2003年10月03日

「全員への任期制導入」案へ横浜市立大学商学部教授会が反対の意志表明へ

永岑氏大学改革日誌 より:

2003年10月2日 今日の定例教授会では、プロジェクトR(幹事会)案の「全員への任期制導入」の部分が一番の問題となった。・・・・・任期制の導入に反対する決議案(たたき台)が提出された。それを素材にしながら、各種の議論が行われた。学部長・評議員は、「反対」決議という点は避けたい、ということで、結局、決議案も参考にしつつ、教授会で出た意見を踏まえた教授会意見を取りまとめて学長に提出することになった。また、その意見を他学部にも提示して、共通の意志として表明しておこうということになった。・・・・・

5つほどの論点のうち、任期制を全ての職に適用することは、「大学の教員等の任期に関する法律」(以下、任期法と略)において限定されている三つの職(「先端的、学際的又は総合的な教育研究」、「助手」、「特定の計画に基づき期間を定めて教育研究」[3])の規定を大幅に逸脱することになるという点については、異論が出なかった。

また、独立行政法人化にあたって任期制が全員に適用されるとなると、任期法第四条で必要とされているような「本人の同意」を無視することになりかねない論点も強調された。

実は、平成15年03月19日の衆議院文部科学委員会 において、次のような驚くべき質疑があり、「全員への任期制導入」は「大学の教員等の任期に関する法律」に反しないという見解を文科省は公式に表明している。

○石井(郁)委員 ですから、今省略して、流動型、研究助手型、プロジェクト型というこの三つに該当する場合についてという、これが例えば一つの大学の全学部、全学科に適用になるということは考えられますか。

○遠藤政府参考人 全部まとめてそうだと言うとそれは問題だと思いますけれども、一つ一つ子細にチェックをして、これはこういうことだから該当するんだと全部やった結果、結果として全部になるということはあると思います。
・・・・・
○河村副大臣 ・・・・・任期制を導入するかどうかというのは一義的には各大学が自主的に判断をされておやりになることでございまして、それから、任期制を導入する場合には法律上の一定の手続を課す、こうなっておりますし、本人の同意もいただくということになっておりますので、教員の身分保障というものは十分制度的な配慮がなされておるというふうに考えております。これで、全学的に任期制が導入されたということになった場合に、直ちにこれによって教員の身分が不安定になるというものでもないと私は思いますし、それによって法律違反になるという考え方には立っていないのでありますが。

以下、任期制についての質疑全文:

○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。
 私、今回は、大学教員等の任期制の問題で質問をいたします。
 任期制の問題をめぐっては、一九九七年の法案審議がありましたし、その審議の過程や、また法成立があるわけですけれども、その法そのものを無視して行われているような状況が出てきておりますので、きょうはお聞きしたいわけでございます。
 大学の教員の任期に関する法律第三条は、こうあるわけですね。学長は、「当該大学の教員について、次条の規定による任期を定めた任用を行う必要があると認めるときは、教員の任期に関する規則を定めなければならない。」とあります。「これを公表しなければならない。」ともしているわけであります。
 そこで伺いますけれども、口頭による申し合わせで任期制を導入するとか、そしてそのもとで失職するということなどはできないはずだと思いますが、いかがでございますか。

○遠藤政府参考人 御指摘のように、この法律におきましては、任期つきの任用を行うという場合には、あらかじめ学長が評議会または教授会の議に基づいて任期に関する規則を定めて公表する、こういう手続が必要だ、こうなっておるわけでございます。
 ただ、そういう法律に基づいた任期つきの任用というのもございますが、任期法に基づかない、大学と教員との合意に基づいて、一定期間経過した後に他大学への異動等を求めるという、いわゆる事実上の任期制というものもございます。これはあくまでもその当事者間のいわば紳士協定によって行われている、こういうふうに理解しておるわけでございまして、これについての法的な拘束力はない、あくまでも紳士協定だ、こう理解しておるわけでございます。したがいまして、その紳士協定で決めた期間の経過をもって当然にその教員の身分を失職するということはないというふうに理解しております。

○石井(郁)委員 やはり国家公務員としての教員でございますから、私は、その身分の保障というのは、本当に軽々しく行うことはできないというふうに思うんですね。
 もう一点、重ねて確認ですけれども、この任期制法律、任期法と呼んでおきますけれども、第三条第一項等の規定に基づく任期に関する規則で記載すべき事項及び同規則の公表に関する省令もつけられましたよね。この二条で、任期に関する規則の公表は、刊行物への掲載その他広く周知することができる方法によって行うものとしているということで、今の御答弁では失職はできないということは確認されましたが、一方で、紳士協定はいいんだ、申し合わせによる任期制ということもあっていいんだというふうにも聞こえるんですが、しかし、申し合わせでできるのかどうかという点で言うと、やはり任期制法律があるんですから、これはできないということをきっぱり言うべきじゃありませんか。

○遠藤政府参考人 もちろん、御指摘のように、こういう法律ができたわけでございますから、その趣旨にのっとって、法律に基づいた任期制をきちんとやっていただきたい、これはそういうことでございます。
 ただ、いろいろな事情から、その任期制によらない、いわば一種の慣行といいますか紳士協定といいますか、そういうことでの任期制をやったとしても、あくまでそれは紳士協定ということでございますから、それを一概に全部禁止するというところまではしなくてもいいのではないか、こう理解しておるわけでございます。

○石井(郁)委員 やはり文科省としては大変あいまいな態度だ、あいまいな答弁だというふうに私は思うんですね。
 先ほどの失職という問題でございますけれども、これは実は大阪大学なんです。ことし助手の任期が切れたということで失職になった方が生まれたんですね。確かに、ここの大学では今、紳士協定的な、口頭による申し合わせ的な任期制を助手に入れているということがあるようです。
 それは、大学院生、これほどたくさんあって、そして院生、就職もないという中で、例えばその口頭の約束というのはこんなようですね。任期が来たら自主的に退職するとか、これが了解されなければ採用しないということを言われて採用に応じているというふうに聞いているんですけれども、それで任期が切れましたということなんです。だから、こんなことがやはり起きてくるわけですよ、口頭による申し合わせでやっていくと。重大な問題でしょう。
 私は、やはり紳士協定的にある問題をどうするかというのは一つこれとして考えてほしいんですけれども、こういう形での任期制というのはやはり無効だ、そして任期が切れたからといって失職させるなどということがあってはならないというようなことで、大学はその助手の身分を保障しなければならないと思いますが、もう一度御見解を聞かせてください。

○遠藤政府参考人 紳士協定に基づく失職の問題につきましては、私が先ほど申し上げましたように、そのことだけをもって、期間が来たということだけをもって失職ということにはならない、こう思います。
 ただ、今の大阪大学の件でございますけれども、具体の事実関係については私どもも今まだ承知していませんので言えませんけれども、考え方としてはそういうことだと思います。

○石井(郁)委員 そこで、大臣にも御答弁いただきたいと思いますけれども、今回のケースは、具体がどうかというのも少しいろいろあるかと思いますが、私どもの聞いたところでは、要するに教員の流動化ということで任期制を入れるという話でしたから、どうもそれでもないんですね。それで、いわばリストラの対象として助手のポストを減らしていくということから出ているというふうにも聞いているんですよ。そうなりますと、なお問題になるわけですね。
 当時の雨宮高等教育局長ですけれども、こういう答弁がございました。「教員を解雇するために任期制が乱用されるというようなことはあってはならない」とありましたよね。だから、今回のケースというのは、明確な法律違反でもあるけれども、また乱用でもあるわけですよ。
 だから、このような口頭申し合わせによって任期制をどんどん広げていったり、あるいは解雇するなどということはあってはならない、これは無効だということをやはり文科省としてははっきりと言うべきだというふうに思いますが、ここは、今お聞きになっての大臣の御答弁をいただきたいと思います。

○遠山国務大臣 御質問が個別のケースを前提とした御質問でございますので、ちょっとそのケースの中身を私承知いたしておりませんので、そのことについて直接お答えいたしますよりは、任期制はそもそもということで申し上げれば、おっしゃいますように、教員の流動性を高めて教育研究の活性化を図るという方策でございまして、任期制を導入するかどうかは各大学の判断でやるわけでございますが、その導入については、法律上、一定の手続が必要でございますし、御存じのようないろいろな制度的配慮もされているわけでございます。そういったことを前提として今後はやっていただかないといけないと思っております。
 各大学は、一方では定削とかさまざまな課題を抱えていることは確かでございまして、そういう中でもできるだけ、制度の趣旨といいますか、あれはきちっと守りながら運営をしてもらいたいものだと思います。

○石井(郁)委員 今回提出の国立大学の統合の場合につきましても問題があるわけです。それからまた、法人化に向けて、今またこの任期制問題が、いろいろ各大学が動き出している、どういう動きかといいますと、やはり無限定に任期制が導入されたり、また導入されようとしているということがあるようなんですね。
 今回提出の統合問題についていいますと、九州のある医大でございますけれども、昨年三月に任期制を導入した。新規採用教員については原則として任期制をとる。現職については、同意書を配布して、同意の得られた教員から任期制に切りかえるということをやっている。ここまではそういう手続かなと思うんですが、ところが今度、ことしの四月一日から全教員を対象に任期制にするという切りかえ、そういう通知が出されているんですね。さらに、任期制にしたら研究費を上げる、アップするということまで言われている。
 それでお聞きしたいわけですが、今、現職の教員に対して、研究費を上げるから任期制にしてくれ、する、こういう財政誘導で全教員を対象にした任期制というのは導入できるのかどうかという問題でございます。御答弁をお願いします。

○遠藤政府参考人 話を二つに分けますと、一つは全教員ということでございますが、これについては、任期法で要件がいろいろ書いてございます。要件に合致し、そして本人の同意が得られれば、これは任期制の対象になるということでございます。
 もう一方、今先生がおっしゃるのは、研究費をつけるから、こういう話でございますけれども、これは、任期制というのは、やはり研究の活性化、そしていい研究をしてもらおうということでございますので、それに伴っていろいろな研究計画がある、それに対して、学内の問題として研究費を若干手厚く配分する、若干じゃなくてもいいんですけれども、そういうことは、大学の行き方、あり方として当然ある話だろうと思います。

○石井(郁)委員 この問題は、しかし任期制の審議のときを振り返ってみても、今ちょっと二つ問題がありますから、二つのことの最初の、財政の問題でいいますけれども、小杉文部大臣、こう言っていたんですよ、決して意図的に財政誘導を行おうとするつもりはないと。やはり、財政誘導でそういう任期つきポストをつくっていくということがいかに大学のあるべき姿をゆがめるかということがありますから、そういうことが大変審議になりましたよ。そして、参議院では、「任期制の導入を当該大学の教育研究支援の条件とする等の誘導や干渉は一切行わないこと。」と附帯決議もされたでしょう。
 ですから、私は今最初に申し上げた、ある大学のやり方の一つ、任期制にしたら研究費は上げるんだ、こういうことというのは、この国会審議と附帯決議からしても反していませんか。やはり好ましくないということはきちんと言うべきじゃありませんか。

○遠藤政府参考人 衆参の委員会で附帯決議をいただいておるわけでございますが、その附帯決議では、「いやしくも大学に対して、任期制の導入を当該大学の教育研究支援の条件とする等の誘導や干渉は一切行わないこと。」ということでございますから、平たく言えば、国が、その大学が任期制をとったら要するに予算措置を少し増額するよ、だから任期制をとりなさい、その大学、こういうことをしてはいけないという附帯決議だと思います。
 それは、あくまでも大学がそれをとるかとらないかの問題でございまして、今ここで問題になっているのは、大学の中で研究費についてどう配分を、大学の方針としてどうするかという問題でございますから、附帯決議とは若干違う問題じゃないかな、こう思います。

○石井(郁)委員 今はこの点ではこれ以上深入りをしないことにしておきますが、もう一点の問題の、全教員を対象にする、しかも現職の教員を対象にする、この問題は私はさらに重要な内容を含んでいるというふうに考えておりますので、伺います。
 これも九州の大学の例でございますが、一律に研究院の全教員を対象にして任期制を実施しようとしているということなんですね。先ほどの法律に戻りますけれども、この任期に関する法律第四条一項は、おっしゃったように要件をつけていますよね。「教員を任用する場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、任期を定めることができる。」一号から三号までということで、任期制の範囲を限定している。しかも、「職に就けるとき」と書いていますよね。だから、任用のときだと思うんですよ。なぜそれが現職教員に対して途中から任期制の導入ということが可能なのかということは、私はちょっと理解できませんが、いかがですか。

○遠藤政府参考人 御指摘のように、任期法の第四条では、こういう場合には、こういう教育研究職につけるときにはいいですよ、こう書いていまして、一つは、簡単に言いますといわば流動型といいますか、長ったらしいんで言いませんけれども流動型、それから研究の助手型、プロジェクト対応型、この三号に決まっているわけですね。
 したがいまして、任期制を導入しようとする職が、職といいますか、それに期待されるものがそのいずれかに該当するということであれば、当然任期法に言う任期制に切りかえていく。ただし、その場合にも、そこに具体にその職についている人がいれば、その人の同意が必要だ、こういうことだと思います。

○石井(郁)委員 ですから、今省略して、流動型、研究助手型、プロジェクト型というこの三つに該当する場合についてという、これが例えば一つの大学の全学部、全学科に適用になるということは考えられますか。

○遠藤政府参考人 全部まとめてそうだと言うとそれは問題だと思いますけれども、一つ一つ子細にチェックをして、これはこういうことだから該当するんだと全部やった結果、結果として全部になるということはあると思います。

○石井(郁)委員 それは全然、おかしいですよね。だって、何のためにこの要件を決めたんですか。この要件の範囲で任期制だということで、厳しくこれは審議したじゃないですか。そんなこと、出てきませんよ。
 これはそれこそ今後の法人化の議論の中にもっと出てきますけれども、今、法人化に向けての議論の中でも、全教員に任期制を導入するというのが始まっているんですよ。だから私も問題にしているわけで、私は、国会審議の中身からしても、そしてこの法律そのものからしても、こういうことは法律違反だというふうに考えますが、これは大臣、御答弁いただけますか。河村副大臣、いかがでございますか。

○河村副大臣 これから国立大学も法人化してまいりますし、各大学ともその活性化にいろいろ知恵を絞っておられる段階でございまして、そうした中で、任期制の導入ということは、一つのこれからの活性化の大きな課題になっておるわけでございます。
 ただ、任期制を導入するかどうかというのは一義的には各大学が自主的に判断をされておやりになることでございまして、それから、任期制を導入する場合には法律上の一定の手続を課す、こうなっておりますし、本人の同意もいただくということになっておりますので、教員の身分保障というものは十分制度的な配慮がなされておるというふうに考えております。これで、全学的に任期制が導入されたということになった場合に、直ちにこれによって教員の身分が不安定になるというものでもないと私は思いますし、それによって法律違反になるという考え方には立っていないのでありますが。

○石井(郁)委員 私は、そういう御答弁じゃ到底納得できないんですが、これは九七年の国会審議のときにも、先ほども御紹介しましたけれども、当時雨宮高等教育局長、この問題でこういうふうに言っているんですよ。この要件をつけた、読み方の問題でですけれども、その第一号、「先端的、学際的又は総合的な教育研究であること」ということで、これはこれ自身が広がるんじゃないかということの懸念が当時ありましたからそういう審議をしたわけですけれども、こういうふうにおっしゃっていますよね。これをわざわざ例示して、「要するに多様な人材の確保が特に求められるような、そういう教育研究組織の職につけるときなんです」と。だから、特に求められる、そういう職が必要だというときになんですということで議論したし、私たちはそれが政府答弁だということで確認しているわけです。
 それで、今の問題もこれ以上立ち入ったらもっともっといろいろやりとりしなきゃいけないんですけれども、とにかく重大なのは、労働契約で行うのだから、法人化では学部、大学に一律に導入してもいい、そういう発想で事を進めようということが出ています。ある大学、これは人事制度に関する検討専門委員会、ここでは、大学の教員人事制度において任期制度を導入することはそれほど違和感はないように思われるというふうに書かれまして、全学に任期制を導入しようとしているわけですね。
 この法律に戻っても、例えば私学、そういう法人の場合でも、「前条第一項各号のいずれかに該当するとき」と。法人になっても、いずれかに該当するときに労働契約において任期を定めると、これはなっているでしょう、第五条にも。だから、法人になって労働契約でできるんだから全部できるんだ、こういう理解だって、私は、法を逸脱しているというか、非常におかしいと思います。
 要するに、この任期制の法律というのは、選択的任期制だったんですよ。選択的なんですよね、こういうところには任期制ですよという。決して、大学が丸ごと任期制だ、こういう想定はどこもしなかったんじゃないですか。それが政府の見解でもあったわけでしょう。だから、この法律どおり、選択的任期制だということについてはきちんとした見解でするべきですよ。全学的に導入、一律に全部やるんだと、しかも今言われたように現職の教員にやるんだなどという無謀なことは、到底考えられない。このことをはっきりしてください。

○遠藤政府参考人 その選択的の意味でございますけれども、一律に助手だとか教授だとか何学部だとか、こういうことじゃなくて、大学が大学の判断で、広狭いろいろな幅があると思いますけれども、いろいろなパターンで任期制を導入できる、そういう意味での、大学の自主性に任せ、大学がどういう形で任期制をやるかというのを選択するという意味での選択というふうに理解しております。

○石井(郁)委員 だから、もちろん政府として、文科省として、それを強要することもできないし、各大学だってそれを上から一律に導入することはできない、そういう意味での両方にとっての選択的な任期制であることは言うまでもないんじゃありませんか。私は、今、文科省がこの法人化を前にしてそういう態度をとっているというのは、やはり非常に問題だと思うんですよ。法律の趣旨をゆがめていますし、法律違反のことをやっていますよ。
 これは、昨年の国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議、例の調査検討会議ですね、そこで非公務員化がすっと出てきたわけですけれども、そこに文科省が提出した文書がございますよね。「国立大学の職員の身分―「非公務員型」の場合に考えられる対応例」というのをあなた方が出していらっしゃる。それを見ますと、「任期制の導入 大学教員任期法による三類型を離れた任期制の導入が可能」だと。
 これは驚きましたよ。今まで三類型で該当する任期制ということを決めて、範囲が、枠があったわけですけれども、三類型を離れた任期制の導入が可能だと。どういうことですか、これは。あなた方、みずから出したでしょう。私は、この文書というのは本当に法律の趣旨に違反すると思いますよ。そう考えませんか。

○遠藤政府参考人 法制的に御説明いたしますと、今、国会にお願いしております国立大学法人法におきましてはいわゆる非公務員型であるということでございますので、任期法の適用についてはいわば私立大学と同じになる、こういうことでございます。
 私立大学教員と任期法との関係でございますが、これによって初めて教員に任期制がつけられるということではございませんで、現行の労働法制の枠内でも任期制はとれますが、任期制で任期をつけられるということを確認的に規定したというふうに理解してございます。
 任期をつけたということについての合理性をどう判断するかという法制、何かややこしい話で恐縮でございますが、そこで、任期法に基づいた任期制でございますと、これは任期制なんだからということですべて片がつくけれども、任期法に基づかない任期制の場合については、仮に争いがありましたら、一つ一つのケースについて労働法制上どうかということが問われる。そういう違いはありますけれども、基本的には、私立大学の教員の場合につきましては任期法がなくても任期制がとれる、こういう趣旨でございますので、そういったような趣旨から、法制的にいえばどうかというと、そういうことだという趣旨だと思います。

○石井(郁)委員 時間もありませんので私もこのぐらいにしますけれども、今のは全然おかしいですよ。だって、任期法には私立の大学の教員の任期ということで、第五条にちゃんと書いているじゃないですか、これも。そしてそれは、国立大学でさっき三つの要件をつけたことと同じようにしなきゃいけないと。その場合でも、例えば規則を定めておかなければいけないとかいろいろありますけれども、その要件は一緒だと書いているんですよ。
 だから、法律のいいかげんな解釈をしてもらったら、あなた方は専門なんですから。それはきちっとやはり法律の趣旨にのっとってこの問題を見ていただきたいということを、私はきょうはそこまでで、強調しておきたいというふうに思います。
 最後、ちょっと一つだけ、時間がありますから時間の範囲でですけれども、重ねて、私たち、我が党としては、この任期制法案、本当に反対しました。しかし、やはり法律があるわけですから、法律に沿って、その範囲で行うべきだということで今質問したわけで、おきますけれども、またちょっと繰り返しの点でもありますが、予算の配分と任期制の導入というのは別問題だというのは、当時の小杉文部大臣も雨宮局長も繰り返し述べられていたんですよ、それは。ところが今、あなた方は、それもどんどん何かあいまいにしていくというようなことになっている。
 そして、法人化の中では、中期目標・中期計画の項目の中にも、教職員の適正人事ということで任期制のことが入っていく。そして、どうも、これで数値目標達成の対象にすべきだということになっていくと、結局予算とリンクしていくじゃありませんかということで言っているわけで、非常になし崩し的にこの法律の解釈がどんどんゆがめられていくという点では、私は、今きちんとすべきだということで考えているわけでございます。
 最後に、大臣の、その点でのきちんとした文科省の姿勢を少し示していただければ大変ありがたいかなと思いますが、いかがですか。

○遠山国務大臣 先ほどもお話がありましたように、やはり教員の任期制というのは、大学の活性化を図るために教員を流動化していく、流動性を高めることによって教育研究等の諸活動を活性化するというためでございます。ですから、任期制を考える際にも、そのことの理念というのをしっかり考えてそれぞれの大学で判断をしてもらうということだと思います。
 予算につきましては、これからは法人化が達成されますと運営交付金ということになってまいると思いますが、その場合には、任期制あるなしといいますよりは、その大学において教育の質がきちっと担保されているかどうかというのは、もちろんその評価においてあらわれてくることだと思っております。そのようなことで、制度の趣旨というものはしっかり体しながら、新しい法人化の際には、予算の配分等についても、それは透明性を持って運用していくべき問題だと考えます。

○石井(郁)委員 終わります。

tjst |10月03日 |URL:http://www.ac-net.org/dgh/blog/archives/000181.html |大学の自治 , 地方独立行政法人制度 , 任期制の諸問題
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「全員への任期制」は合法的であるという文科省の見解が「任期制法」の趣旨に反する詭弁であることは誰が聞いても明かだと思います。横浜市立大学商学部教授会での議論こそ法の意に沿ったものである、というのが、この記事の趣旨でしたが、文科省の見解を「天の声」と誤解する人が少なくなく、特に大学執行部では大多数を占めている現状では、この情報が藪蛇となる懸念を感じます。文科省の指令で動く自動機械ではなく「理性の府」である大学の姿をぜひ示してください。

Posted by: tjst at 2003年10月07日 14:15

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