2004年06月12日

シンポジウム 「自己責任論」を科学する

(転載)

●○●シンポジウム 「自己責任論」を科学する●○●

日時: 2004年6月12日(土) 14:00〜17:00
会場: 東京大学弥生キャンパス農学部1号館地下1階第4講義室

Time Table
14:00 開会
14:05-15:25 醍醐教授・伊藤教授による講演
15:25-15:45 質疑応答
15:45-15:55 休憩
15:55-16:50 講演者と客席とのディスカッション
16:50-17:00 JSA活動紹介
17:00 閉会
18:00- 懇親会

日本科学者会議(The Japan Scientists’ Association: JSA)
東大院生分会新入大学院生歓迎企画

参加費:無料
※日本科学者会議の会員でない方・大学院生でない方もご自由に参加できます。

詳細:


交通: 地下鉄南北線「東大前」駅下車 徒歩1分
         千代田線「根津」駅下車 徒歩8分
      都バス 茶51駒込駅、王子駅または、東43荒川土手行
            「農学部前」バス停 徒歩1分

  詳しい交通案内
  http://www.u-tokyo.ac.jp/jpn/campus/map/map01.html
キャンパス内案内図
  http://www.u-tokyo.ac.jp/jpn/campus/map/map01/d08-j.html
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2004年4月のイラク日本人人質事件では、政府や大手マスメディアによって、
人質となった方々やその家族に対し「自己責任」を追及する論陣が張られました。
しかし一方で、そのような「自己責任論」は、
人質となった方々のジャーナリストやボランティアとしての活動意義や
イラクが混乱に陥った様々な背景から目をそらし
問題を矮小化するものではないかとの声も挙がっています。

「危ない地域にわざわざ行ったんだから危ない目にあうのは自業自得」
「危ない地域だからジャーナリストやボランティアが必要とされている」
「政府をはじめたくさんの人に迷惑をかけたのは責められるべき」
「海外の日本人を保護するのは政府の義務」
「自衛隊を撤退させないという首相の決断が人質となった方々の開放を早めた」
「人質となった方々のこれまでの活動がイラクの人に評価されて開放された」

人質となった方々はそんなに責められるべきことをしたのか。
「自己責任論」を主張する方々は何を求めているのか。
そもそもこの場合「自己責任」とはどのような意味で使われているのか。
誰に、どんな責任があるのか。
ちょっと議論を整理して、このへんを検証する必要があるのではないでしょうか?

そこで今回のシンポジウムでは、問題を冷静に分析し真実を明らかにする
大学人としての立場からこの問題について発言されている
醍醐 聰 (だいご・さとし)氏(東京大学経済学部教授・財務会計学)
伊藤 守 (いとう・まもる)氏(早稲田大学教育学部教授・メディア論)
のお二方のご講演、および講演者と客席のディスカッションを通して、
「自己責任論」の論点を整理し、問題点を明らかにします。

醍醐教授は人質となった方々が帰国されて間もなく、
人質となった方々とその家族の方々への非難・中傷を中止するよう求めるとともに
彼らを激励するアピール署名運動(詳細は下記の醍醐教授プロフィール参照)を
早急に立ち上げ、急速な支持が集まりました。
運動を立ち上げる過程で醍醐教授が分析された
「自己責任論」の問題点についてお話しいただきます。
伊藤教授にはメディア論研究者の立場から、
テレビや大新聞などのマスメディアが人質に自己責任を迫る論調一色に
染まってしまったメカニズムに鋭く切り込むお話をしていただきます。

シンポジウムの後には講演者のお二人も交えての交流会を予定しています。
ご参加お待ちしています。

講師プロフィール・講演予定内容

醍醐 聰 (だいご・さとし)氏
(東京大学経済学部教授・財務会計学)

1946年生まれ。
1982年 11月  経済学博士(京都大学)
1989年 12月  東京大学経済学部教授
1996年 4月  同 大学院経済学研究科教授

著書として「国際会計基準と日本の企業会計」(中央経済社)、
「財務会計論ガイダンス―論文作成のためのテーマと文献の選び方」(中央経済社)、
「時価評価と日本経済」(日本経済新聞社)、
「連結会計―体系と実態」(同文舘出版)、
「電気通信の料金と会計(税務経理協会)など。

醍醐教授は、複数の大学の教官が中心となって呼びかけた
緊急アピール「イラクで人質になった方々の活動に敬意を表し、
これらの方々への非難・中傷を直ちに止めるよう訴えます」
(http://www.ac-net.org/honor/)の取りまとめ役をされています。
このアピールには、インターネット署名(記名式・本人確認有り)で
6000筆の賛同署名(集計は4/26〜5/31)、
および人質だった方々の経済的負担を軽減するための
約509万円の募金(集計は4/30〜5/18)が寄せられています。

●醍醐教授の講演 ここがポイント

・緊急アピールを立ち上げ、運動を作っていく中で見えてきた「自己責任論」の本質

・アピール賛同者は国のあり方、マスコミのあり方をどう捉えたか?
 緊急アピールに対して世界中から寄せられた2866通のメッセージのうち一部を紹介

・「人質バッシングは当然か否か?」を巡って続けられているテレビ局との激論、
 人質となった方々を貶めるような新聞記事への反論

・学問とは何か?ご専門の会計学を題材としての学問論

伊藤 守 (いとう・まもる)氏
(早稲田大学教育学部教授・メディア論)

1954年生まれ。

専攻は社会学、カルチュラル/メディア・スタディーズ。

著書として「文化の実践・文化の研究」(せりか書房)、
「メディア文化の権力作用」(せりか書房)、
「講座社会学8 社会情報」(東京大学出版会)、
「シリーズ社会情報学への接近」(早稲田大学出版部)など。
「ブロードキャスティングによるメディア空間の歴史的構成と
オーディエンスの視聴のあり様を再検討したいと考えている
(「メディア文化の権力作用」より)」

●伊藤教授の講演 ここがポイント

・各新聞社の記事を比較し、「自己責任論」の発生から現在に至るまでの論調を追跡

・実はここ10年来政府が体制固めのために唱え続けてきた「自己責任論」

・イラク戦争・人質事件など「有事」の際には画一化されてしまうメディアの構造的問題点
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主催&問合せ先: 
日本科学者会議(The Japan Scientists’ Association: JSA)東大院生分会
 JSAホームページ: http://www.jsa.gr.jp
 JSA若手・院生ホームページ: http://www.jsa-t.jp/wakate/index.html
企画責任者:大石鉄太郎(東大大学院工学系研究科博士課程二年)
 e-mail: o.tetsu@d6.dion.ne.jp
 tel: 070-5550-1267

◆□◆

日本科学者会議(The Japan Scientists’ Association: JSA)とは?
JSAの基本理念は、科学者がその社会的責任を自覚し、
科学の各分野を総合的に発展させ、
その成果を平和的に利用するよう社会に働きかけるということです。
この目的を達成するために全国に組織が存在し、地方ごとの支部や、
大学ごとの分会を中心的な場として活動しています。

◆□◆

tjst |6月12日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000604.html |大学の使命
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