2003年12月03日

英文学会・米文学会・英語学会から文科大臣等への共同要望書

都立4大学の統廃問題に関する要望書

東京都知事     石原慎太郎 殿
文部科学大臣 河村 建夫 殿
日本学術会議会長  黒川  清 殿
                            2003年12月1日
           都立四大学の統廃合問題について

 このたび、都立の新大学構想が発表されましたが、英語文学、英語学の研究者が集うわたくしども3学会は、これに対して大きな懸念を禁じえません。それが人文学の教育・研究を軽視する日本社会の昨今の趨勢を助長すると思われるからです。具体的に申し上げれば、その構想に示された東京都立大学人文学部の改編は、当学部が人文学の分野において果たしてきた学問的、社会的な役割を考えますと、日本の人文学の未来に深刻な打撃を与えるものであるという大きな不安を覚えます。・・・・・

 このように推移している新大学の準備体制について、わたくしどもは次のように考えます。

1. 都立大学総長の、「『同意書』についての都立大学総長意見」(9月29日 付)および「声明 新大学設立準備体制の速やかな再構築を求める」(10月7 日付)にもあるように、都による「新構想」は、設置者権限を逸脱したもので ある。専門的学問研究と教育が、重要な社会的機能を担っていることは言うま でもなく、わたしたち専門的研究者集団は、この機能を果たすべく社会から信 託を受け、したがってまたこの信託に応える責務を社会に対して負っている。 そのために専門的研究者集団は、自らを律する自由を与えられ、また自らを律 する責務を担うものであると言うべきである。大学の自治、学問の自由という 観念は、大学が有する社会からの相対的な自由とその社会的責務が表裏一体の 関係にあることを表現したものに他ならず、専門的研究者集団がやがてその成 果を社会に還元するために必須のものであると考えられる。この点で、当事者 である大学構成員が準備した詳細な改革案を破棄したまま、大学の組織が改編 されることは、学会として首肯しがたい。これによって、一大学の伝統と蓄積 のみならず、教育・研究を根幹とする大学の社会的な責務と機能が脅かされて いると考えられるからである。 ・・・・・

 わたくしども3学会は、以上の点について遺憾の意と深い危惧の念を表明し、広く開かれた協議の場で都立四大学の改革案が再検討されるよう強く要請するとともに、関係各位の速やかな対応を心から望む次第です。

(財)日本英文学会 会長 高橋 和久
日本アメリカ文学会 会長 平石 貴樹
日本英語学会 会長 中島 平三  

tjst |12月03日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000323.html |東京都の大学支配問題
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