2003年12月31日

[AcNet Letter 47] 「Conserned Voice としてのウェブログ」

Academia e-Network Letter No 47 (2003.12.31 Wed)


【0】編集人より、年末の挨拶

【1】都立大に関する文科大臣への要望書への連署の呼びかけ
署名サイト: http://poll.ac-net.org/4
署名期間:2003.12.31-2004.1.18(第一次集約)

 【1-1】河村建夫文部科学大臣への要望書

【2】都立大学人文学部長の声明 03.12.25
「東京都による基礎データの歪曲に抗議する」

【3】ある国立大学の法人設計図(案)について提出された意見

【4】自衛隊のイラク派遣に反対する研究者の声明への連署
   署名サイト http://poll.ac-net.org/4
12月26日より12月31日現在 83研究教育機関の研究者204名が連署

 【4-1】連署者からのメッセージより:詩

 【4-2】■アクション111──戦争を回避せよ、イラク派兵は認めない。

【5】豊島耕一氏:国家公務員法が禁止する政治活動の種類について

【6】Movable Typeによるウェブログ導入のプロセス、2003年12月16日
国公私立大学の事件簿サイト

【7】blog::TIAO より 「Concerned Voice としてのウェブログ」2003.12.9
http://blog.readymade.jp/tiao/archives/000507.html

【8】自衛隊のイラクへの派遣に反対する数学者の声明 2004年 1月


【0】 編集人より、年末の挨拶

国立大学制度が廃止され、多くの公立大学も法人化を急いでいますので、国公私の違いは公的補助金の多寡(学費の寡多)だけの時代が到来しようとしています。政府は、四半世紀にわたり計画的に遂行してきた高等教育受益者負担政策(学費値上げ政策)をさらに加速すべく、国立大学法人への補助金を計画的に縮小する方針を明かにしています。

日本の高等教育政策は「高等教育の受益者は本人だけである」という政府見解に基いています。そして、計画的に国立大学の入学金と学費を交互を値上げする一方、私立大学補助金を据え置いて高価な私大学費を維持してきました。高価な高等教育費が日本の少子化の大きな原因となっていることは多くの人が指摘していますし、また、社会に何の借りもないと錯覚する一部の「エリート」が日本の指導者層に増えてモラルハザードを社会に蔓延させています。

高等教育費受益者負担推進政策には日本社会を荒廃させる根本的欠陥があることを、大学界全体が連携して種々の方法で社会に効果的に訴え続けていくことができれば、縮小していくパイの奪い合いによる大学界の荒廃を喰いとめ、日本社会が精神的荒廃から脱する際の主導的役割を大学界が担うようになる可能性は皆無ではないと思います。

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哲学者の鬼界彰夫氏が、都立大学への都知事の介入は学問の破壊行為そのものであることを指摘し、高等教育の最低限の条件整備という使命を果すよう文科省に求める要望書を提出されます【1】。Academia e-Network のProject の一つとして、このような個人の発案による行動に賛同する人々が、署名やメッセージを通して支援するためのインフラの形成を試みていますが、その4回目の取りくみです。

3回目の取組みとしては、前号で案内しましたように、イラクへの自衛隊派遣を批判する山口二郎氏起草の声明文への連署とメッセージを募っていますが、この5日間で83の研究教育機関の研究者208 名が連署しています【4】。詩人の渡辺信二氏(立教大学)からはメッセージ詩【4-1】も寄せられています。この声明と署名は、1月11日に予定されている全国的な行動「アクション111──戦争を回避せよ」【4-2】でも紹介される予定です。

なお、こういった政治活動は、国家公務員法が禁止していると誤解している国立大学の方も居るかも知れませんが、豊島氏が指摘【5】 されているように、法が禁止しているのは、民主主義政治の基本原則を否定することを意図した政治活動のみです。

数学者の平和運動団体 Mathematicians Communication Network Asking for Peace も声明【8】への賛同者を募っています。

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ところで、来年は、日本のウェブログ元年となりそうです。「国公私立大学の事件簿」サイトに管理人の方が、ウェブログのための無料ソフトMovable Type 導入の詳しい記録を掲載【6】され、導入が格段にしやすくなったと思います。また、nifty が、ウェブログの無料提供を開始しました。日常的にホームページを更新されている方は導入を検討される価値があると思います。

ウェブログソフトには必ずあるTrackback という機能を使うと、種々のポータルサイトに更新が自動掲示されるようになりますので、観察、考察、感想、情報等をウェブログに記録するだけで日常的に多くの人に発信することが出来るようになります。こういったウェブログ発信の新しい様相を、音楽家のTIAO氏がConserned Voice と命名されています【7】

現在のところ、種々の分野のクリエータの方々のウェブログが高品質の情報発信を形成していますが、大学界の無数のウェブログ群が出現すれば、それらが社会に与える影響力には想像を超えるものがあります。またTrackback による自動的に形成される相互リンクによる内容本位のネットワークは、大学界の広いゆるやかな連帯を具体的に支えるインフラともなるでしょう。

政府広報紙になり果てた大手メディアに替る、信頼ある情報源と関心源がボトムアップに形成する道がこうして開かれたように思います。

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今年と同様に一寸先が見えない暗闇の一年が始まろうとしています。願わくば、グーテンベルク革命に匹敵するICT 革命により、社会の光源でもあり得る大学界から、今迄とは比較にならない強い光が社会に向けて発せられる時が来ますように。(編集人)

tjst |12月31日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000432.html |AcNet Letter
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