今回非開示とされた黒塗り部分の一部は、すでに大
学当局から公表されているものであり、非開示とする理由がない。アンケート回答の個
別意見は、ごく一部のみが公表され、行政に都合のよいものだけを公表している疑いが
ある。今回のアンケートでは、ごく一部の部分を除いて、回答内容を公表しても回答者
が特定される恐れはまったくなく、回答者の利益、権益が犯される恐れもない。それら
について非開示とする理由はない。企業規模など企業自身に関する設問などへの回答を
除いて開示すべきである。

本論:情報公開制度は、民主主義の基本である情報の共有を目指すものです。特に、行
政文書の開示は、権力が恣意的な行政運営を行っていないかを検証するために不可欠な
ものです。その一方、個人のプライバシーを守る観点から文書の内容によっては、非開
示あるいは一部開示とせざるを得ない場合も存在します。この場合、公共の利益と個人
のプライバシーの保護というふたつの相反する要素の比較衡量が必要となり、個別の判
断が不可欠です。

 今回の情報開示請求は、「大学改革アンケートの結果」に関するものです。アンケー
トの回答内容をむやみに公表すること、特にアンケート回答を書いた人の氏名などの公
表については、その方に思わぬ不利益を与える場合があり得ますので慎重にすべきこと
であることは十分理解できます。しかしながら、アンケートと一口に言っても、個人や
企業に関する実態調査などのような個人や企業自体に関する情報が含まれるものと,今
回のアンケートのように大学の在り方について意見を聴く場合とでは大きく状況が異な
ります.確かに、個人の意見であっても,その個人が特定される可能性があり,またそ
のおかれた状況などが読みとれる可能性があるものなどについては,情報の開示は慎重
にされなければなりません。

 今回の種々のアンケートにおいて,上のような観点も考慮して、非開示が適当と思わ
れるのは,回答者の氏名などと回答企業の規模,業務内容などに限られると思われます
.それ以外のものについては,公表しても回答者を特定できる可能性がないものばかり
です.さらに,その内容も大学のあり方を中心とするものあり,それを開示したからと
言って,回答者の権利権益が犯されることはおよそ考えられません。情報の共有という
公共の利益と比較した場合,抽象的に個人の利益権益が犯されるということで非開示と
いうのは不適当であり,具体的な特定の権益が犯される可能性がある場合にのみ非開示
とすることが許されるものです。

 また、実施にあたって、公にしないとの条件をつけてアンケートをしたと主張してい
ますが、今回のように大学改革に対する意見は、「法人等又は個人における通例として
公にしないこととされているものその他の当該条件を付すことが当該情報の性質、当時
の状況等に照らして合理的であると認められるもの」とは言えず、非開示の理由にはな
りません。

 事実,このアンケートの回答については,すでに、大学自身が「個別意見の例」とし
て,一部を公表しています.なぜ,すでに公表されているものまで非開示となるのでし
ょうか.この点については,大学側の提出した意見書ではまったく触れられていません

また,一部の個別意見のみを公表する事は,アンケート結果を恣意的に利用したのでは
ないかという疑いを持たざるを得ません。もし,そうであるとすれば,これは民主主義
の基本をふみにじるものであり,決して許されることではありません.残念なことに、
本件の場合A総合的に判断すると、あらかじめ想定している「大学改革」に都合のよい
結果を出すためのアンケートであり、結果の公表であった疑いが捨て切れません。

 実際,アンケート回答には「専門教育を充実すべき」という意見が大変多いにもかか
わらず,大学の公表した「アンケート結果概要」では,このことにはまったく触れられ
ていません。そもそも,これらのアンケートは,市民の意見を偏見なく聴くという態度
に欠けています.例えば,「米国にある教養中心の大学が日本にもあった方がよいと思
いますか」という設問自体,回答者を誘導するものです.市大の大学改革のために質問
しているのですから,ここでは「市大がこのような教養中心の大学になることに賛成で
すか」というように聴くべきです.日本にはたくさんの大学がある訳で,このような聴
き方では「日本にひとつくらいそういう大学があってもよい」という考えのひとは,「
そう思う」に丸をつけます.それをもって市大が教養大学になることが支持されている
というように話をもっていくことは許されないことではないでしょうか。

 あるいは,入学時点では専門を決めず2年次以降で選択できる制度についてもきいて
いますが,この場合,実験設備,あるいは,教員の人的資源等から,2年次以降で選択
する場合に,おのずと制限が生じることに触れずに、単に「自由に選択出来る制度」に
ついてきいています.希望さえすれば,その専攻に進むことができるかのような表現で
は,誰でも賛成するに違いありません.このような設問の場合には,当然,希望に進め
ないことも生じることを示して聴くことが必要です.実際、現在の理学部で行われてい
る学科配属でも、ある学科ではおよそ半数くらいが第一希望以外の学生となっています
。このようなことを明らかにして質問すれば、自ずと結果は変わって来ます。

 また、回答を公表すれば回答者と市との信頼関係が損なわれるという市側の主張につ
いては、ごく一部の設問、会社の規模などについての設問などを除いてその恐れはない
と考えます。また、アンケートは実施に際して「個別の回答を公表することはしない」
として実施したから公表できないという市の主張は、一部の回答をすでに公表した事実
に矛盾するものです。むしろ、この種のアンケートにあっては「回答された意見は、氏
名などを伏せて公表する場合があります」と断るべきものです。実際、文部科学省がパ
ブリックコメントとして意見を募集する際にはそのような断り書きをしています。市民
は自由に意見を述べる権利を保有するとともに、その意見には一定の責任を持つべきも
のであり、内容の公表はむしろ前提とされるべきであり、それをもとに行政と市民とが
意見交換をすることにより初めて民主的な行政が可能となるのです。結果の公表をしな
い、あるいは、結果の一部のみを公表する(いわゆるつまみ食い)ということは、アン
ケートを実施する意味を持たなくするものであり、アンケート費用は税金の無駄遣いと
なります。

 一部をすでに公表している個別意見と同じ範疇である個別意見は、基本的に開示すべ
きであって、特に回答者が特定される恐れが強いもの、あるいは、回答者の権益が具体
的に犯される可能性があるものについてのみ黒塗りとすべきです。今回の一部開示では
あまりに多くの部分を黒塗りとしており、これを容認すれば事実上情報開示制度は意味
のないものとなるでしょう。審査委員会の厳正かつ実態にあった審議をお願いする次第
です。    以上
----------------------------------------------------------------------------
編集発行人: 矢吹晋(商学部非常勤講師) 連絡先:
yabuki[アットマーク]ca2[ドット]so-net[ドット]ne[ドット]jp

tjst |10月17日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000632.html |意見広告の会ニュース
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分類「 意見広告の会ニュース」の記事より

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転載:「意見広告の会」ニュース209(2004.10.30) - 10/30
「意見広告の会」ニュース208(2004.10.28) - 10/28
転載:「意見広告の会」ニュース207[2004.10.26] - 10/26
転載:「意見広告の会」ニュース206(2004.10.24) - 10/24
転載「意見広告の会」ニュース205[2004.10.21] - 10/21
転載「意見広告の会」ニュース204 [2004.10.19] - 10/19
転載:「意見広告の会」ニュース202 [2004.10.14] - 10/14
転載:「意見広告の会」ニュース No 201 (2004.10.12) - 10/12
「意見広告の会」ニュース200 2004.10.08 - 10/09
「意見広告の会」ニュース199 (2004.10.06) - 10/06
「意見広告の会」ニュース 198(2004.10.02) - 10/03
「意見広告の会」ニュース196 (2004.9.27) - 10/03
「意見広告の会」ニュース195 2004.9.25 - 9/25
「意見広告の会」ニュース194 - 9/24
[AcNet Letter 71] 東京都立大学評議会見解2004.3.9 - 3/13
フランスにおける科学者・研究者たちの闘い――「研究を救おう!」をめぐる三週間の動き - 2/04
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