2003年11月30日プロパテントによる産学連携破壊の懸念経済セミナー2003年12月号 が、「研究開発投資と日本経済」という特集を組んでいるが、最近の知的財産政策におけるプロパテント(特許重視)が大学から産業界への技術移転の基盤を弱体化させる懸念が複数の著者によって指摘されている。 岡田羊祐(一橋大学大学院経済学研究科) ・・・・・・ごく一部の技術分野では、特許権強化がイノベーションを活発にしているように見える。しかし、それは経済全体を通じて正しいとは限らない。特に、技術の累積的性質が発明の誘因にもたらす影響、ライセンス市場の機能や特長が技術の商用化にもたらす影響、特許訴訟をも考慮した社会的コストの程度に十分に留意する必要がある。従来であれば特許の対象とならなかったような大学等における基礎研究分野の成果が、公知(public domain)とはならなくなることの経済的帰結に十分な考慮を払うべきである。特に、多様性の利益の観点からも、排他的権利として基礎的技術が占有化されることの弊害に十分に注意すべきである。 鎗目雅(東京大学先端経済工学研究センター) ・・・・・・このように先行するアメリカにおいては、過去20年間にわたる産学連携の経験に基づいて、詳細な実証研究がなされつつある。そこからはさまざまな示唆を得ることができるが、われわれにとって最も注目すべき結論は、大学における研究が産業界におけるイノベーションに与える影響として、科学論文のジャーナルを通じた知識の流れが最も重要であるということである。これは、大学の研究者は、自らの研究成果に関して積極的に特許を取得して企業へのライセンスを行うべきとする最近の主張とは一線を画すものである。・・・・・・tjst |11月30日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000314.html |学術政策・科学技術政策 Comments
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