モラルパニックと監視社会
法律時報75卷12号 2003.10.27 発売
特集「監視社会」と市民的自由--法学からの批判的アプローチ
[座談会]「監視社会」に向かう日本と法――その動向・背景・特質・課題を探る p4-28.
遠藤比呂通・白藤博行・浜井浩一・(司会)田島泰彦
浜井浩一(龍谷大学教授・犯罪学、2003年3月まで法務省勤務)
(p17)犯罪社会学的にこういった現実に存在するリスク以上のリスクを市民が強く感じる危機感を抱く現象はモラルパニックといわれています。・・・(p28)現実の政策を考える上では、議論の対象となっている社会問題がどの程度本当に存在しているのかをきちっと情報を収集して、問題の本質を見きわめることがまず必要だろうと思います。情報を作り出す努力と、作り出された情報を評価する能力を、市民ももちろんそうですが、専門家といわれている人、行政官、法曹、政治家が持つことが大切なのかなと思います。
モラルパニックは、人々が感じているリストと現実のリスクのずれによって起こるわけですから、それをどうやって解消していくのかという努力が大切で、いろいろなかたちでの情報リテラシーを高めて、きちっとした根拠のある議論にしていく。根拠自体が間違っていると、その間違った根拠に基いてどんな法律論を展開しても、やはり間違った結論になってしまうと思います。
情報化社会といわれていますけれども、ちゃんとした情報は意外に不足していて、どうでもいい情報が飛び交っている。きちっとした情報を読み取る情報リテラシー、あるいは統計リテラシーを高めていくことが、何が問題なのか、その上で何が必要なのかと考えていく上で不可欠です。・・・
tjst
|11月29日
|URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000311.html
|荒廃の諸相