==> 国立大学独立行政法人化に抗して
12月10日北大理学研究科教授会・理学部教授会 ==>要約

12月10日北大理学研究科教授会・理学部教授会での独立行政法人化関係の 議論


【大学院理学研究科教授会】
報告者は動議を提出した。事態が急速に動いているので迅速に有効に意思決定
が行えるよう整備しておく必要があることを指摘し、そのために(1)動議規
定をもうけること(2)全教官が参加する臨時拡大教授会を選挙に目的を限定
しないようにすること(3)独立行政法人化についての評議会の議決は、何ら
かの方法により全学の意思を問うようにすることを、理学部から発議すること、
を提案した。また(4)独立行政法人化問題に大きな動きがあることが予測さ
れる1月中旬まで時間がないので、この会議で議論し意見分布を無記名採決す
ることも提案した(専攻長・学科長会議には、この動議は割愛し理学部教授会
で独立行政法人化問題を議題とすることを要求した。)。動議を支持する意見
がなく議題とはならなかったが、動議内容の質疑において研究科長から以下の
ような意見があった。

「独立行政法人化の文部省の最終案が確定し、北大の態度を決めることになっ
た場合には、評議会で議決する前に持ち帰って研究教授会で議論することにな
るであろう。その場合、全教官が参加する臨時拡大教授会を開催する必要はな
く、助教授・講師・助手の意見をよく把握した上で教授は議決に臨めばよい。
万が一、各部局に持ち帰る時間的余裕がない場合には、研究科長・評議員の個
人的な判断に従って議決に臨むことになる。」

〔下書きを見た他部局の助手の方から次のようなメールがありました。
『この様な形態をとり続ける以上、全構成員が、今回の様な、大変革に際し、自
らの意思でもって行動あるいは発言するという意識を持つことは難しいと考え
ます。僕は、今回の一連の事態は、ある意味、大学に所属する人間にとっての、
教育の場であり、チャンスであった訳ですが、助教授・講師・助手には最終的
にはその権利が与えられないことになり、自主的に取り組もうという強い意思
をもつ人でない限り、流されてしまい、これまでの大学制度上で、今回一つの
問題点になっている思われる、自浄作用を持つ自主的な制度を、今後、大学に
属する人々が築き上げるのは困難であろうと思いました。(中略)大学という
最先端を自負する気概があれば、全構成員が議論することが可能な制度、ある
いは概念を生み出していくぐらいの努力もあっても良いのではないでしょうか。』
〕

【理学部教授会】
次回3月の理学部教授会までに、独立行政法人化問題は大きく進展することが
予想され、この会議が、助教授・講師の方も加わった議論を通して意見分布を
確認することができる最後の機会となる可能性もあるので、会議の性格には調
和しないが、独立行政法人化問題を議題として取り上げて議論することを提案
した。それについての質疑の中で、直後に予定されている懇談会の時間がなく
なる指摘があり、助手の方も加わえて議論してはどうかと提案した。この動議
の間接的な支持意見があったが、議題にはならなかった。なお、動議の質疑の
中で、研究科長は、独立行政法人化問題についての見解を披露された。それは
およそ次ぎのようなものであった:

「事態が流動なので独立行政法人化の是非を判断する基底が定まらず今は
何とも言えない。煙草は肺癌の原因となり悪いものとされてきたが、最近はア
ルツハイマーを防ぐ効果があり、良いところもあるのだ認識されるようになっ
た。それと同じようなものである。」

〔辻下の註:国立大学協会と文部省の折衝で独立行政法人化について流動的な
範囲は、周知のように、最善が文部省案、最悪が<通則法のみ>である。この
範囲で是非の判断が不定であるという主張は『文部省案ならば受け入れる』と
いう帰結を含んでいるという解釈を許す。〕