2003年12月23日

山口二郎氏「イラクへの自衛隊派遣に反対する」

山口二郎氏(北海道大学教授)「イラクへの自衛隊派遣に反対する」 山陽新聞 2003.12.7

・・・・・本当にイラクの復興のために、日本が人道的な協力をしたいならば、異教徒、異民族から攻撃を受け、大きな犠牲を出したイラク人の立場に立って、治安の回復や民生の安定のために何が必要かを考えることから始めるべきである。そして、そのためには、アメリカに対する軍事的な支援と、イラク人に対する人道的な支援とを峻別し、大義のない戦争を支持したことに対する反省から話を始めなければならない。

 今の日本を支配しているのは、アメリカがどんな失敗をしても常にアメリカに追随することが日本の国益になるという思考停止の対米協調論である。小泉首相が国民に対する説明責任を果たしていないのは、この思考停止の故である。しかし、思考停止のまま自衛隊をイラクに派遣し、不幸にして犠牲者が出たならば、外交・安全保障をめぐる国論の分裂は深刻なものとなるであろう。今からでも遅くはない。日本がリスクを負っても国際平和や人道支援のために行動するのはどのような場合か、そうした意思決定を行うさいにはどのような手順を踏むのか、国会の場で十分な議論を行うべきである。

tjst |12月23日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000396.html |イラク戦争
Comments

分類「 イラク戦争」の記事より

元防衛庁教育訓練局長「シビリアンコントロールに対する信頼が失われます」 - 12/24
国際政治学者と国際法学者の違い - 12/22
与党自らが情報操作を行わざるを得ない理由 - 12/22
"「自衛隊派遣は仕方の無いこと」そこで思考停止だ" - 12/21
「私たちは日本を歓迎します。しかし断じて「今」ではないのです。」 - 12/21
無関心という「罪」の重さ - 12/21
政府のスポークスマンを演じる記者 - 12/21
イラク特需のための自衛隊派遣か - 12/21
陸自説明会で家族が劣化ウラン弾の影響を懸念 - 12/21
「砂漠地帯に宿営する自衛隊員の被ばくは避けられないのではないか」 - 12/20
「そんな中で日本の首相官邸だけが悲壮感を漂わせ・・・」 - 12/20
「朝日のイラク攻撃反対はニセモノ」 - 12/20
"People are now free to fight for their country's sovereignty and not Saddam" - 12/18
"その都度、人間は安易な処方箋を信じて自壊への道をたどった" - 12/17
「最先端の測定装置で被曝の数値を測り安全度を確認する必要性」 - 12/14
「なぜ、銃撃戦の真最中に戦車に石を投げ付けてくるやつがいるのか」 - 12/14
ブッシュ政権下でのイラク撤兵の可能性 - 12/13
「日米安保条約を尊重すればイラク派兵はできない」 - 12/13
NHK の情報操作:「ようこそ日本人」が「ようこそ自衛隊」に - 12/12
「政治家はこの程度の理屈で、国民を戦争に行かすのか」 - 12/11
サマーワでの被爆問題 - 12/09
「死んでからでは何も言えない」 - 12/07
自衛隊イラク派遣、欧州で「断念」報道相次ぐ - 11/16
元防衛庁教育訓練局長:自衛隊のイラク派遣を行わないことを首相に求める要望書 - 10/29